Windows 7が「起動しない」ときの主な症状と対処法を解説!

Windows 7のパソコンが起動しないときにはどのような対処法があるのだろうか。この記事では、Windows 7のパソコンが起動しない場合によく見られる症状と考えられる原因、自分でできる症状別の対処法について詳しく解説する。

Windows 7が「起動しない」ときのパソコンの主な症状

Windows 7が「起動しない」ときのパソコンの主な症状

Windows 7の電源ボタンを入れても起動しないときにはどのように対処したらいいのだろうか。Windows 7が起動しないと言っても、その症状にはいくつかのパターンがある。まずは、Windows 7が起動しない場合の症状について見ておこう。

症状1:画面に全く何も表示されない

電源ボタンを押してもパソコンの画面には何も表示されない症状。画面の症状は真っ黒な場合と、うっすらと光ったり真っ白になったりする場合がある。

症状2:画面に何らかのメッセージが表示される

通常通りのWindows 7の起動とは違う画面の状態ではあるものの、パソコンの画面には何らかのメッセージが表示されている。この場合の症状としては、いくつかのパターンがある。

パソコンが起動するときのメーカーロゴの表示から先へ進まない症状、Windowsのロゴから先へ進まない症状、画面に何らかのエラーメッセージが表示される症状、画面に意味不明な文字などが表示される症状がある。

Windows 7が「起動しない」ときに考えられる原因

Windows 7が「起動しない」ときに考えられる原因

Windows 7が起動しないときに考えられる原因には、主に次の5つが考えられる。

原因1:Windows 7のOSの障害

通常、パソコンのCドライブに保存されているWindowsのOSに発生した障害が原因で、Dドライブなどに保存されたデータの呼び出しができない状態になっている可能性がある。

原因2:ファイルシステムの障害

Windows 7のファイルシステムには、データの位置情報やデータサイズ、ファイルの種類といった、保存されているデータの情報が管理されている。ファイルシステムの異常が原因で、WindowsのOSを読み込めない状態になっている可能性がある。

原因3:HDDもしくはSSDの異常

パソコンに保存したデータはすべてパソコン内のハードディスク(HDD)もしくはSSDに保存されている。HDDもしくはSSDに異常があり、データが読み込めないことがWindows 7が起動しない原因になる場合がある。

原因4:HDDもしくはSSDの劣化

HDDやSSDは読み書きできる回数が決まっている。読み書きを繰り返して劣化した部分は不良セクタとなり利用できなくなる。OSをアップデートしたときに、通常は読み込まない不良セクタに書き込んで異常を起こしてしまっていることが、OSが起動できない原因になっている可能性がある。

原因5:ユーザーによる必要なファイルの削除

Windows 7を起動するためには数多くのシステムファイルが必要であるが、ユーザーが誤って削除してしまうことがある。Windows 7の起動に必要なファイルを削除してしまったことで、Windows 7が起動できない状態になってしまった可能性がある。

Windows 7が起動しないときの対処法について詳しく見ていこう。Windows 7のパソコンが起動しないと言っても、画面に何も表示されない場合と、画面に何らかのメッセージなどが表示される場合とでは対処法が異なる。

まずは、パソコンの画面に何も表示されない場合の対処法について解説する。起動しない原因が特定できていない場合には、対処法①から順番に実行してみよう。

【対処法①】電源ランプが点灯するか確認する

Windows 7のパソコンの電源ランプを確認してみよう。パソコン本体の電源ボタンを押しても電源ランプが点灯しないようなら、電源ボタンの故障が原因の可能性がある。パソコンの修理業者にボタンの修理を依頼しよう。

【対処法②】ケーブルが接続されているか確認する

パソコンの本体と電源ケーブル、ディスプレイとの接続ケーブルなど、必要なケーブルがすべて正しく接続されているか確認してみよう。

ケーブルが抜けかかっていたり外れていたりして、パソコンが起動しなかったり、本体は起動しているのに画面に表示されない場合がある。

電源タップや延長コードを利用している場合には、時々電気の供給が不安定になることがある。壁のコンセントに直接電源ケーブルを接続して、起動しない問題が解決するか確認してみよう。

