iPhone純正ケーブルと非純正では充電スピードに違いはあるのか検証してみた!

iPhoneの充電に欠かせないライトニングケーブル。最近は100円ショップでも販売されていますが、純正品との違いはあるのでしょうか? そこで“純正品&100均商品のライトニングケーブル”を使って、充電時間に差があるのか検証してみました。

充電スピードはケーブルによって違う?

ライトニングケーブル(Image:charnsitr / Shutterstock.com)

ライトニングケーブルの純正/非純正で充電スピードは違う?

100均の非純正ケーブルで充電!

今回使用するのはiPhone SE(第3世代)。まずは、100円ショップで購入した「充電専用ケーブル」(50cm)で、充電スピードをたしかめていきます。

ダイソーで売られている「ライトニング用 充電専用ケーブル」

ダイソーで売られている「ライトニング用 充電専用ケーブル」(税込110円)

筆者は、純正品と比較するうえで、より正確に充電時間を計測するために、下記の条件を設けました。

【検証条件】

・バッテリー残量が70%の状態から充電スタート
・途中で通知や着信が入らないように「機内モード」をオン(※Wi-Fiもオフの状態)
・アプリはすべて閉じた状態で実施
・充電時はApple製のUSB電源アダプタを使用

コントロールセンター

コントロールセンターで「機内モード」をオン、Wi-Fiはオフにした画面

さっそく、70%から充電を開始すると、14分後には80%に。

70%から充電を開始

バッテリー残量70%の状態で充電を開始した時刻(※100均のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※100均のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※100均のライトニングケーブル使用)

そして、80%になった時間から1時間9分後に、フル充電が完了。トータルでかかった充電時間は「1時間23分」でした。

バッテリーが100%になった時の時刻(※100均のライトニングケーブル使用)

バッテリーが100%になった時の時刻(※100均のライトニングケーブル使用)

純正品の充電スピードを検証!

続いて、純正品のライトニングケーブル(1m)を使い、先ほどと同じ条件で充電を開始していきましょう。

純正品のライトニングケーブル

純正品のライトニングケーブル(税込2780円)

バッテリーが70%から80%へ変わるまでにかかった時間は12分。10%分の充電は、純正品の方が2分ほど早いことがわかりました。

バッテリー残量70%の状態で充電を開始した時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量70%の状態で充電を開始した時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

それから57分後に充電が完了し、トータルの充電時間は「1時間9分」という結果に。100均のライトニングケーブルと比べて、「14分」も早く充電を終えました。今回は70%からの検証だったため、充電残量0%からはじめれば、さらに差が出るかもしれません。

バッテリーが100%になった時の時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリーが100%になった時の時刻(※純正品のライトニングケーブル使用)

ネットで購入した非純正ケーブルの性能は?

なお、「Yahoo!ショッピング」の「PC用Lightningケーブル」カテゴリで1位に輝いている非純正品のケーブル(1.5m)でも充電時間を計測。100均商品より少しだけ高いケーブルだと、充電スピードも早くなるのでしょうか?

「PC用Lightningケーブル」カテゴリで1位のライトニングケーブル(4月4日時点)

「PC用Lightningケーブル」カテゴリで1位のライトニングケーブル(4月4日時点)

非純正品のライトニングケーブル

非純正品のライトニングケーブル(税込248円)

検証した結果、80%になるまでの時間は14分で、80%から100%は1時間2分かかりました。合計すると「1時間16分」で充電が完了したため、100均商品より、7分早いことが判明しています。

バッテリー残量70%の状態で充電を開始した時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量70%の状態で充電を開始した時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリー残量80%になった時の時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリーが100%になった時の時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

バッテリーが100%になった時の時刻(※ネットで購入した非純正品のライトニングケーブル使用)

あらめて充電にかかったトータル時間を見比べてみると、やはり純正品が一番早いようです。

1位:純正品(1m)…1時間9分
2位:ネットで購入した非純正品(1.5m)…1時間16分
3位:100均の非純正品(0.5m)…1時間23分

また、ケーブルの長さはそれぞれ違いましたが、“短いほど充電が早い”というわけでもない模様。単純に、価格が高いほど性能が増しているのかもしれません。

まとめ|非純正ケーブルの使用はスマホの故障につながる!?

純正ケーブルでの充電が最も早いことが立証できたものの、数百円のケーブルが出回っている中で“2000円以上”の金額を払って購入するのは少しためらってしまいますよね。中には「充電が多少遅くなってもいいから安い方を選ぶ」という人もいるのではないでしょうか。

しかし、非純正ケーブルの使用は危険がともなう可能性も…。実際に、iPhoneやスマホ修理をおこなう総務省登録修理業者「スマホスピタル」の公式HPでは、「今使っているiPhoneを長くしっかり使いたい場合は、絶対に純正以外のケーブルは使用しないでください」といった内容が記載されていました。どうやら非純正ケーブルを使っていると、充電口が壊れたりバッテリーが劣化しやすくなるそうです。また最悪の場合、本体が壊れることも示唆しています。

同様に、総務省登録修理業者の「iPhone修理ジャパン」も、サイト内のスタッフブログにて「非純正の充電ケーブルは結構危険!」と注意喚起。非純正ケーブルで起こり得る弊害として、「充電ができなくなる」「充電がたまらなくなる」「本体の反応はあるが、画面が真っ暗で何もできなくなる」「基板の損傷により起動ができなくなる」などの症状を挙げていました。

もちろん、どの充電ケーブルを使うかは個人の自由ですが、リスクや充電スピードを考えると、純正品が最もベターなのかもしれないですね。

●Apple純正品『Lightning – USBケーブル』(1m)は→こちら
●Apple純正品『USB-C – Lightningケーブル』(1m)は→こちら

佐藤司
編集・ライター。編集プロダクションで5年務めた後に独立。これまでアプリのレビュー記事をはじめ、ガジェット系の紹介記事なども数多く手掛けてきた。最近はスマホ関連の取材記事も執筆する機会が多く、他にもSNSで話題のツールやアイテム、iPhoneの裏技記事やキャッシュレス決済に関する記事にも取り組んでいる。

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