コロナ禍の影響で人込みを避けるキャンプがブーム再燃中だが、冬を前に最後の秋山登山も真っ盛り! でも、山奥では電波が届かなくてスマホが使えず危険な目に遭う可能性も……。そこで今回は、ビギナー登山の強い味方、登山アプリ「YAMAP(ヤマップ)」の魅力と基本的な使い方を紹介したいと思う。とくに山奥で電波が届かない場所でも利用できる地図アプリがあれば、イザというときに安心だぞ!
登山は楽しい反面、危険も伴うアクティビティ
登山といえば、辛い登りを乗り越えて山頂に立ち、素晴らしい景色を眺めながら昼食。あとは下って温泉でひと汗流しながらビールを……なんて苦労した分だけ喜びも大きいアクティビティのひとつ。でも、軽い気持ちで無計画なまま山へ向かうのは推奨できない。
たとえば、最近は「鬼滅の刃」の聖地巡礼として奥多摩の雲取山へ軽装で出かけるファンが多いらしい。奥多摩のビジターセンターも警告していたが、関東圏を代表する2,000m超えの百名山にサンダルで向かうとは、まさに“命知らず”と非難されても仕方がないだろう。もちろん、スニーカーで3,000m超えの富士山を難なく登頂する人もいるので、“遭難しなければ”どんな格好で登っても個人の自由である。しかし、万一の遭難リスク回避策として、せめてスマホに登山アプリ「YAMAP(ヤマップ)」くらいはインストールしていって欲しいのだ。
「YAMAP」はオフラインでも現在地を確認できる
「YAMAP(ヤマップ)」は、全国の山の地図をダウンロードし、オフライン(データ通信ができない状態)でも登山中に利用できる地図アプリ。スマホのGPS機能により、オフラインでも位置情報を確認できるため、この地図を見ていればほとんど道に迷うことはない。
使い方はいたって簡単だ。事前に「YAMAP」で行く山の名前を検索し、オンライン(Wi-Fiなど)で地図をダウンロードしておく。当日地図を読み込んで「活動を開始」をタップするだけでいい。
「YAMAP」の記録中では、標高、距離、消費カロリーなども表示してくれるが、終了時は保存→あとで閲覧もできる。また、休憩中は「一時停止」して記録を停止できるほか、活動中にカメラアプリを呼び出して写真を記録→一途の位置情報と一緒にあとで閲覧できるのだ。このように、細やかな機能が多く搭載されている「YAMAP」の使い勝手の良さは、同系統のアプリの中でも群を抜いていると言えよう。
無料会員のままでも十分、便利に使える!
「YAMAP」には、月480円の月額プランか、年3,480円(月290円)の年割プランの有料会員向けサービスも用意されているが、無料会員のままでも地図のダウンロードやオフラインでの閲覧は利用できるため、とくに困ることはない。ただし、無料会員は保存できる地図の数が5枚、写真アップロード数は50枚、ブックマーク件数は10件まで(有料会員ならすべて無制限)など制約がある。
さらに有料会員なら、詳細天気予報や立体地図、色別標高図のダウンロードなど、無料会員は利用できない特典も多いので、120%「YAMAP」を活用したいなら、有料会員登録を検討してもいいだろう。
時間・距離ごとに地図上で軌跡を見られる
「YAMAP」で記録した活動内容は「マイページ」から閲覧できるが、この画面がまた便利。軌跡が記録された地図が保存されており、「歩き始めて3時間後にはどこにいたか」「スタート地点から500m歩いた場所はどこだったか」など、時間・距離で地図の居場所を確認できる。写真を撮影していた場合は、写真ごとに位置情報が表示され、登山後の振り返りの楽しみも、またひとしおなのだ。
また「YAMAP」は、SNS機能も魅力のひとつで、山行中にすれ違った・近くにいたユーザーも「マイページ」に記録される。これをきっかけにSNS上やリアルで山友だちができたり、万一、自分や周囲で遭難事件があったとき、救助の手助けになったりすることもある。
いかがだろうか? 山によっては、周囲に誰もいない環境も十分あり得る。そんなとき、地図も持たず誰にも知られず、ふらりと出かけて遭難したまま戻らない……。実は登山ではそんな悲劇が頻繁に起こっているのだ。せっかく行楽に出かけたのに悲劇に見舞われないためにも、ぜひ登山の前には「YAMAP」をインストールして万一に備えておこう。
●YAMAP(公式)は→こちら