ダイソーのAC充電器(アダプタ)は本当に使えるのか実際に検証してみた!

100均のダイソーに行くとUSB対応のAC充電器(ACアダプタ)が多く売られています。最近は2.4A〜3.4A対応で330〜550円と高価なタイプもよく見かけるようになりましたが、本当に問題なく使用できるのでしょうか? そこで今回は、実際に筆者が2機種を購入して問題ないかテストしてみました。果たしてその結果やいかに?

【目次】

ダイソーで売られているAC充電器、330円と550円の製品はどう違うの?
「ecola」のAC充電器をテストしてみる!
ダイソーの3.4A対応AC充電器をテストしてみる!
220円の価格差は2台同時接続時に出る!
USB Type-CのACアダプタなら最大17Wでの充電も可能!
まとめ

ダイソーで売られているAC充電器、330円と550円の製品はどう違うの?

最近、スマホやタブレット、ゲーム機などのポータブルデバイスの充電には、USBケーブルを使うものが増えてきました。

当然、コンセントで充電するには、別途AC充電器(ACアダプタ)も必要になるわけですが、会社と自宅用にそれぞれ欲しくなりますよね。

そこで筆者がダイソーに行ってみたところ、USB Type-A対応AC充電器の1ポートタイプは220円、2ポートタイプは330〜550円ほどで売られていました。

ただし、2ポートタイプは100均では少し高めの製品になるので、本当に問題なく使用できるのか悩んでしまう人も多いことでしょう。

そこで今回は、実際に筆者がAC充電器を2機種購入して、問題なく使えるかテストしてみました。

ダイソーで売られているAC充電器

ダイゾーではさまざまなタイプのUSB対応AC充電器が販売されています。いったいどれを買えばいいのか迷ってしまいますよね……(筆者撮影)

今回購入したのは、まず株式会社ラティーノが製造した「ecola」で、パッケージには急速充電対応、自動判別機能付きと書かれています。価格は330円でした。

これはUSB Type-Aの2ポート対応ACアダプタで、入力はAC100-240V、最大出力は5V/2.4Aとなっています。

2台同時に合計最大2.4Aの充電が可能となっており、タブレットは2台接続できないとの記載がありました。つまり、2台同時にスマホを接続すると1.2A×2台ということになりそうです。

「ecola」のAC充電器1

こちらは「ecola」のAC充電器。パッケージにはデカデカと「2台同時充電 最大出力2.4A」とあります。2ポート対応で330円なら安い感じもしますね(筆者撮影)

「ecola」のAC充電器2

本体にはUSB Type-Aが2ポートあります。最大出力は5V/2.4Aとなっていますので、おそらく2台同時接続時は1.2A×2となります(筆者撮影)

これに対して、550円のダイソー製AC充電器(自動判別機能付)は、USB Type-Aが2ポートあり、入力はAC100-240Vで最大出力は5V/3.4A(2.4A+1.0A)と記載されています。

パッケージには1.0AのポートにiPadは挿さないようにとの記載がありましたので、タブレット2台の同時接続は厳しいでしょうが、スマホを2台同時充電するときは片方は2.4A、もう片方は1.0Aで充電できそうです。

550円と高額なダイソー製AC充電器1

こちらが550円と高額なダイソー製AC充電器。2.4Aと1.0AのUSBポートに2台同時接続すると最大出力は3.4Aまで対応できるというわけです(筆者撮影)

550円と高額なダイソー製AC充電器2

本体のUSB端子にはそれぞれ2.4Aと1.0Aの記載があります。本体をよく見るとダイソーがテラ・インターナショナル(株)に製造させたものだと分かりました(筆者撮影)

「ecola」のAC充電器をテストしてみる!

