「PayPayあと払い」と「PayPayカード払い」は結局どっちがお得なの?

人気No,1のスマホ決済サービス「PayPay」。以前は残高チャージして支払う方式がメインだったが、現在は支払い後にまとめて口座から引き落される「PayPayあと払い」も利用可能だ。もちろんPayPaySTEPで最大1.5%還元も受けられる。これに対し、ヤフーカードから切り替わったPayPayカードは、支払い額の1%がPayPayポイントで還元される。そこで今回は「PayPayあと払い」と「PayPayカード」を比較検討し、いったいどちらがお得なのか検証してみたいと思う。

PayPayあと払いって何? PayPayカード払いとどう違う?

2022年4月時点で登録ユーザー数が4,700万人を突破した国民的スマホ決済アプリ「PayPay(ペイペイ)」。加盟店申込数も366万カ所を超えており、地方の個人商店でも使えるのが便利だ。

●PayPay(iPhone)→こちら
●PayPay(Android)→こちら

PayPayではアプリに登録したクレカで直接決済することも可能だが、この場合はPayPayポイントがもらえないので、銀行口座などから残高にチャージして支払うのが一般的だ。もちろん、残高払いならPayPay STEPが適用され、ランクによって0.5〜1.5%のPayPayポイントがもらえる。

しかし、PayPay残高はたまに不足していることがあり、レジで焦って銀行などからチャージすることになる場合もある。

そのようなユーザーの悩みを解決するため、PayPayでは2022年2月からは「PayPayあと払い」が利用できるようになっている。

PayPayあと払いは事前に残高チャージする必要がなく、支払った金額は翌月にまとめて銀行口座から引き落とされるクレカ払いのような仕組みとなっているうえ、PayPay STEPも適用されるのだ。

●PayPayあと払い→こちら

PayPayあと払い

PayPayのホーム画面で「あと払い」を選択すると、画面が赤から青に変わり「PayPayあと払い」で支払うことが可能になる(筆者撮影)

だが、ここで気になるのがクレジットカードの「PayPayカード」の存在だ。PayPayカードは国際ブランド加盟店で利用可能で、JCB、Visa、Mastercardの3ブランドから選択可能(PayPayあと払い申込後にPayPayカード申込をする場合はJCBのみ)。

PayPay STEPは対象外で、その代わりクレカ払いによるポイントは100円につき1ptが付与され1%還元となるため、PayPay STEPで0.5%しかもらえない人なら、PayPayカードを使ったほうがお得ということになる。

というわけで、今回は「PayPayあと払い」と「PayPayカード」は何がどう違うのか? どちらを使ったほうがお得になるのかを検証してみたいと思う。

●PayPayカード(公式)→こちら

PayPayカード(Image:card.yahoo.co.jp)

PayPay公式クレカ「PayPayカード」は、年会費永年無料で利用金額100円につきPayPayポイントが1pt=1%もらえる。ただし、PayPay STEPのカウントや特典付与対象外となる(画像はPayPayカード公式サイトより転載)

そもそも「PayPayあと払い」って何?

「PayPayあと払い」とは、年会費無料で利用できるPayPayの新しい決済方法のこと。PayPayアプリで支払った1カ月分が、翌月27日に銀行口座から引き落としされる。

もちろん、PayPay残高での支払いと同じようにPayPay STEPに応じて0.5〜1.5%のPayPayポイントが付与される。

また、PayPayあと払いは18歳以上(高校生除く)で本人確認した人であれば、PayPayのミニアプリから簡単に申し込みできるようになっている。

クレカ同様の審査があるが、登録が完了すればPayPayカードのバーチャルカードが発行され、クレカ決済に対応するネットショップなどでも利用可能となる。

PayPayあと払いは、いちいち残高チャージせずに利用できるのが最大のメリットだが、実はPayPayあと払いから残高チャージして支払うことも可能となっているのが見逃せない。

●PayPayカード「PayPayあと払い/PayPayカードとは」→こちら

PayPayあと払いとは?(Image:paypay-card.co.jp)

PayPayあと払いは、PayPayのミニアプリ「あと払い」から簡単に申し込みができ、登録終了後はPayPayカードのバーチャルカードが発行される(画像はPayPayカード公式サイトより転載)

PayPayカードのバーチャルカード(Image:paypay-card.co.jp)

PayPayあと払いではPayPayカードのバーチャルカードが発行されるが、同時にプラスチック製のリアルカードも発行できる

「PayPayカード」ってどのようなクレジットカード?

もともとPayPayアプリに登録して残高チャージできるクレカは「ヤフー(Yahoo!)カード」だけだったが、2021年12月より「PayPayカード」に切り替わった。

すでにヤフーカードを取得していた人は、2022年4月より順次PayPayカードに切り替わっており、2022年5〜12月に有効期限を迎える人は2022年4月に、それ以外の人は2022年の誕生月に新しいPayPayカードが届くことになっている。

また、ヤフーカードの利用では「Tポイント」が100円につき1pt(1%)付与されていたが、PayPayカードでは、PayPayポイントが1%還元されることに。

PayPayカードは、最近流行のナンバーレスカードで、カードにはカード番号やセキュリティコードが表記されていない。また、デザインは縦型と横型があり、タッチ決済機能も利用可能である。

ちなみに、PayPayカードを「Yahoo!ショッピング」や「LOHACO」で利用すると+1%、ストアポイントとして+1%がプラスされて計3%のポイント還元される特典も用意されている。

Yahoo!ショッピングとLOHACOでPayPayカードを利用すると3%還元(Image:card.yahoo.co.jp)

