ダイソーの「高音質ステレオイヤホン」は価格差18倍以上のSHUREとどのくらい音質が違う?
それでは、ダイソーの高音質ステレオイヤホン(AL-004)を実際に聞いて音質を確認してみましょう。
まず、ダイソー「高音質ステレオイヤホン」シリーズは、SHUREと同じカナル型です。柔らかいシリコン製イヤーピースを耳の奥まで入れるので、フィット感もそこそこあります。
ただし、SHUREのイヤーピースは低反発枕のような密着性の高いウレタン製なので、遮音性は格段に上です。通勤電車では外部の騒音の入り方がかなり違うのです。
また、実際にスマホでボーカル曲を中心に音楽を聴いてみると、ダイソー「AL-004」は思っていたよりはクリアに聞こえますが、低重音が効き過ぎてボーカルや楽器の音が埋もれてしまっています。
これに対しSHURE「SE112」のほうは、楽器の一つひとつがクリアに聞こえて、全体的に解像度が高くボーカルの声がよく聞こえます。エントリーモデルとはいえ、さすがに高級ブランドのSHUREなだけはあります。
というわけで、通勤電車のなかでスマホの音楽を聴くというシチュエーションなら、遮音性や音質すべての面で、やはり18倍以上価格が高いSHURE「SE112」のほうが、ダイソー「AL-004」よりかなり優れていると言えるでしょう。
次に、本来の目的であるパソコンで聴き比べてみましょう。筆者はパソコンで音楽だけでなくAmazonプライムビデオやYouTubeなどの動画もよく見ます。
ダイソー「AL-004」のほうは低重音が響くので、いわゆるドンシャリ系の音楽には向いています。また、アクション映画などは意外と迫力が感じられ、スマホで音楽を聴いたときより、案外いいかもと感じました。
一方、SHURE「SE112」はパソコンで音楽を聴いても、やはりクリアで解像度が高くバランスが取れた音質です。しかし、オーケストラなどは音の広がり感はさほど感じられません。
また、アクション映画などでは低重音は大きく響かないので、さほど迫力を感じませんでした。
というわけで、パソコンでもボーカル曲ならSHURE「SE112」のほうがクリアで美しく聞こえるのですが、映画やオーケストラなどでは、意外にも低重音が響くダイソー「AL-004」のほうがいいと感じられました。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はダイソーで330円の「高音質ステレオイヤホン(AL-004)」と高級ブランドSHUREの「SE112」を比較してみました。
通勤電車で音楽を聴くのにはSHURE「SE112」のほうが、遮音性や解像度の点でダイソー「AL-004」を圧倒していましたが、逆にパソコンでアクション映画などを見るときは、意外にも低重音が響くダイソー「AL-004」のほうがいいと感じられることもありました。
この2機種の価格差は18倍以上ありますので、用途によってはダイソーの格安イヤホンのコスパが光ることもあるのです。
ただし、今回購入したダイソーの「高音質ステレオイヤホン」は“オールマイティバランスタイプ”の「AL-004」であってもかなり低重音が響いていました。
もし、ほかの低重音重視タイプを選ぶと、ボーカルや伴奏が聞こえないほどうるさい感じになると思われるので、ボーカル曲メインの人にはオススメできません。
もちろん、音質の好みは人それぞれなので一概には言えませんが、購入時は十分ご注意ください。
※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2023年8月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。