iPhone 14の発売などによって、2022年もAppleの快進撃が止まらなかった日本のスマートフォン市場。各国のメーカーが独自のAndroid端末を開発するが、iPhoneにはなかなか追いつけないのが現状だ。それではXiaomiやHuaweiなど、いくつもスマホのメーカー企業を擁する中国ではどうなのだろうか。今回は中国のスマホ市場についての調査結果を紹介しよう。
中国メーカーを抑えて、Appleが上位を独占
ITやメディア業界について国際的に調査を行うCounterpoint社が、中国における2022年のスマホ販売ランキングを発表した。調査によると、中国で最も人気だったのは「iPhone 13」であった。2位以下のほとんどが市場シェアの2%にも満たないなか、iPhone 13は6.6%と圧倒的なシェアを誇っている。さらに第2位、第3位にも「iPhone13 Pro Max」「iPhone13 Pro」がランクインしており、数ある国内ブランドを抑えてiPhoneシリーズがトップ3を独占する形となった。
iPhoneシリーズを除けば国内市場トップなのが、2021年末に登場した「Honor X30」。中国のメーカー「Huawei」から独立したブランドで、高解像度の画面とトリプルカメラが特徴のモデルだ。同じく中国メーカーの「OPPO」と「vivo」は日本での認知度は低いが、現地では人気で、たとえば「vivo Y33」は、2022年7月のスマホ販売数ランキングではトップ3に入賞している。
中国メーカーのスマホもそれぞれ価格の割に性能が高く、個性が発揮されたものがそろっているが、iPhoneという強大なブランドにはなかなか及ばないようだ。
トップ10のうち、iPhone以外はすべて500ドル未満で購入可能
トップ10にランクインした機種のうち、価格が500ドル以上なのはiPhoneシリーズのみ。プレミアム市場でのファンが多いiPhoneだが、それ以外の価格帯を含めても、その人気は揺るがないようだ。また、今回ランクインした機種は「Honor Play 20」を除いて、すべて5Gに対応。2021年の調査では、トップ10に入った5G対応スマホは7機種だったため、5Gの普及は着実に進んでいるといえる。
結果として、2022年はiPhoneシリーズが上位を独占した。新作iPhoneは毎年登場しているため、スマホに革新が起こらない限り、2023年以降もAppleの独壇場が続く可能性もあるだろう。しかし、Counterpoint社によると、中国のスマホ市場全体の売れ行きが低下傾向にあり、市場競争も激化しているため、2023年のランキングでは、トップ10が占めるシェアは2022年の約22%よりも減少すると予想している。
中国に限らず、日本においても昨今の価格高騰でコスパを重視する消費者が増えているため、新作iPhoneのシェアやスマホ市場全体の販売台数が減少するかもしれない。
引用元:【Counterpoint】
引用元:【AppleInsider】
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