【Mac】「VPN」に接続するならどの方法が安全か解説!

公共の場でフリーWi-Fiを使ってインターネットに接続する機会は多いですが、気をつけていないと通信の傍受や個人情報の盗難といった被害にあってしまいます。安全にフリーWi-Fiを使う上でおすすめなのがVPNです。この記事では数あるVPNの中でどれを選択すべきか、またMacにVPNを接続する方法を分かりやすく解説します。

【Mac】「VPN」サービスの選び方

【Mac】「VPN」サービスの選び方(Image:Stefan.co / Shutterstock.com)

レストランやカフェといった場所で、利用者がインターネットを利用できるように無料で提供されているサービスがフリーWi-Fiです。外出先でインターネットを使ってMacで作業しなければならないときに、フリーWi-Fiを利用できると大変便利です。

しかしフリーWi-Fiにはいろいろな危険が潜んでいるので注意しなければなりません。多くのフリーWi-Fiは暗号化されていないので、Macに接続すると第三者による通信の盗聴やのぞき見の被害に遭うリスクが高まります。

暗号化されていないフリーWi-Fiは、利用者がMacで閲覧しているWebサイトのURL、履歴、メールの内容なども簡単に閲覧されてしまったり、Macのユーザー名やパスワードを盗まれてしまったりすることもあるため、安全とはとてもいえません。

フリーWi-Fiでよくある危険には、なりすましアクセスポイントもあります。飲食店の店内に貼りだ出されているネットワーク名(SSID)とよく似たネットワーク名は、なりすましアクセスポイントです。

なりすましアクセスポイントを誤ってMacに接続してしまうと、Macの盗聴、のぞき見、乗っ取りといった被害に遭う場合があります。Macで盗聴や個人情報の盗難を経験せずに、公共のフリーWi-Fiを安全に利用するためにおすすめなのがVPN接続です。

VPNは「Virtual Private Network」の頭文字を繋げたもので、仮想的なプライベート回線を設置するものです。いろいろな人の通信が入り乱れ、セキュリティが脆弱な公衆ネットワークの中に、自分だけのMac専用回線を仮想的に作ってくれるのがVPN接続です。

VPN接続は「トンネリング」「暗号化」「認証化」という3つの技術を使って通信の安全を守ってくれます。まず、Macと通信先までの間に仮想的なトンネルを作り、外部から見えないようにします。

さらにトンネルの中を通過するデータを暗号化し、箱に詰めて鍵をかけてしまうため、仮に箱が開けられても暗号化されているためMacで行う通信データを見ることはできません。さらに認証された鍵がなければ、暗号化を解くことはできません。

VPN接続はMac利用者の通信経路を消してくれるので、たとえば海外在住では利用できないPayPayでも、接続サーバを日本に選択すれば、海外に住んでいてもMacでPayPayを利用できるといったメリットもあります。

安全性と利便性の面で今、多くの人が利用しているVPNですが、現在たくさんのVPNサービスが提供されているため、Macに最適なVPNサービスを選択するのは容易なことではありません。

この記事では、安全で信頼できるVPNサービスがどれかを紹介します。これからVPNを始めようと考えているものの、おすすめのVPNサービスがどれなのか悩んでいる人は、この記事を最後まで読んで参考にしてください。

Macで最適なVPNサービスがどれかを選ぶ上で、重要な4つのチェックポイントをこれから紹介します。

安全性

Macで最適なVPNサービスがどれかを選ぶ上でまずチェックしていただきたいのは、提供されているVPNサービスの安全性です。安全性の高さは非常に重要な選定基準です。

安全性の面で確認していただきたいのは、VPNサービスが強力な暗号化通信、ノーログポリシー、信頼性の高いプロトコルを提供しているかどうかです。暗号化については、「256ビットAES」という方式が現時点で最も信頼できます。

安全性の面で欠かせないプロトコルについて以下にまとめるので参考にしてください。

プロトコル 特長
PPTP 互換性には優れているが安全性が低い
L2TP PPTPに比べ安全性は高いが速度が遅い
SSTP 安全性は高いが互換性が悪い
IKEv2 PPTPやL2TPに比べ安全性が高く高速である反面、端末が限定される
OpenVPN 安全性や速度の面で最も優れ柔軟性がある

通信速度

Macに最適なVPNサービスがどれかを選ぶ上で2番目にチェックしていただきたいのは、通信速度です。VPN接続はインターネットを安全に利用するためのサービスなので、通信速度が遅ければたとえ安全でもストレスが溜まります。

