Twitterは、自分の思いや感想を気軽に発信できるSNSです。しかし、その反面、匿名であっても個人情報が特定されたり、炎上したりするリスクもあります。

2023年3月現在、公式Twitterアプリではアカウントがないとツイートの閲覧やユーザーのフォローは不可。アプリを開くと必ずログインかアカウント作成が求められます。つまり、アプリを通じては「アカウントなしでは利用できない」という状態になっています
一方、匿名でTwitterを使って安全性を担保したい場合、「見るだけ」など限定的な使い方でもアカウント作成を求められるのは避けたいのではないでしょうか。
この記事では、そもそも「登録すべきなのか」「設定項目によっては名前検索や足跡機能を通じて、身バレするリスクはないのか」など、Twitterを匿名で使いたい方が気になる情報を解説します。
Twitterに実名の名前検索や足跡機能はある?
2023年3月現在、Twitterは「仮名」で登録可能なSNS。足跡機能はフリート機能の廃止以降、提供されていません。

実名でアカウント登録することも可能ですが、TwitterはFacebookと異なり「実名での登録を求められている」わけではありません。自分の実名や広く知られているあだ名、ペンネームなどとまったく無縁の名前で登録すれば、Twitter上の名前検索を過度に恐れる必要はないでしょう。ちなみに名前を考えるのが面倒な場合「空白」にできます
Twitterの名前を「空白」にする方法については以下の記事をご覧ください。

2020年11月10日に日本での提供が開始、2021年8月3日に提供が終了した「フリート」機能には足跡機能が提供されていました。フリート機能はTwitter版の「Instagramストーリーズ」に相当する機能でしたが、2023年3月現在、代替機能もありません
フリート機能は前述の通り、すでに提供が終了済み。そのためFacebookやInstagramなどと比較して、Twitterは匿名性を担保しやすく、「見るだけ」の利用ならばより安全といえます。安全性を確実に担保したい方に向けた、要注意機能一覧などは後述します。
Twitterには「登録すべき?」
結論から述べると、匿名性を守りたいとしても、Twitterアカウントは作るべき。アカウントなしでは制限されるブックマークやリストといった、相手に知られずにツイートやアカウントを管理する機能も利用できます。
匿名性を重視する場合は「アカウント無しで使う」のも手
どうしても匿名性を守りたい場合は、「アカウント無し」でTwitterを利用できます。スマホの公式Twitterアプリは利用できませんが、ブラウザ版のTwitterの場合はツイート閲覧や検索機能の利用が可能です。
具体的な手順は後述しますが、以下の記事でも詳しく解説しています。
登録する場合は「連絡先のアップロード」に注意
匿名性を守りたいときにTwitterのアカウント登録でもっとも気を付けるべきポイントは、「連絡先のアップロード」。

Twitterには、自身の端末に登録されている「連絡先情報」をTwitter上にアップロードできる機能があります。しかし、自分の連絡先をアップロードしたことで、逆に知り合いから検索されてしまう可能性があるため要注意。この設定はデフォルトでは「許可」になっているので、アカウント作成時に連絡先を同期しないように気を付けましょう
Twitterを「見てるだけ」で相手にバレる?Twitterの要注意機能一覧
アカウント作成後、「見てるだけ」でも他のアカウントに自分のアカウントがバレてしまうことがあります。以下の機能に要注意。
・Twitterスペース
・フォローやリツイート
・おすすめユーザー
Twitterスペース | 視聴中のリスナーがリアルタイムで一覧表示される
Twitterスペースは、ライブオーディオチャット機能です。

スペース機能では、ユーザーはスペース(会話部屋)を作成し、他のユーザーと音声でリアルタイムにコミュニケーションを行うことができます

【1】①自分のタイムライン上に表示されたスペースの「聞いてみる」をタップ。【2】②スペースの「ホスト」や「スピーカー」が表示されるので、再度「聞いてみる」をタップして参加します。スペースでは、視聴中のリスナーがリアルタイムで一覧表示されます。ホスト以外の参加者にも自分のアカウントの存在がバレてしまいます
フォローやリツイート | 相手のTwitterアカウントに通知が送られる
フォローやリツイート、いいねなどをすると、設定によっては相手に通知が送られます。また、通知設定をしていなくてもフォロー欄やツイート、いいね欄を見れば、誰が自分にアクションを起こしたのか確認できます。
あくまで「見るだけ」で匿名性を重視した使い方をするなら、フォローは非公開の「リスト」で代用、いいねは「ブックマーク」で代用するようにしましょう。
おすすめユーザー | ユーザーページやツイートを何度も閲覧すると表示されやすい
「おすすめユーザー」機能は自分に関連があるユーザーが自動的に表示される機能です。

「おすすめユーザー」機能はアカウントごとにカスタマイズされ、それぞれ違ったアカウントが紹介されます。明確な足跡機能ではないものの、普段閲覧、反応しているアカウント、ツイートといったアクティビティが機能のアルゴリズムに影響します
おすすめユーザーに表示されやすい条件は以下の通り。
・自分がアップロードした連絡帳に含まれているユーザー
・自分の連絡先をアップロードしたユーザー
・登録した国や所在地が近しいユーザー
・現在地が近いユーザー
・いいね、リツイートなどを過去に行ったユーザー
・自身と近しいツイートアクティビティを行っているユーザー
・外部サイトへのアクセス情報に基づいたおすすめユーザー
・プロモアカウントのフォロー情報に基づいたおすすめユーザー
つまり、連絡先をアップロードしていなくても、別のアカウントに自分のアカウントが「おすすめ」として表示されてしまうことがあります。
なお、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
Twitterはアカウント無しでも「見るだけ」で利用可能
前述の通り、ブラウザ版のTwitterならばアカウント無しでも閲覧が可能です。
手順は以下の通りです。

「twitter.com/explore」をブラウザで開くと、話題を検索する画面が開きます。「キーワード検索」でワードを入力するとツイート検索が可能
他にも、
・URLにユーザー名を直接入力してアクセス
・Yahoo!リアルタイム検索よりアクセス
する方法もあります。他の方法は以下の記事をご覧ください。
Twitterを「見るだけ」でも知っておくべき危険性
Twitterを「見るだけ」で利用する場合も知っておきたい注意点をご紹介します。
・見たくない恐怖画像や怪しい勧誘ツイート
・偏った情報やフェイクニュース
見たくない恐怖画像や怪しい勧誘ツイートに注意
Twitterには、見たくない怖い画像や動画が投稿されていて、意図していなくても閲覧してしまうことも。また、言葉巧みに甘い言葉で怪しい勧誘を行っているツイートもあります。
アカウントがある場合、こうしたセンシティブな内容の閲覧を防ぐ方法があります。設定について、詳しくは以下の記事を参考にてください。
偏った情報やフェイクニュースにも注意
ツイッターは便利ですが、ウソや誤解の情報であるフェイクニュースも多く、社会問題になることも。また、SNSでは自分と似た考えのアカウントばかりをチェックしがち。世界が狭くなり、情報が偏ってしまうこともあるので、注意が必要です。
まとめ | 匿名性を担保して利用する場合は「アカウント無し」がおすすめ
Twitterを利用するときに、匿名性を確保したい場合はアカウントを作成しないことが近道です。アカウントを作成しなくても、ブラウザ経由でツイートを見ることが可能です。アカウントを作成した場合でも、連絡先のアップロードやTwitterスペースの利用、フォロー・リツイート、おすすめユーザーを避けることで匿名性が保てる場合があります。
※サムネイル画像(Image:Robert Way / Shutterstock.com)