現在、大手銀行の金利は0.001%と史上最低水準です。これは、100万円を預けても1年後にもらえる利息はたったの10円(税引き後は約8円)しかないことを意味します。そのようななか、島根銀行のスマートフォン支店「しまホ!」では、普通預金金利が0.25%とヤバいほど高いのです。何か裏があったりデメリットはないのでしょうか? そこで今回は、島根銀行「しまホ!」のメリットとデメリットについて徹底検証してみます。
島根銀行「しまホ!」の普通預金金利0.25%ってそんなに凄いの?
アナタは給与やボーナスを大手銀行に預けっぱなしにしていませんか? 現在、大手銀行の普通預金金利は0.001%しかありません。
これは、100万円を預けても1年後にもらえる利息はたったの10円(税引き後は約8円)しかないことを意味しています。
しかし、基本的に実店舗を持たないネット銀行や、インターネットに特化した支店では、大手銀行の100〜250倍もの高金利を実現しているところもあるのです。
そのようななか、今もっとも注目したいのが島根県にある地方銀行「島根銀行」のスマートフォン支店「しまホ!」です。
島根銀行の「しまホ!」では、なんと普通預金で0.25%という驚くべき金利を提供しています。
なかには“そのような高い金利を提供するには何か裏があるのでは?”と深読みする人もいるかもしれません。
そこで今回は、島根銀行の「しまホ!」のメリットだけでなく何かデメリットがないのか、じっくり探ってみたいと思います。
●島根銀行インターネット支店「しまホ!」は→こちら
そもそも島根銀行の「しまホ!」って何なの?
島根銀行(しまぎん)は島根県を中心とした第二地方銀行です。2015年には創業100周年を迎える老舗地銀ですが、2019年9月にはSBIホールディングスと資本・業務提携を行い、23年3月時点で34.52%の株をSBI関連会社が所有しています。
SBIホールディングスと業務提携してから、島根銀行ではスマートフォン支店「しまホ!」を提供。非常に高い金利を打ち出すなど、存在感を高めています。
オトナライフのネット銀行ランキングでも島根銀行のしまホ!は3位に入っていますので、ぜひ確認してみてください。
ちなみに、スマートフォン支店「しまホ!」は、全国に山陰の魅力をさらに知ってもらい、より多くの人に山陰のファンとなってもらうことを目的として開設されたそうです。
もちろん、わざわざ島根に出向く必要はなく、スマホアプリから簡単に口座を開設できます。日本在住の18歳以上で本人確認ができれば、誰でも利用できますよ。
●しまぎんアプリ(Android)→こちら
●しまぎんアプリ(iPhone)→こちら
【メリット1】普通預金が0.25%でヤバイほど高い金利!
島根銀行「しまホ!」の最大のメリットは、自由に出し入れできる普通預金(TAMERU「しまぎんふるさと普通預金」)の金利が0.25%と業界最高水準となっていることです。
これは、あおぞら銀行BANK支店の0.2%を上回る驚くべき金利ですが、もちろん、島根銀行は日本の預金保険制度の対象なので、万一破綻するようなことがあっても、日本円の定期預金や普通預金および金利は1,000万円まで保護されるので安心です。
【メリット2】定期預金金利も3年もので0.27%!
島根銀行のしまぎんインターネット定期預金「ネットプラス」は10万円以上の1年もので金利が0.22%となっています。
●島根銀行「しまぎんインターネット定期預金・ネットプラス」は→こちら
0.25%の普通預金より金利が低いので、あまり魅力は感じないでしょうが、2023年9月29日までは「しまぎん夏2023定期預金キャンペーン」を実施しており、しまぎんアプリを利用して10万円以上預けると、1年ものは0.25%、3年ものは0.27%の金利が適用されます。
●島根銀行「しまぎん夏2023定期預金キャンペーン」は→こちら
ちなみに、23年6月30日で終了する「預金残高50億円突破記念キャンペーン」では、なんと5年もの定期預金の金利が0.35%に設定されています。
●島根銀行「預金残高50億円突破記念キャンペーン」は→こちら
このように、しまホ!なら普通預金だけでなく定期預金もお得なので、長期間使わないまとまったお金があるなら定期預金に預けておくのもいいでしょう。
【デメリット1】他行宛振込手数料は無料にならない
島根銀行のしまホ!では、すべてスマホアプリ「しまぎんアプリ」で完結するため、キャッシュカードは発行されません。
ATMは全国のセブン銀行ATMかローソン銀行ATMを利用し、しまぎんアプリの「スマホATM」機能のQRコードで入出金を行います。島根銀行のATMは利用できませんのでご注意ください。
ATM入出金手数料は、基本的に平日8時45分〜18時00分までは無料ですが、それ以外は110円ほどかかります。
ただし、ATM入金については預金残高が300万円以上あったり残高50万円以上で給与振込がある。残高100万円以上で年金振込があれば、いつでも無料になります。
また、振込手数料に関しては島根銀行同士なら無料ですが、他行宛は一律165円となっています。
他のネット銀行ではステージによって月1〜15回くらいは無料で他行にも振り込めることが多いので、ここはデメリットと言えるでしょう。
【デリット2】アプリの利用に時間制限がある
島根銀行のしまホ!は、スマホアプリ「しまぎんアプリ」ですべての操作ができますが、実はスマートフォン支店は一部サービスを除いて、利用時間が限定されています。
平日は8時〜23時、 土日祝は8時〜21時までの間しか使えないのです。通常ネット銀行といえば24時間いつでも使えるのが魅力ですが、これは大きなデメリットと言えるでしょう。
【デリット3】未利用口座管理手数料を取られる場合がある
島根銀行のしまホ!では、口座開設から2年以上放置していると、未利用口座管理手数料として年1,320円がかかる場合があります。
ただし、残高が1万円以上ある、スマートフォン支店で定期預金などが1円以上ある、スマートフォン支店で融資取引があれば、この手数料はかかりません。
とはいえ、ネット銀行でこのような短期間で未利用口座管理手数料が設定されていることは、ほとんどありませんので、この点には注意が必要でしょう。
まとめ
いかがでしょうか? 島根銀行の「しまホ!」は、スマホアプリの利用時間が限定されている、時間帯や条件によってATMの入出金手数料がかかる、他行宛振込手数料が0円にならないなど、ネット銀行の機能としては正直言ってイマイチな部分も目立ちます。
しかし、普通預金金利が0.25%と業界最高水準なのは大きなメリットですので、もし、しばらく使わないお金やボーナスなどがあれば、しまホ!の普通預金に預けておくとよいでしょう。