【3COINS】急速充電対応のAC充電器を検証してみた!ダイソーの770円との差は?

最新のiPhone 15シリーズが充電端子にUSB-Cを採用したことで、にわかにUSB-C対応AC充電器に注目が集まるようになりました。そのようななか、3COINS(スリーコインズ)でも急速充電「USB PD」に対応するAC充電器「PD急速充電器」が2種類発売されています。そこで今回は、3COINSのPD急速充電器がどのような製品なのか? 実際に購入してダイソーのAC充電器と比較してみました。果たしてその結果は?

3COINSに急速充電「USB PD」対応のAC充電器が登場! ところでUSB PDって何?

デジカメやワイヤレスイヤホン、Androidスマホ、ノートパソコンなどの充電では、数年前から汎用性の高いUSB-C(USB Type-C)が使用されてきました。

USB-Cは従来のUSB-A(Type-A)ケーブルよりも大電力を供給できますが、最新のiPhone 15シリーズが採用したことで、USB-C対応AC充電器にも注目が集まるようになってきました。

そのようななか、おしゃれな小物が330円で購入できることで女性に人気の高い3COINS(スリーコインズ)でも、USB-C対応のAC充電器が発売されています。

3COINSのAC充電器「PD急速充電器」は45Wと65Wの2種類が発売されており、いずれも急速充電規格「USB PD」に対応しています。

【3COINS】急速充電「USB PD」対応のAC充電器の実力は?1

3COINSで最近発売されたのが、USB PD対応の「PD急速充電器 45W」と「PD急速充電器 65W」の2機種です。果たしてどの程度の実力なのでしょうか?(筆者撮影)

また、45Wモデルは「USB-C×1」+「USB-A×1」で価格は2,750円、65Wモデルは「USB-C×2」+「USB-A×1」で価格は3,300円となっています。

■PD急速充電器(GaN CHARGER)45Wのスペック

【出力】
USB-C=最大45W
※非対応ケーブル使用時は15W
USB-A=最大30W
【同時出力】
・USB-C+USB-A=25W+18W
【サイズ】60×31×42mm
【重量】92g
【価格】2,750円

■PD急速充電器(GaN CHARGER)65Wのスペック

【出力】
USB-C(C1)=最大65W
USB-C(C2)=最大20W
USB-A=最大18W
【同時出力】
・C1+C2=45W+20W
・C1+USB-A=45W+18W
・C2+USB-A=15W
・C1+(C2+USB-A)=45W+15W
【サイズ】67×31×42mm
【重量】120g
【価格】3,300円

ちなみに、USB PDとは“USB Power Delivery”の略で。USB-IFというUSB規格を作成する団体が策定したUSB-Cの給電規格になります。これによって、最大100W(20V / 5A)の大電力供給(急速充電)を行うことが可能となるのです。

そこで今回は、高出力な65W対応のPD急速充電器を購入してみたので、さっそくスマホやノートパソコンを充電して、どの程度の実力なのか検証してみたいと思います。

【3COINS】急速充電「USB PD」対応のAC充電器の実力は?2

こちらが3COINSで筆者が購入した「PD急速充電器65W」です。45Wモデルとの価格差は550円しかないので、3台同時充電可能で最大出力65Wモデルのほうを購入しました(筆者撮影)

【3COINS】急速充電「USB PD」対応のAC充電器の実力は?3

65WモデルのUSB-C端子はC1(最大65W)とC2(最大20W)が2系統あるほか、USB-A(最大18W)も1系統用意されていますので、使い勝手はいいでしょう(筆者撮影)

なお、USB PDで急速充電するときは、スマホやパソコン、そしてUSB-CケーブルもすべてUSB PD規格に対応している必要があります。

そこで3COINSでは、100W給電に対応する「e-Maker」を搭載したUSB PD対応ケーブルも550円で販売されています。気になる人はセットで購入しておくと安心でしょう。

【3COINS】急速充電「USB PD」対応のAC充電器の実力は?4

こちらが3COINSのUSB PD対応のUSBケーブル(1.5m)。e-Maker搭載で100Wに対応でき、価格は550円です(画像はPAL公式サイトより引用)

とはいえ、USB PDに対応するUSB-Cケーブルは、ダイソーでも110円で販売されていますし、e-Maker搭載で100Wに対応するUSB-Cケーブルも、330円という低価格で販売されていますので、必ずしも3COINSの製品を買う必要はないでしょう。

ダイソーのUSB PDに対応するUSB-Cケーブル

こちらはダイソーのeMarker内蔵100W対応のUSB-Cケーブル。価格は330円なので、こちらでも十分でしょう(筆者撮影)

USB-CはダイソーのAC充電器と同等だったが、2台同時接続時に威力を発揮した!

