車検で勧められた「トヨタウォレット」のデメリットや登録方法、還元率を検証してみた

先日、トヨタのディーラーに愛車を車検に出したところ、「TOYOTA Wallet」(トヨタウォレット)のアプリのインストールをおすすめされました。正直、「TOYOTA Wallet」なるキャッシュレス決済を耳にしたのはこれが初めて。

【検証】トヨタの車検で勧められた「TOYOTA Wallet」を使ってみた!登録方法から還元率まで1

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)は2019年からリリースされていましたが、ディーラーの店員さんに聞いたところ、勧めるようになったのは2022年からとのこと。トヨタの店員さんも同アプリを積極的に使っているわけではないようで、どこか申し訳なさそうに勧められました

(画像引用元:ネッツトヨタ東都株式会社より)

しかし調べてみたところ、TOYOTA Walletはポイントの二重取りどころか三重取りすることも可能なことが判明。使い方によってはお得なキャッシュレス決済アプリであることが分かりました。

この記事では、TOYOTA Walletの特徴やお得な使い方、メリット、デメリットをご紹介します。

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)とは

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)はスマホ決済機能を搭載した、トヨタファイナンシャルサービス株式会社が提供しているアプリ。スマホ決済以外にも2023年10月以降は自動車ローンの申し込みにも対応します。

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)とは1

トヨタウォレットのスマホ決済は車両の購入代や車検代、メンテナンス費用の支払いに対応。アプリはトヨタオーナーでない場合も利用できます。 自動車クレジット(ローン)の申し込みは、2023年10月以降、順次、トヨタ販売店でお取り扱いを開始予定です

なお、アプリの機能は今後も拡充していくと見られます。

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)で使える決済方法

2023年8月現在、TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)で使える決済方法は「TOYOTA Wallet QUICPay」、「Wallet QR」、「iD/Mastercard残高」、「au PAY」、「銀行Pay」、「Bank Pay」です。

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)で使える決済方法1

このうち、「Wallet QR」は全国のトヨタ販売店などで使えるトヨタ独自のQR決済サービス。QUICPayと紐づけることもでき、その場合、QUICPay残高からチャージして利用する形になります(ロゴ画像は各公式サイトより引用)

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)のチャージ方法

TOYOTA Walletで、チャージして支払う方法をご紹介します。

iD/Mastercard残高にチャージ

iD/Mastercard残高にチャージする方法をご紹介します。なお、設定できる支払い方法はトヨタファイナンス発行のクレジットカード、Visa/Mastercardのクレジットカード、TS CUBIC CARDのポイントです。

初回は利用設定を行い、決済用パスコードの設定と端末認証を行う必要があります。
まずアプリを開きます。

iD/Mastercard残高にチャージ1

【1】ホーム画面上部の①「iD/Mastercard」をタップし、②「チャージ方法を設定する」に進みます。【2】③設定したい支払い方法を選びます。今回筆者は「クレジットカード」を選びました

iD/Mastercard残高にチャージ2

【3】下にスクロールし、④「クレジットカードを設定する」をタップします。【4】決済用パスコードを決めます

iD/Mastercard残高にチャージ3

【5】再入力し、ポップアップの⑥「OK」をタップします。【6】次の画面で⑦「完了」をタップすれば初回設定完了です

iD/Mastercard残高にチャージ4

【7】クレジットカードの設定とチャージ画面に移ります。①チャージしたい金額を500円~50,000円の間で入力し、②クレジットカード情報を入力します。【8】すべて入力し終えたら③「確認」をタップ。画面の指示に従い、チャージ完了です

QUICPayと紐づけ

TOYOTA WalletはQUICPayと紐づけて支払うことが可能です。ただし、TOYOTA WalletのQUICPayにチャージできるのは2023年8月現在、TS CUBICかレクサスカードのみ。つまりどちらかを所持していないとQUICPayは利用できません。

QUICPayと紐づけ1

【1】TOYOTA WalletはQUICPayを紐づけると画面にバーチャルカードが表示されます。ただし①「チャージ方法を設定する」をタップすると…【2】チャージ方法は②「TS CUBIC/レクサスカード」どちらかの選択肢しか表示されません

Wallet QRにチャージ

トヨタ独自のQRコード決済「Wallet QR」はQUICPayと「TS CUBIC/レクサスカード」のいずれかをを紐づけてチャージし、支払いに利用できます。

TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)のポイントと還元率

2023年8月現在、TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)は「トヨタのポイントアップW」というキャンペーンを行っています。

これは対象カードからTOYOTA Walletの残高(iD / Mastercard残高またはQUICPay残高)にチャージすると、1,000円につき20ポイント(2.0%)のポイント還元が受けられるキャンペーン。QUICPayのクレジットカード払いも対象です。

さらにTOYOTA Walletの残高で支払いを行うと、利用金額100円につき1円(1.0%)、TOYOTA Walletの残高キャッシュバックを受けられます。これにくわえ、トヨタ販売店ならチャージのポイント還元が最大1.5倍になるため、ポイント還元率は三重取りで最大4.0%になります。

