スマホの電話「完全かけ放題」でも料金が発生するのはなぜ? 「0570」「0180」「00678」は要注意

スマホで電話をかけることが多い人は、「完全かけ放題」オプションに加入していることが多いでしょう。24時間、何時間話しても国内通話が無料になるのですからお得ですね。でも、完全かけ放題のハズなのになぜか料金が請求されることがあります。これはいったいどういうことでしょうか? そこで今回は、完全かけ放題なのに通話料がかかってしまう事例を紹介しましょう。

そもそもスマホの料金はどうなっている?「かけ放題」サービスって何?

友だちや家族との連絡は「LINE」のトークや音声・ビデオ通話を利用している人が多いでしょう。しかし、無料のLINE電話は相手のスマホもLINEを利用していることが前提になるので、固定電話などに電話することはできません。

会社や役所などの問い合わせで固定電話にかける場合、スマホの通話料金は22円/30秒もしますので、もし、1時間電話をかけると2,640円もかかる計算になります。

そこで、スマホでの通話が多い人は11円/30秒の半額電話アプリを利用したり、「1回5分かけ放題」や「1回10かけ放題」「完全(24時間)かけ放題」といったオプションプランを追加する人が多いのです。

●OCN「OCNでんわ(OCN モバイル ONE 電話サービス)」は→こちら

OCN モバイル ONE 電話サービス(Image:service.ocn.ne.jp)

NTTグループの「OCN」が提供する「OCNでんわ」は、国内通話が11円/30秒と半額になる。さらにオプションが選択でき、「10分かけ放題」と「トップ3かけ放題」が月額935円。「完全かけ放題」は月額1,430円で利用できる(画像はOCN公式サイトより転載)

また、楽天モバイルでは「Rakuten Link」というアプリを利用することで、完全無料で国内通話がかけ放題になります。

しかし、完全かけ放題に加入しているからといって安心してはいけません。特定の電話番号に電話をするとあとで高額の通話料を請求される場合もあるのです。

●楽天モバイル「Rakuten Link」は→こちら

Rakuten Link(Image:network.mobile.rakuten.co.jp)

2022年10月末で月1GB以下0円サービスが終了した楽天モバイルだが、「Rakuten Link」というアプリを使うと、国内通話(スマホや固定電話)がかけ放題になるサービスを利用できる(画像は楽天モバイル公式サイトより転載)

完全かけ放題を利用していても特定の番号は有料になる!

スマホで電話をかけることが多い人は、半額電話やかけ放題オプションに加入していると思いますが、それでも、特定の相手に電話すると料金を取られることがあるのをご存じでしょうか?

まず注意したいのが、「0180」や「0570」などから始まる電話番号です。これらに電話するとかけ放題プランに加入していても料金が発生してしまいます。

0180は「テレドーム(テレゴング)」と呼ばれる各種企業等の提供する情報を取得したり、テレビ番組等へ投票できるサービス。11円/14秒の料金がかかります。

0570は「ナビダイヤル」と呼ばれる各種チケット予約・情報サービス・企業や公共サービスの各種問い合わせやカスタマーサービスなどで幅広く利用されています。「ナビダイヤル」の料金は企業ごとに異なりますが、11円/20秒程度かかりますので、1分33円・1時間だと1,980円もかかる計算です。

企業によって相談窓口は無料通話のフリーダイヤル「0120」や通常の固定電話「03」などを用意している場合もありますが、最近は0570にしている場合も多く、電話をかけたほうが高額なサービス料を取られます。

これはおそらく、長時間意味不明な電話をかけてくるクレーマー対策だと思いますが、完全かけ放題だからと思って安心して長電話すると、あとでとんでもない料金を請求されるのでご注意ください。

ちなみに、050で始まる電話番号はインターネット回線を使った「IPでんわ」のことなので、このような料金はかかりません。

「0570」のナビダイヤル

最近、企業や公共サービスで利用されることが多い「0570」のナビダイヤル。もちろん、最初に所定の料金がかかるとアナウンスされるが、完全かけ放題サービスに加入していても11円/20秒程度のサービス料を取られる

意外な電話番号もかけ放題の対象にはならない!

完全かけ放題でも料金がかかるのは「0570」「0180」だけではありません。

たとえば、国際電話の場合は国内から海外、海外から国内にかけた場合に料金が発生することがありますし、衛星電話なども無料通話の対象にはなりません。

ほかにも電話番号案内の「104」は1件につき220円、野球中継などの「00678」で始まる67コールは1件につき55円程度のサービス料がかかります。

また、意外なところでは消費者庁の「消費者ホットライン」である「188」はナビダイヤルで接続され、スマホから電話すると99円/3分ほどかかります。

国民生活センターには「平日バックアップ相談」の03-3446-1623も用意されていますので、注意しましょう(受付時間:平日10時〜12時/13時〜16時)。

●消費者庁「消費者ホットライン」は→こちら

消費者ホットライン(Image:caa.go.jp)

188は消費者庁の「消費者ホットライン」窓口番号。ネット通販や訪問販売トラブルなどについて無料で相談ができるが、通話料には注意してほしい(画像は消費者庁公式サイトより転載)

まとめ

いかがでしょうか? スマホで完全(24時間)かけ放題のオプションサービスに加入していても、料金がかかってしまうサービスや電話番号があることがお分かりいただけたでしょう。

とくに、企業や公共サービスで利用されているナビダイヤル「0570」は、長電話するとかなり高額な料金を請求されますので、十分注意してください。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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