それでは、実際に3COINSの「PD急速充電器65W」を使って、AndroidスマホやiPhone、ノートパソコンなどを充電してみましょう。

今回は、ダイソーのUSBケーブルを使用しているほか、770円の「急速充電ACアダプタ(USB POWER DELIVERY、20W)」での実験結果とも比較して検証してみたいと思います。

USB-C(C1)でAndroidスマホを充電

まず、Androidスマホ(OPPO Reno5 A)をUSB-C(C1)に接続してみたところ、8.92V×1.27A=11.31Wで充電されました。

なかなか高速で充電されていますが、残念ながらダイソーの「急速充電ACアダプタ(USB POWER DELIVERY、20W)」で実験したときと、数値はさほど変わらないものでした。

USB-C(C1)でAndroidスマホを充電

Androidスマホ(OPPO Reno5 A)をUSB-C(C1)に接続して充電した結果は8.92V×1.27A=11.31Wでした。決して遅くはありませんが、ダイソーのAC充電器の数値とあまり変わりませんでした(筆者撮影)

USB-C(C1)でiPhone 13を充電

次に、iPhone 13をLightning-USB-C変換ケーブルを使用してUSB-C(C1)で充電してみたところ、8.93V×1.18A=10.58Wで充電されました。

こちらもダイソーで770円の「急速充電ACアダプタ(USB POWER DELIVERY、20W)」で実験したときと、ほぼ同等の数値です。

USB-C(C1)でiPhone 13を充電

iPhone 13をLightning-USB-C変換ケーブルを使用してUSB-C(C1)で充電した結果は8.93V×1.18A=10.58Wでした。こちらもダイソーのAC充電器と同等の数値です(筆者撮影)

USB-AでAndroidスマホを充電

今度はAndroidスマホをUSB-Aで充電してみます。こちらの結果は8.93V×1.25A=11.16Wであり、USB-Cでの充電時と変わらず高速で充電されました。

ちなみに、ダイソーのAC充電器ではUSB-A接続時に9.02V/0.77A=6.92W程度と遅かったので、これはなかなか優秀でしょう。

USB-AでAndroidスマホを充電1

AndroidスマホをUSB-Aで充電したところ8.93V×1.25A=11.16Wと、USB-Cのときと変わらない状態で高速充電されました。USB-Aに関してはダイソーのAC充電器より優秀ですね(筆者撮影)

AndroidスマホとiPhone 13を同時にUSB-Cで充電

そして、Androidスマホ(OPPO Reno5 A)とiPhone 13を同時にUSB-Cで充電してみましょう。

USB-C(C1)+USB-Aの場合、理論値は最大45W+18Wですが、2台同時充電でもUSB-C(C1)に接続したAndroidスマホの数値は変わらず、安定して11~13W程度をキープしていました。

ダイソーのAC充電器は2台同時充電時にかなり給電能力が落ちる場合もありますが、3COINSのほうはUSB-C(C1)の数値に変化はありませんでしたので、2台同時充電時で本来の能力が発揮された形です。

AndroidスマホとiPhone 13を同時にUSB-Cで充電

AndroidスマホとiPhone 13を同時USB-Cに接続してみたところ、USB-C(C1)側に接続したAndroidスマホの数値はまったく落ちませんでした(筆者撮影)

MacBookをUSB-Cで充電

最後に、大電力を必要とするMacBookをUSB-Cで充電してみましょう。その結果は11.8V×1.60A=18.97Wというものでした。

ちなみに、ダイソーのAC充電器でも19W程度で充電されていましたので、こちらもほぼ互角の性能という結果になりました。

MacBookをUSB-Cで充電

MacBookをUSB-Cで充電してみたところ11.8V×1.60A=18.97Wで充電されました。これはダイソーのAC充電器とさほど変わらない数値です(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? 今回は3COINSで販売されている「PD急速充電器65W」を実際に購入してAndroidスマホやiPhone、MacBookを充電してみました。

その結果、USB-Cに関しては残念ながらダイソーで770円のAC充電器とさほど変わらない数値となりました。

しかし、USB-A接続では3COINSのほうが高速でしたし、2台同時接続時にも給電速度が落ちないなど、本来の威力を証明してくれる場面も見られました。

確かに価格は3,300円とダイソーの製品よりは3倍以上高いのですが、旅先でいろいろなデバイスを同時充電するような場面が多いなら、3COINSのほうが安心して使えるのではないかと感じました。

※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2023年12月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。
※文中の価格はすべて消費税込みです。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

関連記事

【3COINS】急速充電対応のAC充電器を検証してみた!ダイソーの770円との差は?のページです。オトナライフは、【デバイス充電充電器100均ダイソー3COINS急速充電AC充電器】の最新ニュースをいち早くお届けします。