テレビが動画配信サービス用デバイスになる日も近い? 視聴シェア率、動画サービス(50.8%)が民放番組(49.2%)を上回る

近年のデジタル機器の進化スピードが目覚ましいことは、現代を生きる人であれば誰もが知っていることだろう。テレビもそのひとつで、かつて主流だったブラウン管テレビは2000年代から薄型テレビの登場によって消えてゆき、その薄型テレビの中でも現在ではインターネットに接続できる機能を持ったスマートテレビが存在感を高め続けている。

今回は、そんなスマートテレビが広く普及するいま、世の中の人々はテレビでどのようなものを見ているかの調査結果をお伝えしていきたい。

3人に1人はテレビで動画サービスを視聴している

18・19歳は「ネットに接続している」と「今後接続したい」で70%近い支持が集まった(マクロミル調べ)

マーケティングリサーチ会社のマクロミルは12月23日、インターネット上で実施した「2021年 年末最新のテレビ利用動向調査」の結果を発表した。その内容によれば、現在「テレビをネットに接続している」ユーザーは回答者全体の41.8%にのぼることが判明。年代別に見るとやはり若年層ほどその割合が高く、「18・19歳」「20代」では50%を超えていることがわかった。

そして「テレビで動画サービスを視聴する」というユーザーは回答者全体の32.5%、およそ3人に1人という結果に。先ほどの「テレビをネットに接続している」ユーザーに限れば、77.8%。80%近い人々が「Amazon プライム・ビデオ」や「Netflix」、「YouTube」といった動画サービスを楽しんでいるというのだ。

このテレビで動画サービスを楽しむ人たちを動画サービス別に分類すると、「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」「Hulu」といった映画等の長尺コンテンツの多いサービスでは半数以上、「YouTube」では3人に1人がテレビで視聴しているという。

(Image:prtimes.jp)

10~30代は40%以上がテレビで動画サービスを視聴している(マクロミル調べ)

「YouTubeユーザーの3人に1人がテレビから視聴している」という結果を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれかもしれない。しかし、基本的にYouTubeをPC画面で見ていて「テレビで見る」という発想のない筆者からすれば、十分に多いように感じてしまう。

また最近ではスマートフォンの大型化も進み、YouTubeをスマホの画面で見てもさほど違和感のないレベルにまでなってきている。横着な筆者ならばスマホでYouTubeを見ながらテレビで地上波を見る、くらいのことはやってしまいそうなものだが、テレビで見るものが、YouTubeがテレビ番組の競合となっていることの証明のようにも思う。この数年後には競合ではなくなる日も近いのかもしれない。

テレビのネット接続者におけるテレビデバイスの視聴シェアだが、地上波に対し動画サービスが現在はわずかに上回っている。しかしこの数年でこのシェア率はもっと変化してきそうだ(マクロミル調べ)

先日も総合ディスカウントストアのドン・キホーテが、“あえてテレビチューナーを外した”スマートテレビを発売しネット上で話題となったばかり。テレビ番組業界はこのまま衰退し、「テレビで見るもの」の座を動画サービスに奪われてしまうのだろうか。今後の勢力争いに要注目だ。

出典元:テレビのネット接続率は41.8%、推定人口は約3,400万人。YouTubeユーザーの3人に1人は、テレビから視聴【マクロミル

オトナライフ編集部
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