iPhoneで翻訳機能を使う場合は、音声アシスタントの「Siri」か、別途翻訳アプリの導入が必要だったが、iOS 14以降では「翻訳」アプリが標準搭載されたのはご存じだろうか? そこで、今回はiPhone標準の「翻訳」アプリと、長年利用されてきたGoogleの「翻訳」アプリで、どのくらい翻訳精度に違いがあるか? iPhoneユーザーはどちらを使えばいいのか検証してみたぞ!
iOS 14で追加されたiPhone標準の翻訳アプリの使い方
iOS 14では、ウィジェットをホーム画面に追加できるようになったり、APPライブラリが追加されたりしたが、その陰でひっそりと追加されたのが、iPhone標準の「翻訳」アプリだ。
翻訳に対応している言語は11カ国語で、事前に言語データをダウンロードしておけば、オフライン環境でも使用可能。もちろん、音声とテキストの両方で翻訳機能が利用でき、頻繁に使う言葉は「よく使う項目」に登録できる。
まずは、実際にiPhone標準の「翻訳」アプリを使ってみよう。初回起動時のみ音声入力の確認や翻訳する言語を選ぶだけで、すぐに利用することができる。
Google翻訳は108の言語に対応し、機能も多彩!
翻訳アプリとしては大先輩となるGoogleの「翻訳」アプリ。テキスト入力した場合は108言語の翻訳に対応するほか、オフラインでも59言語に対応するのが凄い。
また、カメラで撮影した画像のテキスト翻訳も94言語に対応するので、外国語のメニューなどを日本語で見られるのもうれしい。さらに「会話」を選ぶと、ほぼリアルタイムで外国人との会話を自動翻訳で楽しめるが、その場合でも70言語に対応する。
もちろん使い方も簡単だ。まず、Google「翻訳」アプリを起動したら入力言語と翻訳言語を選択。マイクボタンを押して話かければOKだ。
iPhoneの「翻訳」とGoogle「翻訳」の精度をチェック!
iPhone標準の「翻訳」アプリの使い方が分かったところで、さっそくGoogleの「翻訳」アプリと精度を比較してみよう。
ホテルや飲食店で使いそうなフレーズから、流行語、会議などで使うビジネス用語など、さまざまな日本語で英語翻訳をしてみた。
その結果、ほとんどの翻訳文章はさほど変わらなかったが、iPhoneの翻訳アプリのほうが、日本語の微妙なニュアンスを検知する能力が高いことが判明したのだ。
たとえば、「どんだけー」と入力すると、iPhoneのほうは“笑い”を意味するネットスラングの「lol」を追加して、元の日本語のニュアンスに近い表現に。また、「焼き鳥は塩とタレどっちにする」の場合、iPhoneのほうは疑問形であることをしっかり認識して翻訳していることが分かった。
いかがだろうか? Googleの「翻訳」アプリは対応言語数や機能的には非常に優れているが、日本語の微妙なニュアンスをうまく翻訳しきれていなかった。
これに対し、iPhone標準の「翻訳」アプリは、ラフな日本語の微妙なニュアンスもしっかり汲み取って、適切な英語に翻訳していることが判明した。iPhoneユーザーなら、iPhone標準の「翻訳」アプリを使ったほうがいいだろう。