【対処法③】媒体が入っていないか確認する

BIOS設定で起動ディスクが光学ディスクやUSBに設定されている場合、光学ドライブにCDやDVDが挿入されていたり、USBメモリが接続されていると、Windowsが起動できない場合がある。

光学ドライブからCDなどを取り出したり、USBメモリを取り外したりして、Windows 7が起動するか確認してみよう。

【対処法④】周辺機器を取り外す

パソコンを購入後に自分で購入して取り付けた周辺機器や部品がパソコンの起動を妨げる原因になる場合がある。自分でパソコンに取り付けた拡張ボードやメモリ、プリンターやスピーカーなどの周辺機器をすべて取り外して、起動するか確認してみよう。

【対処法⑤】放電処置を行う

パソコンを長時間利用していると内部に不要な電気が滞留してしまい、次回の起動を妨げることがある。この場合には放電処置を行うことで改善する可能性が高い。

Windows 7のパソコンの放電方法は、電源を完全に落とした後で、ACアダプターとバッテリー、パソコンに接続しているすべての周辺機器を取り外す。その後、数分間放置することで、内部に滞留していた電気が放電される。

その後、電源ケーブルとバッテリーを接続して電源を入れてみよう。周辺機器はまだ取り付けない。放電後にWindows 7が起動することが確認できたら、電源をもう一度切ってから周辺機器を取り付ける。

Windows 7が「起動しない」ときの対処法(Image:JaysonPhotography / Shutterstock.com)

Windows 7が起動しなくても、パソコンの画面に何かエラーメッセージやメーカーロゴが表示されている場合がある。その場合には、パソコンの部品や電源には特に問題はなく、Windowsのシステムなどに何らかの問題があると考えられる。

Windows 7の画面に何らかのメッセージなどが表示されている場合の対処法について詳しく見ていこう。対処法①から順番に実行していこう。

【対処法①】BIOSを初期化する

BIOSとは、パソコンの部品を動作させるためのプログラムである。BIOS設定に何らかの不具合が発生してパソコンの動作が不安定になることがある。BIOSを初期化して、パソコンの状態を購入時の状態に戻すことで解決する可能性がある。

BIOSを初期化しても、ファイルやソフトウェアのプログラムが保存されているHDDやSSDには影響しない。作成したファイルやインストールしたソフトが消えることはない。

BIOSの初期化方法はパソコンの機種によって異なる。パソコンのマニュアルで確認しよう。

【対処法②】「F1」キーを押してWindows が起動するか確認する

パソコンの電源を入れて、メーカーロゴが表示されている場合に、画面に「Press F1 to~」などのメッセージが表示されている場合がある。パソコンの機種によっては「F1」ではなく「F2」の場合もある。

メーカーロゴで画面が止まってしまっている場合には、画面の表示に従って「F1」か「F2」のキーを押して見ることで、Windows 7が起動することがある。

注意点として、この方法で起動した場合には、Windows 7起動後に一度シャットダウンして再度問題なく起動するか確認してみよう。また同じ症状が出た場合には、パソコンにハード的な問題が発生している可能性がある。

【対処法③】セーフモードで起動する

セーフモードとはWindowsの最低限のシステム構成だけでWindows 7を起動する方法である。

セーフモードで問題なく起動できる場合には、パソコン購入後に導入したソフトウェアや周辺機器に問題がある可能性が高く、Windows 7が起動しない原因の特定に役立てられる。

セーフモードの起動方法は次のとおりである。パソコンの電源を完全に落としてから、パソコンのマニュアルでブートオプションを起動するためのキーを調べておく。「F8」や「F12」が割り当てられることがある。

1.パソコンの電源を入れる
2.メーカーロゴが表示されているときにブートオプションの起動キーを押す
3.「詳細ブートオプション」の画面が表示されたら上下キーで「セーフモード」を選びEnterキーを押す
4.「Windowsファイルの読み込み中」と表示されたら処理が終了するのを待つ
5.パスワード入力画面が表示されたらWindows 7へのログオンパスワードを入力する
6.ユーザー選択の画面になったら管理者権限のあるアカウントでログインする

