近年、盛り上がりを見せている中古スマートフォン市場。「新品じゃなくてもいい」という価値観が広まり、新品よりも手ごろな価格の中古端末を求めるスマホユーザーも増えてきている。中でもiPhoneの人気は高く、最近では買取価格の上昇まで進んでいるのだという。
今回は、そのような中古iPhone市場についてお伝えしていきたい。
新品の値上げが中古iPhoneにも影響をおよぼす
ニューズドテックは7月13日、自社の運営するウェブ買取サイト「みんなのすまほ買取」における2022年2月から7月までの、中古iPhoneの買取価格の推移について公開した。それによると、6月から7月にかけて現行の最新機種である「iPhone 13」の買取価格が急上昇しており、半年間で見ると15.4%もアップしたという。
具体的には、2月初旬に77,000円だった「iPhone 13 256GB」が、7月初旬には91,000円と14,000円のアップ。「iPhone 12 256GB」も65,000円から6,000円アップして71,000円になった。「iPhone 11 256GB」は47,000円に対して、現在51,000円と4,000円アップしているのだという。
通常でも価格の上下動はあるものの、急激な買取価格上昇にはアップルの発表したiPhoneの値上げが影響しているようだ。アップルの発表以降、日本のキャリア各社も続々とiPhoneの値上げを発表し「20万円台のiPhone」の誕生が続いたことは記憶に新しい。詳しくはこちらの記事で確認してほしい。
その影響を受けて、中古iPhoneの価格も上昇しているということのようだ。
また、同調査で発表された「6月度中古iPhone販売数ランキング」で1位に輝いたのは「iPhone 8 64GB」となった。そして2位は「iPhone 7 32GB」、3位には「iPhone SE(第1世代) 16GB」がランクインしている。
ニューズドテックによれば、4・5月度は「iPhone 7 32GB」が1位だったという。しかし、iPhone 7やiPhone SE(第1世代)が「iOS 16」のサポートから外れることが6月に発表されたことで、サポート対象に残ったiPhone 8の需要がふくらんだようだ。一般人もサイバー犯罪に巻き込まれないよう自衛が求められる時代になっているだけに、OSの脆弱性をカバーしてくれるサポートの有無は、重要視されるポイントと言えるだろう。
例年通りであれば、9月には「iPhone 14(仮称)」が登場する。iPhone 14に乗り換えたiPhoneユーザーが、それまで使っていたiPhoneを手放すことで、中古市場も潤うことになるだろう。しかし、iPhone 14はすでに値上げの可能性が報じられていたりと、需要がどれほど伸びるか未知数な部分も存在する。
はたして、iPhone 14の登場でどこまで中古市場に影響が出るだろうか。これから2カ月の推移にも注目していきたい。
出典元:ニューズドテックは→こちら
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