楽天モバイルは月1GBまで0円を6月末で廃止。7月からは新プランに移行し、最低でも月額1,078円かかることになった。これまで楽天モバイルを0円運用していたユーザーの多くは、他社への乗り換えを検討していることだろう。なかでも注目を集めているのが、月1GBで月額290円という激安で話題の日本通信「合理的シンプル290プラン」だ。そこで今回は、筆者が実際に日本通信に乗り換えてみたので、その手順を写真付きで詳しく解説しよう。
月1GBまで月額290円の日本通信「合理的シンプル290プラン」ってどんなプランなの?
楽天モバイルは、2022年6月末で月1GBまで0円のプランを廃止する。7月からは最低でも月3GBまで月額1,078円の新プランに移行するため、0円運用していた人は、今から乗り換え先を探していることだろう。
楽天モバイルの0円廃止や乗り換え先の候補については下記の記事でまとめてあるが、なかでも注目を集めているのが、月1GBで月額290円という激安の日本通信「合理的シンプル290プラン」だ。
日本通信「合理的シンプル290プラン」はドコモ回線の格安SIMで、月1GBまで月額290円が基本となり、データ量は1GB/220円で加算される方式。最大100GBまで可能だが、月5GBを超えると必ずしも最安値ではない。
初期設定では上限が10GBに設定されており、使った容量だけ請求されることになる。仮に、データ量を月3.8GB使った場合は950円が利用料として請求されることになる。
注意したいのは、データ容量が上限値に達した時は速度制限ではなく“アクセス制限”がかかり、日本通信のWebサイトとマイページ以外はアクセスできなくなる点。もちろん、これは日本通信のマイページにアクセスして上限を上げればすぐに解除されるが……。
なお、2022年6月30日まではアクセス制限は行われず、暫定措置として低速度に制限されるそうだ。
また、日本通信「合理的シンプル290プラン」では物理的なSIMカードを使わない「eSIM」にも対応しているが、Rakuten Handなど、Androidスマホは動作保証対象外となっている。もし、楽天オリジナルスマホを使っている人は注意したい。
●日本通信「合理的シンプル290プラン」→こちら
■日本通信「合理的シンプル290プラン」の詳細
【月額基本料】290円(月1GBまで)
【回線】ドコモのみ(LTE PREMIUM 4G)
【データ追加】1GB/220円
※100GBまで1GB単位で追加可能
※申し込み時の上限は10GBまで
【国内通話】11円/30秒
【通話定額オプション】
・70分無料通話オプション(月額700円)
・通話かけ放題オプション(月額1,600円)
【留守番電話】330円
※転送電話は無料
【初期手数料】3,300円
【最低利用期間】なし
【解約金】なし
【MNP転出手数料】なし
【eSIM】対応
※Rakuten Handなど、Androidスマホは動作保証対象外
楽天モバイルから日本通信「合理的シンプル290プラン」に乗り換える方法
それでは、実際に楽天モバイルから日本通信「合理的シンプル290プラン」に乗り換える手順を紹介しよう。
【1】Amazonで日本通信のスターターパックを購入
まず最初にすべきことは、Amazonで日本通信のスターターパックを購入することだ。実は日本通信の公式サイトからでも申し込めるが、初期手数料が3,300円かかってしまう。
これに対し、Amazonでスターターパックを3,000円で購入すれば、初期手数料が300円ほど安くなるしAmazonポイントも1%(30pt)ほどもらえるのだ。
もちろん、330円なんて気にしない、急いで乗り換えたい、ということなら日本通信の公式サイトから直接申し込んでも問題ない。
●Amazon「日本通信SIM 合理的プラン(申込パッケージ)(ドコモネットワーク)(音声通話付き)スターターパック NT-ST-P」は→こちら
【2】楽天モバイルでMNP予約番号を入手する
Amazonから日本通信のスターターパックが手元に届いたら、次に楽天モバイルで「MNP予約番号」を入手しよう。
「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」とは、楽天モバイルで使っていた電話番号をキープして他社へ乗り換えるサービスのこと。もし、電話番号を放棄するなら楽天モバイルは解約してOKだ。
MNP予約番号を取得するには、スマホで「my楽天モバイル」アプリを開き、「契約プラン」から「その他のお手続き」の「手続きへ進む」をタップ。
「他社へのお乗り換え(MNP)」で簡単なアンケートに答えたら「予約番号を発行する」を押せば、その場ですぐに10桁のMNP予約番号が発行されるはずだ。
このMNP予約番号は約2週間有効で、もしその間に日本通信で手続きをしなければ無効となり、そのまま楽天モバイルを利用し続けられる。もちろん、手数料などは一切かからないぞ。
●楽天モバイル「MNP予約番号の発行方法や他社へ転出する際の注意点」→こちら
楽天モバイルでMNP予約番号を取得する手順
