シニア層を中心に根強いユーザーがいる3Gガラケー。しかし、スマホの普及が進んだことで4Gや5Gの回線が多く使われるようになり、携帯各社は3Gサービスの終了を発表しています。すでに2022年3月31日で終了しているauを筆頭に、ソフトバンクは2024年4月15日に終了(※被災状況を踏まえて石川県では2024年7月31日まで延長)、ドコモも2026年3月末で終了予定です。そういった事情もあり、ここ最近スマホを持つようになったという人もいるのではないでしょうか。
NTTドコモが運営する社会科学系の研究所「モバイル社会研究所」では、全国の60歳~84歳の男女1130人を対象に、「シニアがスマホを所有した最大のきっかけ」について調査を実施しています。その結果を見ていきましょう。
「スマホを所有した最大のきっかけ」は「家族からの勧め」が27%で最多の割合に
はじめに、「スマホを所有した最大のきっかけ」について質問。すると、回答は「自主的」「人からの勧め」「周囲の影響」「従来型のケータイ要因」の4つのカテゴリーに分かれました。その内容を見ると、「使いたい機能・アプリがあった」などの理由で自発的に変えた人は18%で、あとは「人からの勧め」の31%、「周囲の影響」の26%、「従来型のケータイ要因」の21%と、自分以外の要因が多いことがわかりました。
最も多かった「人からの勧め」の内訳は「家族からの勧め」が27%、「友人からの勧め」が2%、「販売員からの勧め」が2%となっており、「家族からの勧め」は全体のきっかけの中でも1位となっています。
年代があがるほど「家族からの勧め」でスマホを使い始めた人の割合も高くなる
次に、「シニアがスマホを所有した最大のきっかけ」を性年代別に見ていくと、全ての年代で「家族からの勧め」が最も多いことがわかりました。中でも最も多かったのは80代女性で全体の42%。年代があがるに連れ、「家族からの勧め」の割合が高くなり、さらに女性の方がより多くなっています。
また、「使いたい機能・アプリがあった」という回答は男女ともに60代が最も多く、「3Gが終了すると聞いた」という回答は80代が最も多いことから、年代があがるほど“仕方なく”スマホを使い始めた人が多いという印象です。
直近でスマホを所有した人のきっかけは「3Gが終了すると聞いた」が最も多い
続いて、時期別に「スマホを所有した最大のきっかけ」を見ていくと、「10年以上前」「7年~10年未満」では「使いたい機能・アプリがあった」という自発的な理由が2割を超えているのに対し、「7年未満」では1割以下となっています。
また、7年未満から「3Gが終了すると聞いた」という回答が2割を超え、3年未満では「家族からの勧め」を抜いてトップに。サービス終了が差し迫ってきたことで、スマホに変えた人も多いようです。
「家族からの勧め」の割合が最も高かったのは20万人以上の中規模都市
最後に、居住する都市規模別に「スマホを所有した最大のきっかけ」を調査。どの都市規模でも最も多かったのは「家族からの勧め」ですが、特に20万人以上の市では3割を超え、最も多くなっています。
3Gサービスの終了に伴いシニア層もスマホを所有する人が増えていますが、それでもガラケーにこだわっている人もいるかもしれません。しかし、実は3Gガラケーはすでに割高になっているという事実があるようです。オトナライフではその詳細について紹介しているので、ぜひ確認してみてください。
また、使い勝手が変わってしまうのが不安だという人は、見た目や物理的な操作はガラケーそのままに、4G LTEに対応し、おサイフケータイ機能やワンセグ機能、赤外線通信なども使える「ガラホ」という製品もあるので、試してみる価値はあるかもしれません。
ガラケーユーザーにとって、スマホへの変更は不安だらけかも知れませんが、格安の料金プランが利用できたり、アプリを利用することで利便性が向上したりと良い面もたくさんあります。まだ迷っているという人はこれを機に、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
出典元:【モバイル社会研究所】
参考元:ソフトバンク 3G回線延長について