新宿駅から小田原駅までなんと50円! 小田急の思い切った子育て支援策に「衝撃的」と称賛の声

新宿駅から小田原駅までを結ぶ小田原線など、東京都と神奈川県内を走る3路線を運営する小田急電鉄が、「子どもIC運賃を全区間で一律50円にする」という思い切った価格変更を発表し、ネットに驚きの声が上がっている。バス会社で夏休みなどに子どもの運賃を50円にするキャンペーンは聞いたことがあるが、鉄道会社で継続的にこれほど安い運賃に値下げされるのは全国で初めてのことだという。これは一体何を狙ってのことなのだろうか。あまりにも安すぎて経営はマイナスにならないのか、それとも何か別の狙いがあるのか?考えていきたい。

新宿駅から小田原駅まで50円? 通常小児運賃の約9割という大幅値引き!

(Image:StreetVJ / Shutterstock.com)

沿線には主要駅も数多く、朝夕のラッシュ時は通勤・通学客で混雑する小田急線

小田急電鉄が11月8日、子どもIC運賃を全区間で一律50円にすることを発表した。実施されるのは2022年の春以降の予定で、小児用ICカードでの利用時の運賃、とのことだ。対象となるのは、小児の区分にあたる6歳以上12歳未満の小学生。最長区間は新宿駅から小田原駅までで、現在の小児運賃は片道445円のため、約9割もの大幅な値引きとなる。

小田急といえば、新宿駅から小田原駅までの小田原線や観光地・江ノ島に続く江ノ島線など通勤・通学のみならず観光路線としても利用され、平日も休日も多数の乗客を抱える大手私鉄だ。小田急沿線を子育てしやすい沿線にすることをめざし、これまでもさまざまなイベントを開催してきたが、今回の施策もその子育て支援の一環だという。

このニュースにネット上では「かなり思い切ったもので衝撃的」「小田急スゴイよ」「子どもの進学とか考えたら小田急沿線に住もうかなってなると思う」などと驚きと称賛の声が多数上がっている。
またこの小児運賃値下げに先立ち、11月27日(土)、28日(日)、12月4日(土)、5日(日)の4日間の10時から16時まで、「期間限定1日全線フリー乗車券」を通常1,000円のところ、子ども100円で販売することも伝えられている。

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小田急ロマンスカーなら新宿から箱根まで最速73分。日帰り温泉も十分に楽しめる

いくら子育て支援に力を入れるといっても、全体の収益に大きく影響が出るほど赤字になってしまっては企業としては元も子もない。小田急の試算によると、来春からの値下げによりおよそ2億5,000万円の減収が予想されるとのことだ。それでもこの思い切った値下げに踏み切ったのは、若いファミリー層を沿線に呼び込み定住につなげる狙いや、電車を使っての外出の機会を促す狙いがあるようだ。

確かに小学生の利用が占める割合は全体の乗客に対して決して大きくはないだろう。そこを大胆に値下げすることで、話題性もありその保護者層の利用増も見込めるため、海老で鯛を釣ることとなるのかもしれない。「子育て世代に優しい小田急」「小田急線沿線は子育てしやすいエリア」という企業・地域イメージの向上にも大いにつながるだろう。

人口減少により沿線住民の減少が予想されるなか、JRや京王線、相鉄線などライバル路線との乗客争奪戦は今後も加熱していく、という背景もあるのかもしれない。また、コロナ禍によるテレワークや外出自粛が鉄道各社と沿線の観光地や娯楽施設などに与えたダメージも大きい。そういったなかで、この子どもIC運賃50円化はさまざまな方面への、明るい希望となるだろう。

首都圏に住んでいて普段小田急を使わない人も、子どもIC運賃が往復100円なら次の休日は小田急に乗って箱根の温泉にでも行こうかな、それとも海を見に江ノ島まで行こうかな、なんて思う人が来春以降は増えるかもしれない。

参照元:小田急、子どもIC運賃を全線均一50円に【鉄道コム

※サムネイル画像(Image:StreetVJ / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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