壊れたパソコンや小型家電を無料で回収してくれる「リネットジャパン」を実際に使ってみた

アナタの家に壊れたパソコンはないだろうか? PCリサイクルマークのあるメーカー製パソコンなら無料で回収してもらえるが、自作パソコンやPCリサイクルマークのないものは意外と捨てるのが難しい。そんなときは、パソコンや小型家電を引き取ってくれる「リネットジャパン」を利用してみてはいかがだろうか? 今回は、筆者が実際に壊れた自作パソコンをリネットジャパンを利用して回収してもらったので、その方法を紹介しよう。

意外と面倒なパソコンや小型家電の廃棄

アナタは壊れたパソコンをどのように捨てればいいかご存じだろうか? 

PCリサイクルマークのあるパソコンならメーカーで無料回収してもらえるが、そうではない自作パソコンなどは、自治体の粗大ゴミとして捨てることができなくて意外と苦労する。

PCリサイクルマークとパソコンの廃棄方法についてはこちらの記事を参考にしてほしい。

実は筆者の家にも放置されたままの自作パソコンがあり、処分に困っていた。

そんなとき、たまたま見つけたのが「リネットジャパン」である。「リネットジャパン」は国から認定を受けた「小型家電リサイクル法」の認定事業者であり、2022年5月末までは無料でパソコンや小型家電を宅配で回収してくれるという。

そこで、筆者は早速リネットジャパンで壊れたパソコンと液晶モニター、スキャナ、周辺機器などをまとめて回収してもらうことにした。

無料でパソコンや小型家電を宅配で回収してくれるリネットジャパン1(Image:renet.jp)

リネットジャパンは2022年5月末まで、佐川急便によるパソコンの無料回収を行っている。ネットで申し込むだけでいいので楽チンだ

無料でパソコンや小型家電を宅配で回収してくれるリネットジャパン2(Image:renet.jp)

リネットジャパンは国から認定を受けたリサイクル事業者だ。すでに多くの自治体やメーカーなどと提携し、パソコンや小型家電を回収した実績があって安心できる

リネットジャパンを使うメリットとは?

そもそも「小型家電リサイクル法」は、パソコンや小型家電に含まれる鉄やアルミ、銅、レアメタルなどを適切にリサイクルするための法律だ。

パソコンや小型家電を捨てるとき、ちゃんとしたリサイクル業者に頼まないと、どのように処分されるか分からない。最悪の場合は高額な料金を請求されたり、HDDから個人情報が流失する恐れもある。

その点、リネットジャパンは国の認定を受けたリサイクル事業者なので、正体の知れない廃品回収業者に頼むよりも、かなり安心感がある。

しかも、リネットジャパンでは、2022年5月末までパソコンが1台でも含まれていれば段ボール箱ひとつ(3辺の合計140cm・20kg以内)まで無料で回収してくれるのだ。

ダンボール箱にはパソコン(複数台可)以外にも液晶モニターやスキャナー、キーボード、マウス、携帯電話、小型家電なども同梱していいので、不用品をまとめて処分できるのがうれしい。

ただし、同梱する小型家電は、家電リサイクル法に定められたリサイクル4品目(テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫)および電池、石油・灯油を利用したストーブは非対象となる。もし、これらを間違って送ってしまうと、有料(5,000円以上)で送り返されてくるので注意したい。

■回収品目

パソコンは壊れていてもHDDがなくてもOK!

【パソコン周辺機器】
液晶モニター/キーボード/マウス/プリンター/スピーカー/外付けHDD ほか
【AV・デジタル機器】
イヤホン/デジカメ/CDプレイヤー/DVDレコーダー/ラジカセ/プロジェクター/携帯電話/電話機/FAX/ゲーム機/電子ピアノ ほか
【小型家電】
オーブンレンジ/加湿器/空気清浄機/掃除機/扇風機/コーヒーメーカー/トースター/スチームアイロン/電気シェーバー/マッサージ機 ほか

■非対象品目

リサイクル4品目(エアコン/テレビ/冷蔵庫/洗濯機)およびストーブ
※これらが含まれていると、5,000円以上の返送手数料がかかる!

