「バッテリーの消費が激しい」「アプリの起動に時間がかかるようになった」「新しい機能を使ってみたい」など、スマホの買い替えを考えはじめる理由はさまざま。いざスマホを買い替えるとき、使わなくなったスマホはどうしているだろうか。
下取りに出す、音楽再生・動画再生プレーヤーとして使う、Wi-Fi環境下でサブスマホとして使う…などいろいろと思いつくが、今回はフリマアプリへの出品と、リユースショップでの買い取りのケースついて深堀していく。
iPhoneに傷がつくと、40,000円近い損失に!
株式会社リスマは2022年9月度におけるiPhoneのリセールバリュー調査を実施した。集計期間は2022年7月1日~9月30日で、調査対象となった機種は「iPhone X」~「iPhone 13」。フリマアプリとリユースショップで調査した、グレードごと・機種ごとの相場を見ていこう。
まずは、フリマアプリの調査結果から。フリマアプリでは、iPhoneの状態をSランク(新品・未使用)~Dランク(傷や汚れあり)で格付けをする。本調査では、フリマアプリで取引されるiPhone XからiPhone 13シリーズの状態ごとの相場を確認。Aランク(未使用に近い)の平均粗場からCランク(やや傷や汚れあり)の平均相場を差し引いた差額は14,288円だった。
中でも目を引く結果となったモデルは「iPhone 13 Pro 1TB」だ。Aランクの相場が181,166円であるのに対し、Cランクの相場は141,500円に下落する。その差額は39,666円と約40,000円近い結果になった。傷の有無で40,000円もの差が開くとは驚きだ。
これだけ見ると、美品であればそれなりの値段で取引できそうだが、現実はそう甘くない。たとえAランクでもリセールバリューは3年で半分以下になることが今回の調査で判明。
現在では、2019年の「iPhone 11」シリーズの一部と、2018年の「iPhone Xs」シリーズが本体価格の半分に落ちている。
筆者が4年以上愛用している「iPhone 8」は、恐らく買い手すら見つからないだろう。
ランクがひとつ落ちると-7%
次は、リユースショップの調査結果を見ていこう。今回は5社のリユースショップの買取価格を集計し、Sランク(使用していない)~Dランク(難あり)ごとに平均値を取った。
その結果、状態が一つ悪くなるごとに、リセールバリュー約7%下落することが判明。値段にすると約10,000円だ。やはり店員が実際に物を見て状態を確認するからか、傷や汚れなどの使用感が目立つほど、買取価格は落ちる傾向に。
また、目立った傷がある場合は要注意。比較的発売が新しいiPhone 13 Pro 1TBでも、Aランクの買取価格129,200円に比べ、Dランクの買取価格はわずか78,800円。なんと39%も下落してしまうそう。目立つ傷一つで大損だ。
フリマアプリやリユースショップで使わなくなったスマホを売る場合、スマホの状態はもちろんだが、モデルによっても相場に大きな差が生まれるということをあらためて実感した。とりあえず、筆者がiPhone 8を手放す場合、“売る”というのはあまり賢くない選択なのだろう。
出典元:<第一回調査>2022年7~9月 | 中古iPhoneリセールバリュー動向レポート【リスマ】
※サムネイル画像(Image:Oksana Panova / Shutterstock.com)