提供される通信回線サービスは一般的に、通信速度を保証しない「ベストエフォート型」と、通信速度をある程度保証する「帯域保証型」の2つに大別されます。

サーバの拠点数が多いほどアクセスの集中を避けられるため、通信速度を落とさずにすみます。また帯域幅が無制限なら、たくさんのデータの送受信を一度に行えるため、高速の通信速度を維持できます。

料金

Macに最適なVPNサービスがどれかを選ぶ上で3番目にチェックしていただきたいのは、料金です。VPNサービスを導入するには初期費用がかかります。毎月の利用料金も、VPNサービスを提供する会社によって違いがあるので比較する必要があります。

さらに、契約更新にかかる料金やサービスの中断をするための解約料金も必ずチェックするようにしましょう。理想的なのは、数年間というスパンで費用計算をすることです。

提供元が日本

Macに最適なVPNサービスがどれかを選ぶ上で4番目にチェックしていただきたいのは、VPNサービスの提供元が日本であることです。

海外にもVPNサービスを提供している企業はたくさんありますが、問題はデータの抜き取りなどの悪質な問題が起こっても、気づかない場合があることです。

提供元が日本であっても、サービス提供事業者の信頼性は必ずチェックするようにしましょう。事業者の知名度、提示しているプライバシーポリシー、またプライバシーポリシーをどのように履行しているかも確認してください。

さらに、ネットワークの構築やシステム開発などに特化している事業者が提供しているVPNサービスであれば安心できます。

MacでVPM接続をこれから始めるために最適なVPNサービスはどれかを選択する上で重要な4つのチェックポイントをここまで紹介しましたが、これら4つのチェックポイントを踏まえ、おすすめしたいMacのVPNサービスをここからは3つ紹介します。

NordVPN

NordVPN

(画像は「NordVPN」公式サイトより引用)

最初に紹介するMacでおすすめのVPNサービスは、「NordVPN」です。「NordVPN」は世界中に多くの利用者を持つ大手のVPNサービス提供業者で、macOSに最適化されているという面で、MacユーザーにおすすめのVPNサービスです。

ー安全性や特長と料金

「NordVPN」最大の特長は、セキュリティレベルが非常に高いことです。「NordVPN」のセキュリティレベルは、政府レベルとも軍事レベルともいわれています。

米国安全保障局が推奨するスーパーコンピュータを使って、機密情報を解読しようとしても解読できないほど、「NordVPN」の暗号技術をハイレベルです。「NordVPN」の特長を以下にまとめるので参考にしてください。

特長(メリット) 特長(デメリット)
安全性が非常に高い(NordLynx、ノーログポリシー) パナマ所在なので情報提供の義務が課されていない
サーバー数が多い(国数:59、サーバ数:5400以上) 海外のサーバに接続すると通信速度が遅くなる
1つのアカウントで6台まで利用できる 低価格の利用料金にするには長期契約が必要
視聴可能な動画配信サービスが多い 無料お試し期間がない

続いて「NordVPN」の料金プランを以下にまとめるので参考にしてください。

料金プラン 月額料金
1カ月 1,705円
1年 638円
2年 429円

MillenVPN

MillenVPN

(画像は「MillenVPN」公式サイトより引用)

2番目に紹介するMacでおすすめのVPNサービスは、「MillenVPN」です。「MillenVPN」はメイドインジャパンのVPNサービスで、提供事業者は「アズポケット株式会社」という日本のインターネット会社です。

「MillenVPN」の特長は、メイドインジャパンのVPNサービスの中で料金やサーバ数が優れ、日本語での対応ができるため日本人のユーザーが安心して利用できることです。

ー安全性や特長と料金

「MillenVPN」の最大の特長は、ユーザーへの対応を日本語で行ってくれることです。

安全性に関しても、閲覧履歴やIPアドレスなどの記録(ログ)を保存しない「ノーログポリシー」を実行しているので、プライバシー保護と匿名性の面で信頼が置けます。

さらに「MillenVPN」は大手金融機関で採用されているレベルの暗号化技術を使っているので、ハイクオリティな安全性を保証しています。通信速度が高速なことも特長の1つです。

別の特長は、国外の動画サービスを視聴する際に重要になる、地域ブロック(ジオブロック)への対応が非常に優れていることです。「MillenVPN」の特長を以下にまとめるので参考にしてください。