セーフモードで起動できたら、シャットダウンもしくは再起動する。起動後に原因となるソフトウェアや周辺機器を特定する。

【対処法④】前回正常起動時の構成でパソコンを起動する

Windows 7のブートオプションにはセーフモードの他に「前回正常起動時の構成」で起動するオプションも用意されている。このオプションでは、パソコンの構成を変更した後で正常な起動ができなくなった場合に、正常に起動できていたときと同じ構成で起動できる。

「前回正常起動時の構成」で起動する方法は次のとおりである。

1.パソコンの電源を入れる
2.メーカーロゴが表示されているときにブートオプションの起動キーを押す
3.「詳細ブートオプション」の画面が表示されたら上下キーで「前回正常起動時の構成(詳細)」を選択してEnterキーを押す
4.「Windowsを起動しています」と表示されたら起動するのを待つ

注意点は、この操作を行うと前回の正常起動時以降に行ったアプリのインストールなどは削除されてしまう。必要なものは再度インストールし直す必要がある。

【対処法⑤】スタートアップ修復を行う

スタートアップ修復とは、Windowsが起動できないときに不具合を自動で修復できる機能である。セーフモードでは問題が特定できないときには、スタートアップ修復を実行してみよう。

スタートアップ修復の実行方法は次のとおりだ。

1.パソコンの電源を入れる
2.メーカーロゴが表示されているときにブートオプションの起動キーを押す
3.「詳細ブートオプション」の画面が表示されたら上下キーで「コンピューターの修復」を選択してEnterキーを押す
4.「システム回復オプション」が表示されるので「次へ」をクリックする
5.ユーザー名とパスワードを入力して「OK」をクリックする
6.「スタートアップ修復」を選択する
7.「システムの復元を使用してコンピューターを復元しますか」と表示されたら「復元」をクリックする
8.「完了」をクリックする

システムの修復が行われた場合には、パソコンを再起動する。「スタートアップは問題を検出できませんでした」と表示された場合には、次の対処法⑥へ進もう。

【対処法⑥】システムの復元を行う

システムの復元ポイントをあらかじめ作成してある場合には、システムの復元によってWindows 7のOSが起動しない状態からパソコンを正常な状態に戻すことができる。

システムの復元を行う場合にはいくつか注意点がある。1つ目の注意点は、復元ポイントが作成されていなければこの方法は利用できないという点である。2つ目の注意点は、可能であれば重要なデータのバックアップを取っておいたほうがいいという注意点である。

3つ目の注意点は、システムの復元を実行することでシステムが不安定になる可能性もあるという注意点である。4つ目の注意点は、時間がかかることがあるので時間に余裕のあるときに実行したほうがいいという注意点である。

システムの復元の方法は次のとおりである。

1.パソコンの電源を入れる
2.メーカーロゴが表示されているときにブートオプションの起動キーを押す
3.「詳細ブートオプション」の画面が表示されたら上下キーで「コンピューターの修復」を選択してEnterキーを押す
4.「システム回復オプション」が表示されるので「次へ」をクリックする
5.ユーザー名とパスワードを入力して「OK」をクリックする
6.「システムの復元」を選択する
7.「システムの復元」画面が表示されるので「次へ」をクリックする
8.復元ポイントを選択して「次へ」をクリックする
9.「完了」をクリックするとシステムの復元が実行される

その後、パソコンを再起動して、パソコンが正常に起動するか確認する。

【対処法⑦】パソコンの再セットアップを行う

対処法⑥まで実行してもWindows 7が正常に起動しない場合には、パソコンを再セットアップしてみよう。再セットアップを実行するときの注意点は、BIOSの初期化のときとは違い、パソコンのHDDを完全に消去してしまうという点である。保存したデータやソフトはすべて消去されてしまうので注意しよう。

また、もう一つの注意点として、インターネットの接続情報なども消去される。プロバイダーへの接続情報なども再セットアップ前に確認しておこう。

パソコンの再セットアップ方法はパソコンの機種によって異なる。パソコンのマニュアルで手順を確認してから実行しよう。

オトナライフ編集部
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