日本通信で「合理的シンプル290プラン」を申し込む方法
MNP予約番号の期限は、発行日を含めて15日間なので、それまでに開通手続きを完了しないと無効になってしまう。MNP予約番号を入手したら早めに、日本通信の「合理的シンプル290プラン」を申し込むようにしよう。
まず、スターターパックの申し込み説明欄にあるQRコードをスマホで読み込もう。これで日本通信の申し込み画面が表示されるので、あとは画面の指示に従って情報を入力していけばいい。この作業は15〜20分程度かかる。
途中、スターターパックの申込コードやMNP予約番号と有効期限を入力する欄があるので、あらかじめ紙にメモしておこう。ほかにも支払い用のクレジットカードを登録するので手元に置いておくこと。
注意したいのは本人確認用の身分証明書の写真だ。申し込み途中で撮影することもできるが、アップロードの条件は1枚4MBまでのJPEGとなっている。
最近のスマホカメラは解像度が高いので、エントリーモデルでも写真1枚で10MB以上の容量があったりする。解像度を簡単に変更できる機種ならいいが、そうでない場合は、事前にスマホで身分証明書を画面に対して1/3程度のサイズで撮影し、トリミングして容量を減らしておいたほうがいいだろう。
ちなみに、日本通信の本人確認では、運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード(顔写真のある表面のみ)、健康保険などが使用できる。
もちろん、eSIMで申し込めば開通手続きまで一気にできるが、今回は物理SIMカードで申し込んだので、申し込み完了からSIMカードが届くまでは2〜5日程度かかる。
なお、届いたSIMカードをスマホに入れて開通手続きをするまでは、楽天モバイルはそのまま利用できるので安心してほしい。
日本通信の「合理的シンプル290プラン」を申し込む手順
日本通信からSIMカードが届いたら開通手続きをしよう
日本通信で申し込んだあと、筆者の場合は3日後にSIMカードとスタートガイドが宅急便で到着した。
ここからは、日本通信のマイページにログインして「MNP回線切り替え」作業を行う。途中、届いたSIMカードのUSIM番号の下4桁を入力して「切り替える」をタップすれば、楽天モバイルから日本通信にMNP乗り換え作業が完了する。
「切り替える」ボタンを押して30分〜1時間程度待つと、「MNP回線切り替え完了のお知らせ」メールが届くので、この時点で楽天モバイルとはおサラバ。いよいよ日本通信のSIMカードをスマホに装着し、APN(ネット接続)設定を行うことになる。
APN設定は、スマホの設定を開いて「ネットワークとインターネット」から該当する「モバイルネットワーク」を選択し、「アクセスポイント名」で新規にAPNプロファイルを作成しよう(iPhoneはプロファイルをダウンロードする)。
APNの入力項目はスタートガイドにあるものを見て、間違えないように確実に入力しよう。とくに「i」と「l」などは間違えやすい。また、「認証タイプ」と「PDP Type」については、スマホの設定項目にある場合に入力すればOKだ。
APN設定の入力が終わったら画面右上の「…」で「保存」を選び、自分で作成した日本通信のAPNを選択しよう。このあと、設定が反映されるように、必ずスマホを再起動すること。
スマホが再起動したら、ドコモの4Gアンテナが立っているのを確認し、Wi-Fi接続をオフにして実際にデータ通信でネットに接続しているか、ブラウザアプリで確認してみよう。
もし、接続できていない場合は、APN設定に間違いがないか再度確認してほしい。実は筆者もユーザー名のスペルを間違えていたために、最初は接続できなくて少し焦った。
なお、今回の操作手順は楽天モバイルで購入したAQUOS sense4 liteで行った。機種によって画面表示や手順が多少異なる部分があることは、あらかじめご了承願いたい。
■APN設定情報
【名前】日本通信(何でも大丈夫)
【APN】dm.jplat.net
【ユーザー名】jci@jci
【パスワード】jci
【認証タイプ】PAPまたはCHAP
【PDP_Type】IP
※「認証タイプ」と「PDP Type」は設定項目にある場合に入力すればOK
日本通信のSIMカード開通手続きの手順
まとめ
いかがだろうか? MNP予約番号の有効期限は発行から15日間なので、ダンドリを間違えると結構ギリギリになることも多い。
とくに、物理SIMカードでMNP乗り換えする場合、「スターターパックの購入」→「楽天モバイルでのMNP予約番号取得」→「日本通信への申し込み」→「SIMカードの到着」→「MNP回線切り替え手続き」までを、2週間以内にやる必要があるので、モタモタせずに一気に作業しよう。
筆者の場合は、今回5月23日にAmazonでスターターパックを購入後、25日に日本通信に申し込み、28日にSIMカードが届いた。
SIMカード到着後、その日のうちにMNP回線切り替え手続きを行ったので、土・日を挟まずにダンドリよくやっても、やはりMNP乗り換えには5日ほどかかっているのだ。