ビジネス用語とは、社会人としての仕事を円滑に進めるために、たびたび使用される言葉のことである。最近では、無駄にカタカナを使用したビジネス用語も多く、意味がパッと理解できずに、苛立ちを覚えた人も多いのではないだろうか。日々、進化しているビジネス用語だが、新しい言葉が出てくれば、古くなった言葉も出てくるのが世の常である。
2022年7月27日に投稿された、ごんごん@gongon_fgさんの「くそ暇な会議中に自作おっさんビジネス用語ビンゴをやっているんですが、いまだにリーチが最高でビンゴに至らず」というツイートには、おっさんビジネス用語がずらりと並んだビンゴカードの画像が添えられていた。このツイートには、3.3万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
なんともコメントしがたい用語の数々!
それではさっそく、おっさんビジネス用語について詳しく見ていこう。
ツイートされた「おっさんビジネス用語」の一覧は、ビンゴカード形式になっているので、中央だけは星のマークが記載されているのだが、それ以外はなんともコメントしがたいワードが並んでいる。「ざっくばらん」や「なるはや」、「ペライチ」など、たしかにおなじみだが最近使わない言葉のオンパレードだ。平成初期生まれの筆者としては、意味がわからない単語もチラホラ見受けられる。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「おもしろかったです。ビンゴを出してしまったので、正直に申告しに来ました」との声や、「今の部署はわからんが、1日でそろいそうで草。同期とかも言い出していて、中堅みを感じる」など、さまざまなコメントが寄せられていた。
このほか、「ポテンヒットと言う単語を知らず、コレが頭に浮かんじゃいました…」と、アニメ『ポプテピピック』の公式ツイートを引用RTする、平成生まれと思しき若者や、「別件バウアーっていうのよく聞きました」と、まるで他人ごとのように、新たなおっさんビジネス用語を投下する者まで現れ、リプライ欄はカオスと化している。
もともとは野球用語だった?
ちなみに「ポテンヒット」とは、本来は野球用語である。ボールが内野手と外野手の間に、ポテンと落ちてヒットになってしまう状況を指すのだが、ビジネスシーンにおいては、「担当がわからないため、誰も手を付けずに放置されている仕事」のことをこう呼ぶのだ。
せっかくなので、30代前半までは知らないであろう「おっさんビジネス用語」を3つ、この機会に解説したいと思う。
まずは、「全員野球」。また野球かよとの声が聞こえてきそうだが、「野球のように、チーム一丸となってプロジェクトに取り組めよ」という意味だそうである。間違っても、執務室でいきなり投球してはいけない。
つぎに、「ロハ」だが、これは「費用が発生しない」という意味の俗語である。無料のことを「タダ」と言うが、漢字の「只」はカタカナの「ロハ」になることから、こういった使い方をされるようになったらしい。
そして最後に、少し字面が気持ち悪い「鉛筆なめなめ」だが、意外にもポジティブな意味を持っている。鉛筆を舐めながら一生懸命に文書を作成すること、つまり、考えながら苦労してアイデアを出すというような、まるで社畜の鏡のような表現なのだ。
さあ、おっさんビジネス用語でビンゴしよう!
今となっては、使う人も少なくなった「おっさんビジネス用語」。読者の皆さんは、いくつご存じだっただろうか。運良く会社で聞くことができそうな人は、ぜひビンゴを目指して頑張ってほしい。
多くの若者にビジネス用語として使われている「アジェンダ」や「アサップ」なども、数十年後には、さらに下の世代に鼻で笑われる日が来るのかもしれない。そう思うと、ドヤ顔でカタカナ用語をペラペラ話す、スーツをピシッと着こなしたビジネスパーソンでさえも、なんだかかわいく見えてくるのは筆者だけだろうか。
※サムネイル画像(Image:ごんごん(@gongon_fg)さん」提供)