ワンセグ携帯の絶滅は「NHKの受信料」が原因? 21年搭載スマホはゼロと判明

かつて各メーカーの携帯電話に当たり前のように搭載されていた「ワンセグ」機能が、2021年に発売されたスマートフォンでは1機種も搭載していなかった、という事実が明らかとなった。ワンセグといえばガラケーやスマホでどこでもテレビが見られるようになる機能で、読者のみなさんの中にもガラケーのアンテナを伸ばして小さな画面でテレビを見た経験がある、という人も少なくないだろう。筆者もそのうちの一人だ。

今回は、そんなワンセグが“絶滅”してしまった原因について考えていきたい。

2021年発売のスマホ、ワンセグ搭載比率はゼロ

(Image:「Wikipedia」より引用)

ワンセグの普及以降、横画面で見やすいガラケーも多く登場した。写真はドコモのAQUOSケータイ SH903iTV(左)SH905iTV(中)SH-01A(右)

ITmediaの記事によれば、「2021年に発売されたスマホのうち、ワンセグ機能を搭載した機種はゼロ件だった」と伝えている。ワンセグはテレビの地デジ化を受けて2006年にスタートした、携帯電話やカーナビでもテレビ放送を受信できるというもの。後年には、ワンセグから進化し、テレビで見るのと変わらない画質で楽しむことのできる「フルセグ」という機能も登場した。

しかし近年はワンセグとフルセグ、ともに対応機種が年々減少。2020年には「Xperia 1 II」(ソニー)と「AQUOS R5G」(シャープ)がワンセグ・フルセグ対応だったものの、2021年に発売されたそれぞれの後継機「Xperia 1 III」「AQUOS R6」では非対応となり、ワンセグが“絶滅”したのだった。また、ワンセグ対応機種としては2022年2月以降に発売されるドコモの「らくらくスマートフォン F-52B」が存在するものの、シニアがメインターゲットのスマホであり若年層の間では見ないと言っても過言ではないだろう。

このワンセグの衰退ぶりについて記事の中では、「通信の性能向上」「動画配信の普及」「テレビ離れ」の3つがポイントとして存在するのではないか、と指摘された。

スマホにラジオの電波受信機能を搭載するという提案も見られた

確かにそもそも近年はテレビ離れが進んでいたところに、通信の性能向上や動画配信の普及が加わったことで動画配信サービスやSNSの動画などを気軽に見られる環境が整備され、テレビ番組とワンセグの需要が減っていったことは容易に想像がつく。しかしネット上からは、もっと強烈な指摘が続出している。

「ワンセグ機能は残してもよかったんじゃない?って思う。それこそ災害時とか便利だと思うんだけど」など、その存在を擁護する声がある一方で、「テレビ所有してない身からすると、ワンセグ付いてるだけでNHK受信料徴収対象になるんですよね」といったワンセグ機能のついたデバイスを受信料支払いの根拠とするNHKに対する批判が殺到している。「ワンセグ自体は悪くない技術だったのに、NHKが潰したと言っても過言ではない」「ワンセグをつけることが『メリット』から『リスク』に化けてしまった」などの厳しい指摘も相次ぎ、中には「テレビ離れにはNHKの存在が少しは関係してる気がします」と、NHKがワンセグの衰退だけでなくテレビ離れの原因の一端を担っているという意見も飛び出した。

急激に進むデジタル技術の進化においては、機能の淘汰は当たり前のように行われている。使われなくなった機能が消えていってしまうのは当然のこととも言えるだろう。
しかしワンセグの場合は、「NHKの受信料が発生する機能」という明確なデメリットがあったのも間違いない。需要としてもいつ淘汰されてもおかしくない機能ではあったが、NHKによるイメージダウンによって“絶滅”の時期が早まってしまったとなれば、同情してしまう。

引用元:スマホから消えた「ワンセグ」、2021年は搭載機種ゼロに その背景を探る【ITmedia Mobile】
●NHK(よくある質問集)携帯電話・スマートフォン、カーナビ、パソコンで放送を見る場合は受信料が必要かは→こちら

※サムネイル画像(Image:「Wikipedia」より引用

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