2020年のスマホアプリの動向調査の結果が発表。在宅の娯楽や、デジタル化など世相を色濃く反映する結果となった。その中で着実に上位に食い込んだキャッシュレス決済アプリがあった。
サービス戦争となっているキャッシュレス決済サービスだが、ダウンロードやユーザーの数という結果だけでみると1強となっているようだ。ここまで差が開いてしまっては、牙城(がじょう)を崩すのは困難かもしれない。
アプリのランキングを見ればその年が分かるかも
「App Annie Japan」が発表したスマホアプリの調査結果によると、2020年の世界全体のアプリ総ダウンロード数は、「iOS」と「Google Play」を合計して1300億を突破する見込みであることが分かった。この数字は前年比10%増である。
内訳をみていくと、ダウンロードの成長率では、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」が1位になっている。2020年という時代を表す結果と言えるのではないだろうか。また、「リモートワーク」や「オンライン飲み」などの流れで一躍知名度を上げた「Zoom」を始めとするビデオ会議アプリも軒並み大幅な成長を見せているようだ。そのほかにも「フードデリバリーアプリ」や「電子漫画アプリ」なども伸びたジャンルだ。社会全体がアナログからデジタルに大きく移行している世の中の流れが読み取れる。
娯楽としても「サブスク」や「配信」といった従来の「ライブ」や「施設での鑑賞」といった“足を運んで楽しむ”とは違うエンターテインメントの楽しみ方を提供するアプリの需要が高く伸びていることも分かった。
スマホアプリの代名詞と言える「ゲーム」も盤石な成長を見せており、エンターテインメントや娯楽に関連するアプリの「楽しみ方」が大きく伸びた2020年だが、注目はトップアプリの3位に食い込んだ「PayPay」ではないだろうか。QRコード決済サービスでは唯一のランクインを果たしている。アクティブユーザーランキングでも9位に入る大健闘。キャッシュレス決済は今戦国時代となっているが、知名度、ユーザーともにPayPayが頭一つ抜けていることがはっきりとわかる結果となった。
参入当初は大掛かりなキャンペーンで知名度爆発的に伸ばしてきたPayPay。今年に関しては、そこまで派手なニュースは聞かなかったが、実は堅実な戦略で着実に数字を伸ばすことができたいたようだ。絶対王者の地位はまだまだ盤石か。
参照元:2020年のモバイル市場総括と2021年に成功する方法【App Annie】
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