世界最大のインターネット通販企業アマゾン。世界中にユーザーがあふれているが、コロナ禍による巣ごもり需要によって、「そろわないものはないのでは?」思うほど幅広いジャンルの買い物が外出せずとも楽しめるアマゾンは一層重宝されていることだろう。利用者のメリットが多いだけでなく、販売店もアマゾンに出店することで売り上げ向上を目指しているところが多いはず。ところがそんなアマゾンの販売手数料が急騰しているという。一体どういうことなのだろうか。
販売店に対する手数料が7年で15%もアップ

倉庫での在庫保管料なども販売店のネックになっていることもある
アメリカの場合、アマゾンに出店する際は、販売店(セラー)がアマゾンに様々な手数料を支払っているという。これによってアマゾンが収入を得ていることは明らかなのだが、ここ数年毎年全売り上げからアマゾンが得ている手数料収入の割合が増え続けているというのだ。
アメリカのNPO「Institute for Local Self-Reliance(ILSR)」の最新調査によると、2014年には19%だった手数料が、2018年には30%となり、コロナ禍で世界的な経済混乱を招いた2020年は32%、そして2021年は34%へと上昇を続けているという。これには新たな手数料が発生していることも影響していると考えられ、現状、「出品手数料」「基本成約料」「販売手数料」「配送・保管にかかる手数料」「上位表示にかかる広告料」などが存在するのだという。名目は異なるだろうが、アマゾンジャパンでもさまざまな手数料が発生していると見て間違いないだろう。
どれだけ売り上げても、毎度34%もアマゾンに取られてしまっては、販売店は薄利……。経営者としてもタジタジではないだろうか。それでもアマゾンを利用し続ける販売店の理由があるというのだ。