学校文書を「やさしい日本語」で書いたら、児童も読めて伝達ミスが激減!「オススメです」

小学校からの連絡事項というのは、基本的に印刷物にして配布されることが多い。ペーパーレス化が進む令和の時代でも、連絡帳への書き込みや保護者宛のお便りが、行事や宿題を伝える主な手段となっている。緊急の連絡などは、メーリングリストで行う学校も増えてきたが、毎日学校から届く大量のプリントの整理に頭を抱えているという親御さんも多いのではないだろうか。

2022年4月10日に投稿された、山口照美/大阪市港区長@TerumiYamaguch1さんの「校長時代、外国から来た保護者が多いのもあって学校文書を「やさしい日本語」にしました。結果、忙しい日本人の保護者に喜ばれたのと、保護者がプリントを見てくれない児童(これは切ない話ですが実際ありました)が自分で読めるので土曜授業の欠席や忘れ物が減りました。オススメです!」というツイートには、2.4万件を超える「いいね」がつき、多くのツイッターユーザーたちの反響を呼んだ。

今回は、「やさしい日本語」についての詳しい説明と、リプライ欄に寄せられた様々なコメントをご紹介したい。

(画像は「山口照美/大阪市港区長(@TerumiYamaguch1)さん」提供)

「やさしい日本語」とは?

大阪市港区長の山口照美さんが、小学校の校長先生をしていた時に実践していた「やさしい日本語」の学校文書とは、どのようなものなのだろうか。

まず、学校で配布される文書のあるあるとして、堅苦しい時候の挨拶から始まるものが多い。時候の挨拶とは、四季の豊かな日本ならではの書信の習慣で、今の季節でいえば「若草も日増しに伸びてまいりました。」や「春陽まぶしい毎日が続いておりますが~」など、いきなり話題に入る前に、まずは季節の移り変わりや寒暖を表す挨拶を挟むことで、送る相手の健康を気遣うというものだ。

和の心を大切にした日本人らしい手紙の形式だが、実はこの時候の挨拶を入れることで、裏を返せば要件が分かり辛くなってしまうという難点もある。実際、受け取り手へと情報を正しく伝えることを第一目標とするビジネスメールなどでは、こういった挨拶は使用しない。「やさしい日本語」の学校文書では、最初に思い切って、この時候の挨拶を取っ払っている。

徹底的に分かりやすい文章に

続いて、「やさしい日本語」で書かれた学校文書では、難しい表現を一切使わないようにし、外国の人でも分かるように、徹底的に分かりやすい日本語を用いるようにしている。例えば、「お忙しい折とは存じますが、ご来校いただきますようお願いいたします。」といった文章は、「学校に来てください。」と潔く頼む形に変更しているのだ。このほか、「下校時刻を午後3時に変更します。」という文章では、「子ども達が学校から帰る時刻は午後3時になります。」に変更することで、パッと見ただけで、言いたいことが伝わるようになっている。

こうして、なるべく分かりやすく簡潔に書かれた「学校からのお知らせ」には、全ての漢字にルビもふっており、まだ低学年の子ども達でも、自力で内容を把握することが出来るように工夫されている。この「やさしい日本語」で書かれた学校文書を配布するようになってから、忙しい保護者の方に喜んでもらえただけでなく、保護者がプリントを見てくれない家庭の児童も、自分で内容を理解できるので、忘れ物などが減ったとツイート内で投稿者の山口さんは語っていた。

日本語って難しい!

このツイートを読んだツイッターユーザーたちからは、「役場からの手紙や書類もこのくらいにして欲しい」との声や、「慣例主義ではなく徹底的なユーザー思考!教育に関わる方がこういうマインドだと頼もしいです!」などの意見が相次いだ。

そもそも、日本語には難しい言い回しの言葉が多すぎるのである。社会に出ると、無駄に難解な言葉を使いたがる大人が増えるため、新卒時代の筆者は「なぜもっと万人に分かる言葉で伝えないのだろうか」と不思議に思っていた。様々な表現があるということは、日本語の美しさでもあるし、筆者もそこは否定しない。しかし、コミュニケーションの場で、パッと伝わらない複雑な言い回しや、調べなければ読めない漢字をあえて使うのは、相手への思いやりに欠けるという点で、やっぱりどこか間違っているのではないかと思わずにはいられないのだ。

ライトノベルなどは、そういった難読漢字や言い回しを好む一定の層に向けて書かれたものなので、それはそれで味のようなものなのだと思うが、この記事に関しては、常に分かりやすい言い回しを意識し、幅広い読者層の皆さんに読んでもらえればと思って書いている。ひとりでも多くの人に、今後もバズった投稿の魅力がお伝えできれば幸いだ。

※サムネイル画像(Image:「山口照美/大阪市港区長(@TerumiYamaguch1)さん」提供)

花澤瑠衣
編集/ライター。猫が好き。趣味は読書と酒。数年間のハイボールブームを終えて、現在は空前の芋ロックブームを迎えている。おすすめの焼酎は、だいやめ。

Instagram:@lui0710

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