アップルのiOSとグーグルのAndroid OSが、スマートフォン用のOSとして世界中でシェアを奪い合い続けていることは多くの人がご存じだろう。日本国内ではiPhoneが優勢ながら、世界的に見ると日本と一部の英語圏以外では、Androidスマホに軍配が上がっている。
そんな中、グーグルが新たにiPhoneユーザー向けのアプリストアで、iPhoneからAndroidスマホへの乗換えをサポートするアプリ「Switch to Android(Androidに移行)」を公開したというのだ。
グーグルがiPhoneユーザーをAndroidスマホに勧誘?
グーグルがApp Storeに公開したSwitch to Androidは、iPhoneユーザーがAndroidスマホに乗り換えるのをサポートするアプリだ。公開されたのは4月11日(現地時間)だというが、アメリカのメディア・9TO5Googleによると、App Storeを管理するアップルの設定によって、App Store上で検索しても、検索結果に引っかからないのだという。
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Switch to Androidでは、iPhoneの写真や動画、連絡先、カレンダーのイベントといった大事なデータをAndroidスマホへと素早く移行できる。さらにアプリページでは、アプリの説明の項目で「iMessageをオフにする方法」や、「iCloudから写真や動画を移動する方法」についても解説している。まさに「こうすればiPhoneからAndroidスマホに機種変ができますよ」という、かゆいところに手が届くレベルで操作方法が記載されているのだ。
スマホシェア争いは今後も継続してほしい?
「グーグルだけえげつないアプリ出しているな」と思った方もいるかもしれないが、実はアップルも以前から「iOSに移行」というアプリをGoogle Playで公開している。
AndroidスマホからiPhoneへ、写真や動画・カレンダーなどのデータ移行が可能。さらにはメッセージの履歴やアクセシビリティ設定、ディスプレイ設定、Webのブックマーク、メールアカウント、Google PlayとApp Storeの両方で提供されている一部の無償アプリも移行されるなど、AndroidスマホからiOSへの移行のほうがきめ細かくデータを転送してくれる。
つまり、どちらもシェア獲得のために全力なのだ。
グーグルがアップルに対して「目には目を」とも言えるアプリを投入したことで、どちらのプラットフォームからも、簡単に乗換えができるようになったのはいいことだ。今回のアプリは乗換えで必要な作業すべてに対応できるわけではないが、多少は手間を減らすことができるだろう。
iPhoneとAndroidスマホ、どちらがいいのかはユーザーの好みや目的によりけり。どちらも甲乙つけがたい人気を博しているのは間違いない。今回のアプリのように「どちらの機能がいいのか、より楽しいのはどちらか?デザイン性は?」と、選べる環境を提供してくれることは、ユーザーにとっての大きなメリットだ。
アップルとグーグルには、今後も相手にシェアを奪われない、相手のシェアを奪えるような、魅力的なOSを進化させ続けていってもらいたいものだ。
引用元:【9TO5Google】
※サムネイル画像(Image:apps.apple.com)