特長(メリット) 特長(デメリット)
日本企業が提供するトップクラスの品質 海外大手のVPNに比べ通信速度がやや遅い
ノーログポリシーや暗号化技術に裏打ちされた安全性の高さ サーバ数も海外大手に比べればやや少なめ
サーバー数が多い(国数:72、サーバ数:1,300以上) 対応アプリが少ない
日本で最も安い料金 支払い方法が少ない

続いて「MillenVPN」の料金プランを以下にまとめるので参考にしてください。

料金プラン 月額料金
1カ月 1,496円
1年 594円
2年 396円

ExpressVPN

ExpressVPN

(画像は「ExpressVPN」公式サイトより引用)

3番目に紹介するMacでおすすめのVPNサービスは、「ExpressVPN」です。「ExpressVPN」は、タックスヘイブンで有名な、イギリス領のバージニア諸島に本社があり、世界で最も利用者が多いVPNサービスの1つです。

「ExpressVPN」最大の特長は、高速の通信速度です。独自プロトコル「Lightway」を使い、現在地から数千キロ離れたサーバでも、通信速度を45Mb/秒以上に保持できます。ストリーミング配信の動画サービスには最適のVPNサービスです。

ー安全性や特長と料金

「ExpressVPN」の特長は通信速度が高速なことですが、サーバー数が世界94カ国に3,000以上あるため、サーバーの混雑による速度低下がないことも高速通信に寄与しています。

「ExpressVPN」の特長は通信速度だけではありません。世界トップクラスの安全性も特長の1つです。「ExpressVPN」には、DNS、IPアドレス、WebRTCの漏洩防止機能が搭載されているので、個人情報や位置情報が流出することはありません。

高度なハッカーでさえもユーザーデータにアクセスできないほど、「ExpressVPN」の安全性は高く、それを可能にしているのが最高水準の暗号化技術です。

中国などの検閲の厳しい国で利用できるVPNサービスはごくわずかですが、「ExpressVPN」は中国でも利用できます。世界中で利用できることが、「ExpressVPN」の魅力であり特長でもあります。

「ExpressVPN」の特長を以下にまとめるので参考にしてください。

特長(メリット) 特長(デメリット)
通信速度が高速で安全性も極めて高い 料金が他のVPNサービスに比べ割高
サーバー数が多い(国数:94、160都市、サーバー数:3,000以上) 同時接続台数が5台まで
30日間の返金保証 一部の動画配信サービスが視聴できない
チャット・メールサポートが日本語に対応 中国からの接続が不安定

続いて「ExpressVPN」の料金プランを以下にまとめるので参考にしてください。

料金プラン 月額料金
1カ月 $12.95
6カ月 $9.99
1年 $6.67

ここまで、MacでVPN接続を始めようと考えている人におすすめしたい、3つのVPNサービスを紹介しましたが、ここからはMacにVPNを接続する方法を紹介していきます。

MacにVPNを接続する方法は非常に簡単なので、VPNの購入をしたらすぐにMacに接続できます。

MacにVPNを接続する方法は、どのVPNサービスを購入しても同じです。基本的には、VPNを購入しMacにインストールすると、接続方法の指示がMacに表示されます。指示に従って設定していけば接続できるはずです。

そこでここでは、接続方法というよりMacにVPNが接続されていることを確認する方法を見ていきたいと思います。この記事ではmacOS Venturaを例にして確認方法を説明します。

搭載しているmacOSによっては、確認方法や表示方法に違いがあるので注意してください。それではMacにVPNが接続されたかどうかを確認する方法を見てみましょう。

MacでVPNに接続する手順

MacでVPNに接続する手順1

デスクトップ画面上部のメニューバーにある「Appleロゴ」をクリックします

MacでVPNに接続する手順2

プルダウンメニューが表示されるので「システム設定」を選択しクリックします

MacでVPNに接続する手順3

「システム設定」画面のサイドメニューの中に「ネットワーク」があるので選択しクリックします

MacでVPNに接続する手順4

「ネットワーク」に設定メニューが表示されるので、「VPNとフィルタ」を選択しクリックします

MacでVPNに接続する手順5

MacにインストールしたVPNサービスが表示されているのでオンに設定されているかどうか確認しましょう

※サムネイル画像(Image:Stefan.co / Shutterstock.com)

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