「ゴールド免許」オンライン講習でOKも、結局交付は試験場や免許センターってメリットある?

5年に一度の免許更新。ハガキで更新の知らせが来ても、気がついたら更新期限ギリギリ……という経験もあるかもしれない。そんな時、「オンラインで講習が受けられたらいいのに」と思ったことはないだろうか。実は2022年からゴールド免許の優良運転者に限って講習のオンライン受講が可能になるという。

さぞ歓迎の声が聞こえてくる…と思いきや、ちぐはぐな制度に批判も集まっているようだ。

4つの道府県で2022年2月から試験的にスタート

筆者もつい最近運転免許証の更新に行ってきたばかりだ。講習時間は決めらておりタイミングが悪いと30分以上待ちぼうけも。次回の更新は2026年なので5年後だが、オンラインでの講習はありがたいが(写真は筆者撮影)

 

運転免許証の更新時、必須となっているのが「講習」。免許取得者のみなさんはご存じだろうが、道路交通法や運転者としての心構えなどを改めて教わる場だ。初回更新者は取得から3年後、以降は5年に一度受けることになっている。

区分によってそれぞれ講習時間は異なり、初回更新者と違反運転者は2時間、一般運転者は1時間、そして無事故・無違反で免許証の帯色がゴールドになる「ゴールド免許」の優良運転者は30分となっている。

12月9日、警視庁はゴールド免許所持者の更新時講習のオンライン受講を試験的に導入すると発表。北海道・千葉・京都・山口の4つの道府県で2022年2月から行うという。

対象者は、免許を5年以上継続して持ち、無事故・無違反。かつ、2022年2月1日以降に誕生日を迎える70歳未満のなかで、マイナンバーカードを持っている人だ。受講はPCやスマホから専用のWebサイトにアクセスして、講習動画を視聴する形となる。

30分の講習といえども、運転免許センターや運転免許試験場、警察署までの移動時間も考えると、遠方在住の人やなかなか時間が取れないサラリーマン、小さな子どもを抱えている親にとっては、オンライン受講はありがたい制度に思える。

ところがこれには落とし穴があるようだ……。

(Image:Princess_Anmitsu / Shutterstock.com)

一日に何度も行われる講習。スタッフの負担削減、という目的もあるのだろうか

落とし穴というのが、実は講習をオンラインで受けた後、書類の記入や写真撮影、更新手数料の支払い、新しい免許証の交付は運転免許センターや運転免許試験場、警察署で行うというのだ。つまりオンラインでできるのは、講習の受講のみ。確かに待ち時間などの時間短縮にはなるだろうが、ちょっとちぐはぐに思える内容に批判が殺到している。

ネット上には「どのみち警察署か免許センターに行かなければならないのなら 一回で全てを済ませたい」「メリットないな……」といった意見が続々。現状であれば、講習を受けている間に新たな免許証ができあがるため、1日ですべての行程が完了する。オンライン受講になることで、更新のための時間を複数に分けてつくらなければならないため、かえって逆効果になる場合もありそうだ。

中には「マイナンバーカードと免許証を無理矢理紐付けしただけ感すごくて笑える。結局試験場行かないとダメじゃん!」と、マイナンバーカード普及という国の思惑を推察する声や、「オンラインで講習って大丈夫なの?」と安全運転に対する意識が薄れないか心配だというユーザーも見られた。

時間短縮目的というよりも、前述のような、すべてを一度に済ませる時間が取れなかったり小さな子どもを抱えて講習に出なければいけなかったりと、施設に出向きづらい人に向けての施策と考えたほうがよさそうだ。

参照元:ゴールド免許なら講習はオンラインでOKに 4道府県で22年2月から ただし交付はオフライン【ITmedia NEWS

オトナライフ編集部
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