「Mac」と「Windows」の違い – わかりやすくメリットやデメリットなど解説!

ネットでもパソコンユーザー間でも常に議論されることの1つが、Macを購入すべきかWindows PCを購入すべきかということです。これからパソコンの購入を考えている人や、パソコンの乗り換えを考えている人にとっては関心の高いテーマです。MacとWindowsの違いについて詳しく解説します。

「Mac」や「Windows」とは

(Image:Hadrian / Shutterstock.com)

Windows PCを長年使っていて、Macに乗り換えようと考えている人、あるいはMacをこれまで使用していて、最近Windows PCに乗り換えた人など、MacとWindows PCの間でデバイスの乗り換えを行うユーザーはたくさんいます。

これからパソコンを購入しようと考えている人も、Windows PCを購入するか、Macを購入するかでまず決定をしなければなりません。ネットでもよく目にするトピックの中には、MacとWindowsの違いやそれぞれのメリット・デメリットがあります。

デバイスやITに詳しい人であればごく一般的なことですが、MacとWindowsとはそもそも何なのか、皆さんはご存じでしょうか。この記事ではMacとWindowsの違いをさまざまな角度から検証します。

とくにこれからパソコンの購入を考えている人は、最後までこの記事を読んで参考にしてください。

「Mac」とは

(Image:Krisda / Shutterstock.com)

Macとは、Apple社が開発と販売を行っているパーソナルコンピュータで、「Macintosh(マッキントッシュ)」とも呼ばれています。搭載されているOSは「macOS」と呼ばれ、最新macOSは「macOS Ventura」です。

現在販売されているMacには、ノート型MacであるMacBook Air、MacBook Pro、デスクトップ版MacであるiMac、Mac mini、Mac Studio、Mac Proの6製品があります。

MacはAppleの創業者スティーブ・ジョブズ氏の思想や夢を実現させるために開発され、直観的で視覚的なインターフェース、文字フォントの細かさや美しさ、図像の精度などが重視されています。

そのためグラフィックデザイン、イラストの制作、Webデザイン、書籍や雑誌などの組版業務などのコンテンツ制作に有用なプラットフォームとして利用されています。

Macはプログラム開発に欠かせないLinux系のソフトウェアが問題なく利用できるプラットフォームであるため、理学・工学といった科学・エンジニアの分野や、物理学や天文物理学といった研究室で世界的に採用されています。

ーMacのメリット/デメリット

有名な映画のオフィスシーンで必ず目にするのが、「Appleロゴ」の付いたMacコンピュータです

メリット デメリット
デザイン性に優れオシャレなものが多い 値段が高い
自分に合ったモデルを選びやすく、オーバースペックによる無駄な出費を抑えられる 対応ソフトウェアやアプリが少ない
高解像度のRetinaディスプレイを採用しているので、より自然に近い高い色彩の表現力を実現できる HDMI出力端子を備えていないので、プレゼンテーションなどに不向き
Linuxコマンドが使えるためプログラムがしやすい Microsoft Officeとの互換性が悪い
セキュリティが高い カスタマイズ性がそれほどない

ーMacがおすすめな人

2020年にAppleシリコン(M1)搭載のMacBook AirやMacBook Proがリリースされて以来、Macは世界のパソコンシェアを増やしているといわれています。そのようなMacをおすすめしたいのは、以下の点に該当する人です。

●オシャレなデザインや高解像度のディスプレイが欲しい人
●高性能なパソコンが欲しい人
●Appleのアプリ開発やLunixのプログラム開発を考えている人
●周辺機器でApple製品が多い人

「Windows」とは

(Image:rawf8 / Shutterstock.com)

Windowsは、Microsoftの創業者であるビル・ゲイツ氏によって開発されたOS(オペレーションシステム)です。

OS(オペレーションシステム)とは、パソコンを動かすための基本ソフトウェアのことで、ハードウェアとユーザーをつなぐための基本的動作を担うものです。Microsoft社はこれまで「MS-DOS」というOSを提供していました。

「MS-DOS」とは、「CUI」つまりマウスではなくキーボード操作でパソコンを操作するプラットフォームのことです。

しかし「GUI」つまりマウスや指などで直観的にパソコンを操作できるOSの開発の必要に迫られ、1995年にWindows 95をリリースします。

Windows 95によって、すでに「GUI」を実現していたAppleのMac(Macintosh)と肩を並べるレベルのOS(Windows OS)を世に送り出すことができました。現在のWindows OSは「GUI」です。

Windowsは多くののパソコンメーカーによって採用される主流OSとなっているため、Windowsの世界シェアは2021年時点で80%を超えています。AppleのMacが占める世界シェアはわずか7.9%です。