それではさっそく「ecola」2.4AのAC充電器をテストしてみましょう。今回はiPhone 13とAndroidスマホ(OPPO Reno5 A)の2台でテストしてみました。

その前に、筆者がずいぶん前に購入したメーカー不明のAC充電器でテストしてみたところ、5.04V/0.9A=4.56Wという残念な結果でした。1Aも出ていないので、これではスマホの充電に時間がかかってしまいますね。

古いAC充電器でAndroidスマホを充電テスト

古いAC充電器でAndroidスマホを充電テスト

いつ購入したかも記憶にないメーカー不明のAC充電器では、5.04V/0.9A=4.56Wという結果に。やはり、きちんとした製品を使わないとダメですね!(筆者撮影)

まずは、Androidスマホからテストしてみます。その結果は5.17V/1.95A=10.05Wというものでした。ほぼ2A近く出ているので、先ほどのメーカー不明のAC充電器よりも2倍以上高速に充電できます。これはなかなか優秀ですね。

ecolaでAndroidスマホを充電テスト

ecolaでAndroidスマホを充電テスト

ecolaを使ってAndroidスマホを充電したところ、5.17V/1.95A=10.05Wという結果に。これはかなり優秀でしょう(筆者撮影)

続いてiPhoneでテストしたところ、5.08V/1.46A=7.42Wという結果に終わりました。Androidスマホほど高速ではありませんが、メーカー不明のAC充電器よりはきちんと充電できています。

ecolaでiPhoneを充電テスト

ecolaでiPhoneを充電テスト

ecolaを使ってiPhoneを充電したところ、5.08V/1.46A=7.42Wでした。Androidスマホほどではありませんが、まずまずの結果でしょう(筆者撮影)

最後にAndroidスマホとiPhoneの2台同時充電を行ってみます。その結果、Androidスマホ側は4.91V/1.46A=7.15Wで充電されていました。

規定では2台同時接続時は最大1.2Aになるはずなのに、1.46Aも出ていたのは驚きましたが、やはり、ecolaは2台同時充電だと、多少出力が落ちて充電が遅くなってしまうようです。

ecolaでスマホ2台を同時充電テスト

ecolaでスマホ2台を同時充電テスト

最後にAndroidスマホとiPhoneの2台同時に充電してみましたが、Androidスマホ側は4.91V/1.46A=7.15Wで充電されていました。やはり、2台同時充電だと出力が落ちて充電時間が多少延びそうです(筆者撮影)

ダイソーの3.4A対応AC充電器をテストしてみる!

次に、ダイソーの3.4A対応AC充電器をテストしてみましょう。

まず、AndroidスマホをダイソーのAC充電器の2.4Aポートに接続してみます。すると5.12V/1.94A=9.95Wと、ほぼ10Wで高速充電されました。

ダイソー充電器でAndroidスマホを充電テスト

ダイソー充電器でAndroidスマホを充電テスト

AndroidスマホをダイソーのAC充電器でテストしてみました。2.4Aポートでは5.12V/1.94A=9.95Wと、高速で充電されました(筆者撮影)

続いて、iPhoneを2.4Aポートで接続したところ、こちらは5.15V/1.59A=8.19Wという結果になりました。やはり、Androidスマホより充電速度がやや遅くなるようです。

ダイソー充電器でiPhoneを充電テスト

ダイソー充電器でiPhoneを充電テスト

iPhoneを2.4Aで充電したところ5.15V/1.59A=8.19Wで、ecolaよりはやや高速で充電できました(筆者撮影)

ちなみに、iPhoneを1.0Aポートに挿してみたところ、5.13V/1.02A=5.23Wという結果に。やはり、ダイソーのAC充電器は1.0Aポートを使うと充電が遅くなってしまいます。

iPhoneを1.0Aポートで充電テスト

iPhoneを1.0Aポートで充電テスト

ダイソー充電器の1.0AポートにiPhoneを挿してみた結果、5.13V/1.02A=5.23Wとかなり遅くなりました。やはり2.4Aでないと高速充電はできません(筆者撮影)

最後にダイソーの充電器にスマホを2台同時接続してテストしてみましょう。Androidスマホを2.4A側に接続したところ、5.19V/1.72A=8.93Wと1台接続時より1Wほど落ちましたが、高速で充電されました。

ダイソー充電器でスマホ2台を同時充電テスト

ダイソー充電器でスマホ2台を同時充電テスト

最後にスマホ2台同時接続でテストしてみます。Androidスマホを2.4Aポートに接続したところ、5.19V/1.72A=8.93Wと、1台接続時より1Wほど落ちましたが、高速充電が可能でした(筆者撮影)

220円の価格差は2台同時接続時に出る!