対象となるカードは以下の通りです。
・TOYOTA TS CUBIC CARD
・TOYOTA TS CUBIC VIEW CARD
・TS CUBIC Pay
・DAIHATSU TS CUBIC CARD
・ジェームスTS CUBIC CARD
・いきいきぷらちな倶楽部TS CUBIC CARD
・レクサスカード

TOYOTAWallet(トヨタウォレット)を車検ついでにインストールしてみた

冒頭でも述べた通り、筆者がTOYOTAWallet(トヨタウォレット)を知ったのはディーラーに車検をお願いしたときのこと。

おそるおそるといった様子で「お客様はキャッシュレス決済をお使いになられますか……?」と切り出されました。それまではまったく聞いたことがないアプリだったため、興味本位でインストールを行いました。

店員さんからまずは説明を受けてみた

なお、トヨタのディーラーに行ったからといってインストールは強制ではなく、拒否もできます。むしろ筆者のようにトヨタウォレットに興味を抱く客の方が少ないらしく、店員さんは「みなさんQRコード決済アプリというだけで拒否感を覚えるようです」と話していました。

そのためか、店員さんもさほどトヨタウォレットに詳しくなく、一度も使ったことがないそう。店員さんのトヨタウォレットには1,500円分のチャージが入っていましたが、「なぜ入ったのか分からない」と話していました。

登録方法

アプリはiPhoneの場合App Storeから、Androidスマホの場合はGoogle Play Storeから行います。

登録方法1

アプリインストール後の登録方法はTS CUBIC CARDを持っているか持っていないかで異なります

詳しい手順はトヨタウォレット公式サイトで確認できます。

使用感

店舗で行ったのはアプリのインストール会員登録で、カードの紐づけなどは自宅に帰ってから行いました。気になったのは多くの支払い方法が選べる一方、「TS CUBIC」もしくは「レクサスカード」がないと自由度が低くなるということ。筆者はどちらも所持していなかったため、支払い方法の選択肢も狭まり、ポイント還元率も低くなります。

「わざわざトヨタウォレットを使うメリットは薄い」というのが正直な感想でした。今後もアプリの改善やキャンペーン拡充は続くと見られ、今後の還元率のアップなども期待されます。

TOYOTAWallet(トヨタウォレット)を使うメリット

TOYOTAWallet(トヨタウォレット)のメリットをあらためて振り返ります。

ポイント二重取り以上が可能

先述した通り、TOYOTA TS CUBIC CARDなどを持っていればポイントの二重取り、三重取りが可能です。

また、たとえばリクルートカード→送金アプリ「Kyash」→「トヨタウォレット」→「Suica」とチャージを繰り返すことで、ポイント還元率最大2.4%を獲得できるという裏ワザもあります。しかし、Kyashがトヨタウォレットにチャージできることは公式サイトには記載されておらず、今後使えなくなってしまう可能性もあるので注意が必要です。

多様な決済サービスの利用ができる

トヨタウォレットの最大のメリットはひとつのアプリでさまざまな支払い方法ができること。TOYOTA TS CUBIC CARDなどを所持していれば、非常に便利に使え、効率的にポイントを貯めることができるでしょう。

TOYOTAWallet(トヨタウォレット)のデメリット

TOYOTAWallet(トヨタウォレット)のデメリットをご紹介します。

チャージができるカードが限られている

先述してきた通り、Wallet QRやTOYOTA Wallet QUICPayを便利に使いこなすにはトヨタファイナンス発行のクレジットカードのクレジットカードが必須。楽天ペイなどポイント還元率が高いQRコード決済があるいま、わざわざトヨタウォレットを選ぶメリットは低いと言えます。

サービスが不透明

さきほど記載した通り、トヨタウォレットではKyashからのチャージができると記載されていないのに実際にはできます。また、ANApayからトヨタウォレットへもチャージできたりできなかったりという声がSNSから聞かれています。

こうした不安定な動きは公式サイト上ではアナウンスされておらず、結局どの決済サービスからトヨタウォレットにチャージできるのかは不透明だといえます。

まとめ

トヨタのアプリ「TOYOTAWallet(トヨタウォレット)」についてご紹介してきました。

筆者自身、愛車を車検に出すまではトヨタウォレットについて一度も耳にしたことが無かったのですが、今回、記事作成に当たって改めて調べてみるとポイ活に積極的な方の間では「知る人ぞ知るアプリ」だったことも分かりました。

とはいえ現在はチャージを繰り返さなくても、単体でポイント還元率が高いクレジットカードも多く存在するのも事実。2023年8月時点では「利用メリットがまだそれほど大きくないアプリ」とも言えるでしょう。

もっとも記事内で解説した通り、トヨタウォレットは今後「自動車ローン」への対応が予定されています。QRコード決済×自動車ローンという組み合わせは貴重であり、今後、自動車業界で特別な地位を占めるキャッシュレス決済へと発展する可能性があるかもしれません。

※サムネイル画像(Image:sumito / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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