【Mac】セーフモードで起動しないときの対処法
ここまで紹介した方法を試せば、パソコンがセーフモードで起動し、生じていた問題の解決やキャッシュの削除などが行えるはずだが、もしセーフモードが起動しないようなら、これから紹介する対処法を試して問題を解決してほしい。
3つの対処法を紹介するので、1つずつ紹介する対処法を試し、問題が解決できるかどうかチェックしてみよう。
・スタートアップのセキュリティ設定を確認
セーフモードが起動しない問題を解決するために試してほしい最初の対処法は、スタートアップのセキュリティ設定の確認だ。
Apple T2セキュリティチップ搭載のMacパソコンの起動セキュリティユーティリティには、ファームウェアパスワード保護、安全な起動、外部起動セキュリティ機能が搭載され、Macの起動方法を制御している。
しかしこうしたMacパソコンの起動方法の制御ゆえに、セーフモードの起動が阻害される場合があるので注意が必要だ。特にFileVaultとファームウェアパスワードは、セーフモードの起動を妨害する場合があるので設定を無効にしよう。
最初の対処法である、スタートアップのセキュリティ設定を変更する方法を以下にまとめるので参考にしてほしい。
1.Macパソコンをシャットダウンし、システム終了を行う。
2.電源ボタンを押したら、「Command」キーと「R」キーを同時に長押しする。
3.ログインパスワードを入力する。
4.言語を選択する。
5.メニューが表示されたら「ユーティリティ」を選択しクリックする。
6.「起動セキュリティユーティリティ」を選択しクリックする。
7.「ファームウェアパスワードをオフにする」をオフに設定する
8.ログインパスワードを入力して無効化を確定する。
・SMC/システム管理コントローラをリセットしてみる
セーフモードが起動しない問題を解決するために試してほしい2つ目の対処法は、SMC/システム管理コントローラをリセットすることだ。SMCとは「System Management Controller」を訳したものだ。
SMCとはMacのマザーボードに組み込まれたハードウェアで電源、バッテリー、センサーやバックライトなどを管理する機能である。SMCリセットすることで以下の問題が解決される場合がある。
●電源ボタンが押してもMacが起動しない。
●ノート型Macパソコンを開閉しても液晶ディスプレイに反応がない。
●予期せぬシャットダウンやスリープが頻繁に起こる。
●電源アダプタに接続しても充電できない
SMC/システム管理コントローラリセットを実行すると、Macパソコンでセーフモードが起動しない問題が解決されるかもしれないのでぜひ試してみよう。
2つ目の対処法である、SMC/システム管理コントローラをリセットする操作手順を以下にまとめるので参考にしてほしい。
1.左手でキーボードにある「Control」キー、「Shift」キー、「Option」キーを同時に押し10秒間押した状態をキープする。
2.「Apple」ロゴが表示されるが無視して3つのキーを押し続ける。
3.左手で3つのキーを押した状態をキープし、右手で電源ボタンを押し続け10秒間その状態をキープする。
4.「Apple」マークが消えるので、5秒ほど左手と右手のキーを押し続けたらすべてのキーから指を離す。
5.電源ボタンを押してMacパソコンを起動させる。
・「ターミナル」でセーフブートを起動する
セーフモードが起動しない問題を解決するために試してほしい3つ目の対処法は、「ターミナル」でセーフブートを起動することだ。Macの「ターミナル」とは、Windowsの「コマンドプロント」に相当するものだ。
Macの「ターミナル」とは、コマンドと呼ばれる命令文をキーボードから入力し、Macパソコンを操作するために標準インストールされているデフォルトアプリだ。
主な用途としては、プログラムの実行、サーバーの起動、「システム環境設定」ではできない高度な設定などを行うことだ。
セーフモードをMacパソコンで起動できない場合、対処法として「ターミナル」にコマンドを入力してセーフモードを実行できる。注意点は、コマンドを正しく入力することだ。
3つ目の対処法である、「ターミナル」でセーフモードを起動する操作方法を見てみよう。

「Command」キー+「Space」キーを同時に押して「Spotlight」検索を表示させる

「Spotlight」検索ボックスに「ターミナル」と入力する。候補一覧が表示されるので「ターミナル アプリケーション」を選択しクリックする

「ターミナル」アプリが表示されるので、「sudo nvram boot-args=”-x”」と入力する。これでセーフモードが起動する
セーフモードを終了するときは、「ターミナル」アプリに戻り「sudo nvram boot-args=””」と入力すれば終了する。