Yahoo!ショッピングとLOHACOでPayPayカードを利用すると、通常のポイントに加え+2%が加算され3%還元になる(画像はPayPayカード公式サイトより転載)

ここまでの説明で「PayPayあと払い」と「PayPayカード」は、どちらも翌月に口座引き落としできたり、PayPayポイントがもらえるなど、非常によく似たサービスなので少し混乱している人もいるだろう。

まず、PayPayカードのリアルカード(プラスチック製カード)は、通常のクレジットカードなので、国際ブランドの加盟店などで使えば、1%還元されるので分かりやすい。

ややこしいのは、PayPayカードをPayPayの支払いで使う場合だ。実は、PayPayでは2022年2月28日から、新規でPayPayカードを“PayPayの支払い方法”として登録することはできなくなっている。

したがって、2月28日以前から登録していた人だけがPayPayの支払い方法としてPayPayカードを利用できるが、それ以外の人は現状では「PayPayあと払い」しか使えないのである。

事実、筆者はもともとヤフーカードをPayPayに登録していたが、気が付いたらヤフーカードがPayPayカード(PayPayあと払い)に切り替わっていた。

ところが、PayPayの支払い方法としてヤフーカードを使っていなかったため、PayPay残高へのチャージは以前から登録してあった「銀行口座」か「PayPayあと払い(PayPayカード)」しか選択できないようになっていた。

ちなみに、PayPay内のクレカは切り替わったが、筆者は12月が誕生月なのでリアルカードのほうはまだ手元に届いていない。

筆者はもともとヤフーカードを登録していたが、気が付いたらPayPayカード(PayPayあと払い)に切り替わっていた(左写真)。現状、残高へのチャージは以前から登録してあった「銀行口座」か「PayPayあと払い」しか選択できない(右写真)

結局どっちがお得になるの?

ここまでPayPayあと払いとPayPayカードについて説明してきたが、結局どっちがお得なのだろうか?

まず、PayPayあと払いはPayPayアプリの機能なのでPayPay加盟店で利用できるが、PayPayカードはクレカの国際ブランド加盟店で使用できる点が異なる。

いずれにせよPayPayポイントが貯まるので、お店によって利用できるほうを使い分ければいいだろう。

ポイントになるのはPayPay STEPだ。もし、1.5%還元をキープしているなら、できるだけPayPayあと払いを利用すればいいし、PayPay STEPで0.5%還元の人は、1%還元のPayPayカードを利用したほうがよい。

PayPayあと払いとPayPayカードの違い

PayPayあと払い
利用可能場所 PayPay加盟店(一部のオンライン決済に対応/請求書払いは非対応)
利用可能タイミング 入会後即時
審査完了後にPayPayの支払い方法に自動登録
利用特典 定常特典 前月の利用状況に応じて、0.5%~1.5%のPayPayポイント付与(PayPaySTEPのカウント対象)
PayPaySTEP
PayPayカード特典 対象外
PayPayカード
利用可能場所 クレジット加盟店(オンライン決済) クレジット加盟店(実店舗)
利用可能タイミング 入会後即時 郵送にて入会から約1週間
PayPayアプリ上でカード番号表示
利用特典 定常特典 対象外
PayPaySTEP
PayPayカード特典 利用金額の1%のPayPayポイント付与(基本特典0.5%+利用特典0.5%)

「PayPayあと払い」はPayPay加盟店で利用でき、PayPay STEP対象となり0.5〜1.5%還元される。「PayPayカード」は国際ブランド加盟店で利用でき、PayPay STEP対象外で利用額の1%が還元される(PayPayカード公式サイトを元に編集部で作成)

なお、PayPayでは現在「PayPayでのPayPayあと払い、PayPayカード決済で最大1%戻ってくるキャンペーン」が実施されている。

このキャンペーンでは「PayPayあと払い」または「PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード含む)」を選択して決済すると、通常のPayPayポイント還元に加えて1%が上乗せされる。

つまり、PayPay STEPで1.5%還元をキープしている人は1.5%+1%=2.5%もポイント還元されるのだ。ただし、このキャンペーンは2022年6月30日に終了されるので、今のうちに大きな買い物をしておきたいところ。

●PayPay「PayPayでのPayPayあと払い、PayPayカード決済で最大1%戻ってくるキャンペーン」→こちら

(Image:paypay-card.co.jp)

このキャンペーンでは「PayPayあと払い」の利用で通常のPayPay STEPのポイント還元に+1%が加算されるため、最大2.5%還元となる。ただし、上限は2,500pt(回および月)までとなっている

まとめ

いかがだろうか? PayPayあと払いは事前にチャージして残高払いするよりも、支払いが後回しにできるのが大きなメリットだ。

また、PayPay残高が不足して、レジで焦って銀行などからチャージする必要もないので、今後はPayPayアプリの決済方法はPayPayあと払いがデフォルトになるだろう。まだ使っていない人は是非一度試してみてほしい。

もちろん、PayPay STEPで1.5%還元をキープしているなら、積極的にPayPayあと払いを利用すればいいだろうし、逆にPayPay STEPで1.5%還元を達成するのが困難だと感じる人は、PayPayカードのリアルカード決済で1%還元をゲットしたほうがいい。

ただし、PayPay STEPではPayPay払いのポイント還元だけでなく、PayPayモールやYahoo!ショッピングで最大15.5%もポイント還元されるので、PayPay・ソフトバンク経済圏にオールインしている人なら、PayPay STEPの対象となるPayPayあと払い一択になるだろう。

ちなみにPayPay STEPの条件は、2022年6月から変更されるので、詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてこう。

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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