ーWindowsのメリット/デメリット

2023年1月時点で、最新のWindows OSは「Windows 11」です。日本ではほとんどの企業や会社がWindows PCを採用しているため、最初に操作したパソコンがWindowsだったという人はたくさんいます。

Macと同様にWindowsにもメリットとデメリットの両方が存在します。以下にWindowsのメリットとデメリットをまとめるので参考にしてください。

メリット デメリット
CPUのメーカーの指定やGPUの増設、また不要な機能を削ってオーバースペックを回避できるなど、カスタマイズ性に優れている Windowsをターゲットにしたコンピュータウイルスが多く、セキュリティに不安がある
世界的に普及率が高いため、対応ソフトが多い パソコンメーカー独自のソフトウェアをプリインストールしているケースが多く、メモリを消費する
価格が比較的安く、ユーザーのニーズに応じて必要スペックだけを搭載した製品を選べるので自由度が高く、予算に見合った製品を見つけやすい 古いWindows PCの買取価格がとても安い
操作がしやすい 最新OSにバージョンアップすると操作が変わることがある
世界シェアが大きいため情報量が多く、トラブルにあった時の対処法を見つけやすい macOSをインストールできない

ーWindowsがおすすめな人

Windowsがおすすめな人を以下にまとめるので、自分が該当するかどうか確認してみましょう。

●音楽や動画などのメディアより、Word、Excel、PowerPointといったMicrosoft Officeを使った作業頻度の方が高い人
●PC関連の資格を取る予定の人
●これからパソコンを始めようと考えているパソコン初心者
●コストパフォーマンスを重視してパソコンを購入したい人

「Mac」と「Windows」の違い

ここまで、MacとWindowsの基本情報、メリットとデメリット、それぞれのPCをおすすめな人を紹介しましたが、ここからは具体的にMacとWindowsの違いについて説明します。

MacとWindowsの違いを説明するために5つの項目を比較していきます。搭載されているOS、操作性の違い、対応ソフトや対応アプリの違い、キーボードやトラックパッドの違い、製品数や価格帯の違いの5つです。

OSが違う

最初に取り上げるのは、MacとWindowsのOSの違いです。Macに搭載されているOSはmacOSで、Apple社が独自に開発したものです。

Apple社はOSの開発からパソコン本体の製造までをすべて行っています。またApple社はmacOSを他のパソコン企業に販売していません。そのためmacOSを搭載しているパソコンはAppleの製品だけです。

WindowsはMicrosoft社が開発したOSです。Windowsは単体のパッケージとして販売されていますが、ほとんどの場合パソコン製品にあらかじめインストールされているため、パソコンを購入して起動するとすぐにWindowsを使えます。

Microsoft社はWindowsを他のパソコン企業に販売しているので、東芝、パナソニック、サムスン、Dell、ASUSなど、さまざまなパソコン企業がWindows OSを搭載したモデルを販売しています。

Winodowsはインテル社(Intel)のx86系のマイクロプロセッサ(CPU/MPU)を対象にしたパソコンをメインにしています。Macも以前はインテル社のCPUを搭載していました。

しかし2020年に販売を開始したMacBook Air以降、Appleが独自に開発したプロセッサ「Appleシリコン」が搭載されるようになりました。そのため、MacはOSだけでなくプロセッサ(CPU)も自社開発した「オールApple」を実現しました。

操作性が違う

次に取り上げるのは、MacとWindowsの操作性の違いです。操作性の違いでまず紹介したいのは、ウィンドウ操作ボタンの位置です。Macはウィンドウ操作ボタンが左上にあります。しかしWindowsのウィンドウ操作ボタンは右上にあります。

MacとWindowsの操作性の別の違いはキーボードです。まず違うのはキーボードの配置です。キーボード上の操作ボタンの名称も異なる場合があります。

例えばカーソル前の文字を削除するのにWindowsはキーボードにある「BackSpace」キーを使いますが、Macはキーボード上にある「Delete」キーを使います。ショートカットキーも操作性には欠かせない機能ですが、MacとWindowsでは異なります。

例えばWindowsでスクリーンショットを撮影するのに(パソコンのメーカーによって異なります)「Fn」キー、「スタート」キー、「PrintScreen」キーを使います。

しかしMacのショートカットキーは「command」キー、「shift」キー、「3」キーを使います。Windowsの「Ctrl」キーと、Macの「command」キーは同じ役割を持つ場合が多く、操作性を理解する上で重要なポイントです。