いかがでしょうか? 今回実験した2つのAC充電器は、メーカー不明の充電器よりいずれも高速で、ほぼスペック通りの性能であることが確認できました。

まず、2.4A対応のAC充電器「ecola」は最大2.4Aですが、Androidスマホでは10Wを超える速さでした。逆にiPhoneのほうは7.42Wと充電速度が落ちてしまいましたが、2つのポートを区別はなく使えるのは、意外と便利です。

ただし、2台同時接続するとやはり最大2.4Aなので充電速度は両方とも落ちてしまうのがネックです。

これに対し、ダイソーの3.4A対応AC充電器は、2台同時接続しても2.4Aポートの充電速度はさほど落ちないことが分かりました。ここに220円の価格差があるのでしょう。

ただし、1.0Aポートは2.4Aの半分ほどの充電速度になってしまうので、2台同時に高速充電できるわけではありません。しかも、毎回ポートを確認しないといけないのがやや面倒でした。

このような実験結果から、2台同時接続する機会がさほどないなら、330円で購入できる「ecola」のほうがコスパに優れていると思います。

ダイソーのAC充電器、220円の価格差は2台同時接続時に出る

1台しか充電しないときの性能は両者互角です。2台同時接続時はダイソーの充電器に多少メリットがありますが、その差はわずかなので、220円安いecolaで十分だと感じました(筆者撮影)

USB Type-CのACアダプタなら最大17Wでの充電も可能!

今回は、一般的なUSB Type-AのAC充電器をテストしてみました。しかし、USB Type-Aは規格上最大15Wまで、QC(Quick Charge)対応でも18Wまでしか充電できません。

したがって、今回実験したダイソーのUSB Type-A対応AC充電器が5.0V/2.0A=10W程度でしか充電できないのは、当然のことなのです。

さらに速く充電したいということなら、やはりUSB Type-C対応のAC充電器を利用することになります。

実はダイソーにもUSB Type-C対応のAC充電器は販売されており、筆者は770円で販売されているPD対応急速充電ACアダプタを購入して実験してみました。

これは最大出力20Wまで対応する製品で、パッケージには5V/3.0A、9V/2.22A、12V/1.67Aまで対応可能と書かれています。

ちなみに、PDとは急速充電規格「POWER DELIVERY」のことで、規格上は最大100Wまで充電可能です。もちろん、使用するUSBケーブルもPD対応でないと急速充電はできません。

詳しい実験結果は下記リンクで記事で確認してもらいたいのですが、iPhoneを接続した結果、9.15V/1.87A=17.07Wと、高速で充電することができました。

ACアダプタが770円、PD対応ケーブルが1,100円もしましたが、その価格に見合う充電性能をそなえていると言えるでしょう。

ダイソーで770円もする「PD対応急速充電ACアダプタ」

こちらが、ダイソーで770円もする「PD対応急速充電ACアダプタ」。USB Type-Cの1ポートですが最大出力は20Wとなっています(筆者撮影)

ダイソーで770円もする「PD対応急速充電ACアダプタ」を接続実証してみた

実際にiPhoneを接続してみたところ、9.15V/1.87A=17.07Wと、USB Type-Aでは望めない高速充電が可能でした(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はダイソーで販売されているAC充電器を2機種テストしてみました。

その結果、いずれの商品もUSB Type-Aとしては申し分ない性能を発揮していることが確認できました。また、実験結果から筆者はダイソーの550円のAC充電器より、むしろ330円の「ecola」のほうが使い勝手がよくコスパに優れていると感じました。

もし、今度ダイソーに行ったら、ぜひAC充電器もチェックしてみてください。

※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2023年6月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。

オトナライフ編集部
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