「TWS-G273」と最新型「DG036-01」はどこが違う?
それでは、ダイソーで1,100円の完全ワイヤレスイヤホン「TWS-G273」と、最新型「DG036-01」のスペックを確認してみましょう。
まず、TWS-G273のBluetoothバージョンは5.0で、DG036-01は5.1 Class2となっており、いずれも省エネ性能に優れる5.3ではありません。
イヤホンの音質を決定づける対応コーデックは、どちらも最低限の「SBC」のみ。高音質のAACなどには非対応なので、音質は実際に聴いてみないと分かりません。
イヤホンの形状はいずれも耳の穴に押し込むカナル式なので、しっかりイヤーピースがフィットすればダイレクトに音が伝わり、没入感につながる可能性もあります。
対応プロファイルは、両機種ともハンズフリー用の「HFP」とヘッドセット用の「HSP」が組み込まれているので、マイク機能と手元操作が可能となっています。
この2機種で大きく違うのは連続再生時間です。TWS-G273はイヤホン本体で3時間、ケース充電で9時間、計12時間となっているのに対し、DG036-01はイヤホン本体で8時間、ケース充電では16時間(2回充電可能)で、計24時間使用可能です。この点はDG036-01のほうが優秀です。

実はケースのバッテリー容量はTWS-G273(写真左)が300mAhで、DG036-01(写真右)は250mAhとなっていますが、ケース込の最大音楽再生時間は、DG036-01のほうが2倍も長いのです(筆者撮影)
イヤホン本体には大きな違いがあります。TWS-G273はタッチセンサー式ですがDG036-01のほうはボタン式になっています。
どちらが使いやすいと感じるかは人によって異なるでしょうが、毎回触る部分なので、操作方式には注意が必要でしょう。
SPEC | ダイソー 「完全ワイヤレスイヤホンDG036-01」 |
ダイソー 「完全ワイヤレスイヤホン TWS-G273」 |
ノイズキャンセル | なし | なし |
音声アシスト | 対応 | 対応 |
Bluetooth | バージョン5.1 Class2 | バージョン5.0 Class2 |
Bluetoothプロファイル | A2DP/AVRCP/HFP/HSP | A2DP/AVRCP/HFP/HSP |
対応コーデック | SBC | SBC |
Bluetooth距離 | 約10m | 見通し距離約10m |
センサー | ボタン式 | タッチセンサー式 |
ドライバーユニット | 10mm | 8mm |
バッテリー充電時間 | 約2時間(イヤホン) | 約1時間(イヤホン) |
再生時間 (本体+ケース充電) |
8時間+16時間(最大24時間)※ | 3時間 +9時間(最大12時間) |
ケースバッテリー容量 | 250mAh | 300mAh |
充電 | USB(USB Type-C) | USB(USB Type-C) |
充電ケースサイズ | 60×38×29mm | 60×35×30mm |
全体重量(実測値) | 約38g | 約41g |
登録可能台数 | 4台 | × |
ゲームモード | 遅延時間0.6s | × |
付属品 | イヤホン/ケース/取説/イヤーピース(S/M/L) | イヤホン/ケース/取説 |
価格 | 1,100円 | 1,100円 |
※DG036-01はイヤホンを2回充電可能
こちらがスペック表です。2機種で大きく異なる点はイヤホンの操作方式と再生時間になります(表は公式サイトなどを基に筆者が作成)
DG036-01をスマホとペアリングする方法を確認しよう
ダイソーのワイヤレスイヤホン2機種を聴き比べる前に、DG036-01のBluetooth接続方法を確認しておきましょう。今回はiPhone 13(iOS 16)でペアリングしてみました。
まず、イヤホン本体をケースから取り出します。すると自動的にペアリングモードになります。次に、スマホの設定でBluetooth接続をオンにして、その他のデバイスを検索しましょう。
すると、「DG036-01」が表示されるので、これをタップして「接続」を選べばBluetoothのペアリングは完了です。
「DG036-01」をスマホとペアリングする手順

スマホの設定でBluetoothをオンにすると「DG036-01」が表示されるので、これをタップします(左写真)。自分のデバイスに「DG036-01」が「接続済み」と表示されればペアリングは完了です(右写真)
実際に「TWS-G273」と最新型「DG036-01」を聴き比べてみよう!
ダイソーのワイヤレスイヤホン2機種のスペックを確認したところで、実際に音楽を聴いて音質の違いを確認してみます。
まず、「TWS-G273」はダイソーのワイヤレスイヤホンにありがちな、低重音が響きすぎることがありません。
中音も高音もバランスよく癖のないフラットな感じなので、ボーカル曲が聞きやすいのが特徴です。初代「TWS001」と比べると音質はかなり改善されていると言えるでしょう。
それでも全体的にややこもった感じがあり、数万円の高級機種に比べると解像度が低くシャキッとした感じはありません。
ただし、ボリュームをかなり大きくすると、こもっている感じが解消され、多少キレが出てきますので、音量は大きめで聴くことをオススメします。
次に、最新型の「DG036-01」を聴いてみます。最初に音楽を聴いた印象はTWS-G273よりボリュームが大きめで、音はやや乾いているように感じます。
また、TWS-G273よりもかなり低重音が効いているのに、ボーカルだけはハッキリと聴こえるのが特徴的です。ただし、高音はボーカルの後ろに隠れてしまっており、かなり癖のあるバランスになっています。
パッケージを読むと「日本人技術者がチューニングした日本人向けの音質」「ボーカルの伸びを意識し」とあるので、まさにそのとおりのチューニングになっているのでしょう。
DG036-01でじっくり音楽を聴いてみると、やはり数万円する高級機に比べて音の解像度は低く、とくにボーカルを際立たせるために、高音が犠牲になっているのが気になりました。
とはいえ、DG036-01はボーカルが非常にクリアに聴こえますし低重音も響きますので、聴く音楽によっては、TWS-G273よりかなり音がいいと感じる人も多いでしょう。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はダイソーで1,100円の完全ワイヤレスイヤホン「TWS-G273」と最新型の「DG036-01」を比較してみました。
DG036-01のほうがTWS-G273よりもバッテリーの持ちがかなりよく、低遅延のゲームモードがあるなど、機能面や使い勝手はかなりいいと思います。
ただし、音質に関してはボーカルを重視したチューニングを施されたDG036-01の音がいいと感じるか、フラットでまったく癖のないTWS-G273のほうがいい音だと感じるかは、人それぞれでしょう。
いずれにせよ、初代TWS001などに比べると使い勝手や音質は向上しているので、1,100円という価格を考えれば、どちらを選んでもコスパは悪くないと思います。
ただし、最近では1,990円という低価格でも非常に音質のよいXiaomi「Redmi Buds 4 Active」なども登場していますので、低価格ワイヤレスイヤホン選びはますます悩ましい感じになっています。
※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2023年9月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。