以下にWindowsの「Ctrl」キーと、Macの「command」キーを使ったショートカットキーの違いをまとめるので参考にしてください。

操作 Macのショートカットキー Windowsのショートカットキー
コピー 「command」+「C」 「Ctrl」+「C」
貼り付け 「command」+「V」 「Ctrl」+「V」
カット 「command」+「X」 「Ctrl」+「X」
元に戻す 「command」+「Z」 「Ctrl」+「Z」
すべて選択 「command」+「A」 「Ctrl」+「A」
ファイルを保存 「command」+「S」 「Ctrl」+「S」
ファイル名の変更 「return」 「F2」
ファイルの情報を表示 「command」+「I」 「Alt」+「Enter」
ファイルのコピー 「option」+ドラッグ 「Ctrl」+ドラッグ
ファイルの移動 「command」+ドラッグ 「Shift」+ドラッグ

隠れメニューを出すキーも、MacとWindowsでは異なるため操作性が違います。Macはキーボード上にある「option」キー、Windowsは「Shift」キーになります。

MacとWindowsの操作性の違いはもう1つあります。マウスの操作です。Mac純正マウスである「Magic Mouse」には右クリックはありません。右クリックに相当する操作をするには、「control」キーを押しながらクリックしなければなりません。

マウスの操作性に関してはもう1つ違いがあります。マウスのホイールボタンです。Windowsの場合、ホイールボタンを手前に回すと下へスクロールします。しかしMacの場合は逆になるので、上にスクロールします。

対応ソフト/アプリが違う

3番目に取り上げるのはMacとWindowsの対応ソフトとアプリの違いです。対応ソフトや対応アプリの数はWindowsが圧倒的に多く、そのため会社と同じ作業環境を自宅に再現してパソコンを利用したい人はWindowsがおすすめです。

MacとWindowsの両方に対応するソフトやアプリは徐々に増えています。Word、Excel、PowerPointでお馴染みのMicrosoft Officeは、WindowsにもMacにも対応したソフト/アプリです。

しかしWindowsは長年にわたって世界の主流OSとして企業や会社によって採用されているため、ビジネス系の対応ソフトや対応アプリ、また特定の作業に特化した対応ソフトやアプリの数は、Windowsが多いのが現状です。

例えば株や外貨のトレードに特化した対応ソフトや対応アプリは、Windows向けが多いといわれています。さらにゲームの対応ソフトや対応アプリも、Windowsが優勢だといわれています。

キーボードやトラックパッドが違う

4番目に取り上げるのは、キーボードやトラックパッドの違いです。キーボードの違いについては操作性のところで説明したので、ここでは具体的に紹介はしませんが、トラックパッドについてはMacとWindowsでどれほど違うかを紹介します。

トラックパッドとは、マウスの代わりに使われるポインティング・デバイスのことで、MacもWindowsもトラックパッドはキーボードの下中央にあります。

Macのトラックパッドの性能と操作性は、Windowsのトラックパッドに比べ非常に優れています。Macのトラックパッドはどこの部分を触っても反応してくれます。また、Macのトラックパッドはタッチスクリーンのように思った通りに動かせます。

MacのトラックパッドはWindowsのトラックパッドに比べ行えることが圧倒的に多く、そのためトラックパッドの使い方を熟知していれば、マウスがなくてもMacを操作できるほどです。

Windowsのトラックパッドも性能の面で問題はありませんが、Macのトラックパッドで行えるような直観的な操作や自由度がないという欠点があります。

製品数や価格帯が違う

5番目に取り上げるのは、MacとWindowsの製品数と価格帯の違いです。この記事ですでに紹介したように、MacはOSとプロセッサの開発からパソコン本体の制作までをすべて行う「オールApple」のビジネスモデルを採用しています。

そのため製品数はAppleに依存しています。デザインの異なるパソコンの製品数、スペックの多様性を加味したパソコンの製品数、アクセサリの数といった製品数は、Appleがどのような決定をするかによって変わってきます。

それに対してWindowsは世界中のさまざまなパソコンメーカーが開発したパソコンに搭載されているため、製品数はMacに比べ圧倒的に多くバラエティーに富んでいます。

カラーの違うパソコンの製品数、スペックの異なるパソコンの製品数、対応する周辺機器やアクセサリの製品数などが多いため、ユーザーは自分にマッチしたパソコンを選択できます。

Macは値段が高額であると、この記事で紹介しましたが、Windows PCは安いものから高額なものまでいろいろあります。

高スペックなパソコンは当然値段が高くなりますが、コスパに優れたパソコンもあるので予算と希望に見合う製品を見つけられます。製品数が多いためより多くの選択肢があるのもWindowsのメリットです。

※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)

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