なぜ日本人は「とりあえずビール」と言うのか? とりビー派の起源に迫ってみた!

年末が近づき、今年も忘年会のシーズンがやってくる。2021年は2020年と比べると職場や友人らとの忘年会が開催され参加するという人も増えるかもしれない。そんな忘年会をはじめとした宴会の席でよく聞かれるのが、「とりあえずビール」という言葉。日本人にとっては馴染みの深い言葉だろう。だが、そんないわゆる「とりビー派」はある世代を境に増え、年齢が上がるほど多いということが分かった。

そこで今回はそんな「とりビー」にまつわる謎に迫った、ある興味深いアンケートを紹介しよう。

全体では日本人の大多数がとりあえずビールを頼んでいる?年代別では・・?

まずはのどごしの良いビールでスカッとしたい、という人も多いのでは

(画像は「写真AC」より引用)

あなたはとりビー派だろうか? 株式会社カクヤスがお酒好きなユーザー369人を対象に、2021年11月にインターネット上で忘年会と「とりあえずビール」という言葉に関するアンケートを実施、なぜ日本人は飲み会の席で「とりあえずビール」と言うのか、その謎に迫った。

まず「飲み会の席では最初にビールを注文する『とりあえずビール』派ですか?」という質問に対し、「はい」と答えた人は69.1%にも上った。次いで多かった回答は「時と場合による」で18.7%、「いいえ」と答えたのはわずか12.2%と少数派であることが分かった。年代別の比率を見てみると、20代は64%、30代は67%、40代は63%とほぼ横ばいなのに対し、50代からは一気に比率が増え78%に上がり最も多いのは70代以上で79%という結果だった。

また、最初にビールを注文する理由を聞いたところ、最多となったのは「ビールが飲みたいから」で218人、次いで「早く持ってきてもらえるから」が66人、「最初はビールと決めているから」が61人だった。「周りに合わせて」といった消極的とりビー派の人は22人と意外と少なかった。

40代より若い世代では比率は下がるとはいえ、それでもやはり全体としてみると「とりあえずビール」は日本人に深く根付いている文化であり習慣だと言えそうだ。

人生で最初に口にしたお酒はビールだった、という人も多いだろう(カクヤス調べ)

ではなぜその習慣が身についているのだろうか。とりビー派になったきっかけを尋ねたアンケートでは、44.7%の人が「学生時代、部活やサークルでの飲み会」と回答。「会社の飲み会」と答えた35.9%を上回っていた。初めてお酒を飲み始めた時からの習慣となっている人が多いようだ。

大人数での飲み会になるほど、注文から乾杯の挨拶までをスムーズに行いたいもの。今回のお酒好きを対象にしたアンケートでは少数派ではあったが、時間のかかるドリンクを注文して自分待ちになってしまう気まずさからあまり好きではないビールを注文している、といった人もやはり多いのではないだろうか。「待たせてはいけない」という思いやりや、「集団の和を乱さない」という日本人らしさが根底にあるような気がする。

「とりビー派」は20代から40代までは60%台、50代から70代以上は70%台という結果に(カクヤス調べ)

バブル時代を経験している50代以上の世代は大人数での宴会の経験も多く、特にそういった傾向が強いのかもしれない。もちろん、単純にビールが好きだというビール党も多いのだろう。

逆に若い世代になるほど、ビール党は減少傾向にある。職場の大人数での飲み会もコロナ以前より避けられ減ってきているため、気の合う仲間内で自由に好きなドリンクを頼む、というスタイルの飲み会の方が増えていくだろう。そうなると今はまだ根強く残っている「とりあえずビール」の習慣もやがて消えていくのかもしれない。

2021年も残り僅か。今年の忘年会、あなたはこの日本人の名文句「とりあえずビール」と言うのだろうか。ひとつだけ言えることは、間違っても若い世代にとりビーを強要することはやめておくべき、ということだ。

出典元:なぜ日本人は言いたがる?「とりあえずビール」の謎に迫る! ― カクラボ調査隊 酒呑みに聞いた今どき事情【カクラボ

オトナライフ編集部
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