リネットジャパンを使うメリットとは1(Image:renet.jp)

パソコンは壊れていてもHDDがなくてもOK! ダンボール箱には液晶モニターやキーボード、マウス、スキャナー、プリンター、携帯電話、その他小型家電を同梱してもOKだ

リネットジャパンを使うメリットとは2(Image:meti.go.jp)

リサイクル家電4品目を処分するときは、それぞれに規定のリサイクル料金と回収料金が必要になるため、リネットジャパンでは回収できない(経済産業省の公式サイトより引用)

HDDの消去など一部有料のサービスもある

リネットジャパンでは、2022年5月末までパソコンが1台でもあれば無料で宅配回収サービスを利用できるが、依頼するときは、さまざまな有料サービスも選択できる。

まず、パソコンを捨てるときにHDDやSSDのデータ消去を依頼すると1台につき3,300円。消去証明書の発行は1台550円がかかる。これは携帯電話でも同じだ。

次に、液晶ではないCRT(ブラウン管)モニターは、1台につき3,300円の手数料がかかる。

また、段ボール箱は3辺合計140cm以内のものなら何でもOKだが、箱がない場合は事前に438円で購入することができる。

以上の条件をよく確認してからリネットジャパンに申し込むようにしよう。

■有料サービス

【CRT(ブラウン管)モニター】1台:3,300円
【HDD・携帯電話のデータ消去】1台:3,300円
※消去証明書は1台:550円
【ダンボール箱】438円(42×31×35cm)
【パソコンなし・2箱目以降】1箱につき1,650円

(Image:renet.jp)

CRT(ブラウン管)モニターも対象になるが、1台につき3,300円の費用が別途かかる

(Image:renet.jp)

適当なダンボール箱がない場合は、438円で事前購入することも可能。申し込みから2~4日後にゆうメールで届く

パソコンで申し込んで佐川急便の回収を待つだけ!

それでは、実際にパソコンからリネットジャパンに宅配回収の申し込みを行ってみよう。基本的には画面に従ってパソコンや周辺機器、小型家電などの台数を入力、回収日時や自宅住所などを入力すればいい。

ただし、宅配回収してもらえるのは、3辺が140cm以内で重さが20kg以下なので、申し込む前にダンボールに入れて、規定内に収まるか確認してみたほうがいいだろう。

今回は自作パソコン、液晶モニター、スキャナー、キーボード、Webカメラなどをまとめて処分するが、デスクトップパソコンのサイズと重さは事前に確認しておこう。ちなみに、パソコンなどは体重計に乗って自分の体重との差分で重さを計った

(Image:renet.jp)

まず、リネットジャパンのトップページ右上にある「カンタンお申し込み」をクリック(上写真)。次に、回収品にパソコンがある場合は「ある」を、次にパソコンの台数を選択したら「次へ進む」を押す(下写真)。もし、CRTモニターがある場合はチェックを入れて有料で申し込もう

(Image:renet.jp)

今回はパソコンからHDDを取り外して再利用しているので、「ご自身で消去する」を選択した。もし、HDDを付けたまま処分するなら、「おまかせする」を選択してデータの消去を依頼しよう。料金は1台につき3,300円かかる

(Image:renet.jp)

次に携帯電話(スマホ)と小型家電の台数を登録して「次へ進む」を押す。今回は携帯電話は「なし」、小型家電は液晶モニターとスキャナーがあったので「2台以上」を選択した。ちなみに、携帯電話もデータ消去に1台3,300円の料金がかかるので要注意

(Image:renet.jp)

回収箱はパソコンありなら1個目は無料。パソコンなし、あるいは2箱目からは1箱1,650円かかる。もし、適当な段ボール箱がない人は、「回収用団ボールを購入する」にチェックを入れて購入手続きを行なおう

(Image:renet.jp)

回収希望日時を指定する。回収日は翌日から2週間後まで指定可能だ。もし、段ボールを購入する人は、多少、回収日まで余裕を見ておいたほうが良い

(Image:renet.jp)

最後に自宅の住所や氏名、メルアド、携帯電話番号、生年月日等の情報を入力して、「次」へをクリックしよう

(Image:renet.jp)

入力した内容を確認して「申込む」をクリックしよう。「申し込みありがとうございました」と表示されればOK。あとで登録したメルアドに「お申込み完了のご案内」というメールが届くはずだ

指定した日時に、佐川急便の人が回収に来るので、そのまま段ボール箱を渡すだけでOK。とくに伝票などを貼る必要なく「お客様控え」を渡されるだけだ

まとめ

いかがだろうか? 筆者は過去に何度かパソコンを処分したことがあるが、パーツごとに何点もフリマで売るのは、落札後のやり取りや発送の手間が面倒くさすぎる。

また、小型家電は自治体の粗大ごみ券を購入して指定日に捨てる必要があるため、正直言ってこれも面倒くさかった。

その点、リネットジャパンはネットで申し込み、佐川急便の人が回収に来てくれるのを待つだけなので、かなり楽チンだ。

2022年5月以降は、おそらく1箱1,650円の料金がかかるだろうが、それでも安価で簡単に小型家電などをまとめて処分できるのは、かなり便利だと感じた。

●リネットジャパン(公式)→こちら
●一般社団法人 パソコン3R推進協会(公式)→こちら
●経済産業省「家電4品目の正しい処分」早わかり!(公式)→こちら

(※2022/4/3 記事の一部を更新いたしました)

文=すずきあきら/編集・ライター

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