マイナポイント第2弾で1人2万円相当のポイントを付与しているのに、なかなか普及しないマイナンバーカード。そこで政府は、カード型健康保険証をマイナンバーカードに登録して使う「マイナ保険証」に1本化する方針を打ち出しました。これには異論がある人も多いでしょうが、そもそもマイナ保険証ってどうやって使えばいいのでしょうか? そこで、筆者は実際にマイナ保険証を利用してみたので、本当に便利なのかレポートしましょう。
そもそも「マイナ保険証」って何なの?
政府はマイナンバーカードを普及させるために、1人最大2万ポイントがもらえる「マイナポイント第2弾」を実施しています。
しかし、マイナンバーカードの普及はなかなか進まず、交付率はいまだ53.9%だそうです(2022年12月18日時点・総務省調べ)。
●総務省「マイナンバーカード交付状況について」は→こちら
そこで政府は、2024年秋に従来のカード型健康保険証を原則廃止して、マイナンバーカードに登録して使う「マイナ保険証」に1本化する方針を打ち出しました。
そもそも、マイナポイント第2弾でもらえる2万ポイントのうちの7,500ポイントについては、マイナンバーカードに健康保険証の利用申請をすることでもらえるようになっています。これがいわゆる「マイナ保険証」のことです。
マイナ保険証は、マイナンバーカードが健康保険証代わりに使えます。これによって、引っ越しや転職などで健康保険証を切り替え中でも利用できるほか、ほかにもさまざまなメリットがあると言われています。詳しくはこちらの記事で確認してください。
マイナンバーカードが手元にあれば、スマホでマイナポータルにアクセスすることで、健康保険証の利用申請をすることが可能です。具体的な方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
実際に薬局で「マイナ保険証」を使って見た!
筆者はずいぶん前にマイナポイント第2弾に参加したとき、健康保険証の利用申請も行ったので、いつでもマイナ保険証を使える状態でした。
ところが、マイナ保険証に対応する病院や薬局は非常に少なく、先日、処方箋をもらって行った薬局に、またまたマイナ保険証の受付端末が置いてあったのです。
そこで筆者は、さっそくマイナ保険証を実際に使ってみることにしました。
マイナ保険証の端末は受付に置いてあります。さっそく、端末画面の「スタート」を押して、リーダーにマイナンバーカードを置いてみますが、何も反応しません。
よく見ると、いちばん奥にカードが当たるまで入れないと読み取れないようで、カードをグッと奥まで入れ直しました。
すると、画面に「顔認証」か「暗証番号(数字4桁)」で認証するように表示されるので、筆者は顔認証を選択したところ、すぐに端末のカメラで認証されました。
その後、「医療情報を提供するか?」といった質問がいくつか表示されるので、それに答えていくと、無事「完了しました」と表示されます。これで薬局の受け付けはあっけなく終了しました。
マイナ保険証で受付を済ませてしばらく待つと、受付係の人に呼ばれて「お薬手帳」の確認をされます。筆者はスマホアプリのお薬手帳「EPARK」を利用していたので、これを表示しました。
ちなみに、お薬手帳を提示しないと、薬剤服用歴管理指導料が40円(3割負担の場合)ほど高くなるので、普段からお薬手帳アプリを準備しておいたほうがいいでしょう。
EPARKのお薬手帳についてはこちらの記事で使い方を詳しく解説しているので、是非参考にしてください。
まとめ
いかがでしょうか? 筆者はかなり前からマイナ保険証の利用申請を済ませていましたが、小さい病院ではマイナ保険証の受付端末が置いてなかったので、今回初めて実際に利用することができました。
マイナ保険証を使ってみた感想は、受付端末にマイナンバーカードを入れて質問に答えるだけなので、慣れてしまえば簡単だと思います。万一、健康保険証を忘れたときも安心ですね。
もちろん、カード型の健康保険証を持っていれば済む話なので、それほどメリットは感じませんでした。しかし、マイナ保険証の受付に対応する病院では、カード型健康保険証よりも初診料が安くなるというメリットもあります。
具体的には、2022年10月以降カード型健康保険証は初診料が12円かかるところ、マイナ保険証を使うと半額の6円で済みます(3割負担の場合)。
しかも、厚生労働省は今後カード型健康保険証を使った場合は、さらに初診料を引き上げる方針で、これまで0円だった再診料も徴収すると報道されています。
これを機会に、早めにマイナ保険証を使えるようにしておいたほうが、将来は何かと便利でお得になるでしょう。