先日、新型のiPad(第10世代)が発売された。フルモデルチェンジによってさまざまな機能が進化しており、作業効率もいっそう向上しただろう。しかし9月に発売されたばかりのiPhone14と同様に前回のモデルよりも販売価格がかなり上昇しており、価格を理由に購入を渋る人も少なくなく、中古端末で十分だという人も。今回の記事ではそのような中古のiPhoneとiPadに関する調査を紹介する。
中古iPhoneランキングトップは不動の「iPhone8」
株式会社マーケットエンタープライズは、自社運営するWebメディア「iPhone格安SIM通信」内に集積されたデータベースを活用して中古スマートフォンの取引数と価格を集計。その集計をもとに中古iPhoneとiPadの取引数ランキングを作成・発表した。
2022年7月~9月の中古スマートフォンランキングでは、第1位~3位をすべて「iPhone 8」が独占。iPhone 8はナンバリングシリーズでは最後に発売された「Touch ID」およびホームボタンが搭載されたiPhone端末。Touch IDは指紋認証によってロック解除できる機能で、現在でも復活を希望する声が挙がるほど多くの人に愛用されていた。通信キャリアや取引価格に違いはあるが、いずれにしてもiPhone 8の人気は不動のようだ。
第4位・5位・8位に「iPhone SE(第2世代)」、第6位・9位に「iPhone SE(第3世代)」がランクイン。iPhone SE(第2世代)が人気となっている理由として、2020年発売と比較的最近の端末にもかかわらず、2万円台という圧倒的なコストパフォーマンスの高さが挙げられるだろう。特に近頃は円安などの影響でApple製品の価格が高くなっているため、人々は余計にその安さに目を向けてしまうのかもしれない。iPhone SE(第3世代)は家電量販店が開催したiPhoneシリーズのセールにより、iPhone SE(第3世代)から買い替える人が増加。それに比例して中古端末が増えたことで取引も多くなったようだ。
中古iPadのランキングではiPad(第6世代)が第1位に。第2位と3位は「iPad mini4」同率4位にはキャリアが異なる「iPad(第5世代)」がランクインした。これら3種の端末は今なおAppleの公式サポートの対象で、かつ価格もかなりお手頃となっているため、中古市場では安定した人気を誇っているようだ。スペックも普段使い程度であれば申し分ないため、価格を抑えつつ十分な機能性をもつタブレットが欲しいという方にはおすすめだといえるだろう。
中古iPad全体の取引数は2022年4月~6月に実施された前回の調査よりも13.4%減少している。しかし10月26日に「iPad(第10世代)」が発売されたため、次回実施予定の10月~12月の調査では、iPadの中古取引数は大きく伸びるだろう。iPad(第10世代)ではホームボタンがなくなるなど、第9世代以前の端末とは大きなモデルチェンジがされているため、買い替えるユーザーは多いと予想される。中古のiPadが欲しいという方は11月が狙い目かもしれない。
円安の影響でApple製品含めさまざまな物価が上昇している。Appleは今年も最新の端末を販売しているが、価格が以前のモデルよりも大幅に高くなっており、手を出しにくいという人も多いだろう。一方、中古品は急激な価格変動が起こりづらく、安価な端末を購入しやすい。物価高騰で経済的な負担を減らしたいという方は、中古端末を探して、ひたすらコストパフォーマンスを追求するというのも悪くないだろう。
出典元:2022年7~9月中古スマホ取引数ランキング【iPhone 格安SIM通信】
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