コロナ禍でテレワークが普及したことにより、自宅から社内ネットワークへアクセスして仕事をしている人は多いのではないだろうか。そして、そんな中で多く利用されているのがVPN接続だが、接続できない場合もある。そこで今回は、VPNに接続できない原因と対処法を解説していく。
【Windows 10】VPNに接続できない原因
コロナ禍でテレワークが普及したことにより、自宅からWindows 10などのパソコンで、社内ネットワークへアクセスして仕事をしている人は多いのではないだろうか。しかし、Windows 10などのパソコンで、リモートアクセスする際に問題になることがある。それは、インターネット接続によって情報が流出してしまう危険性や、外部からの不正アクセスのリスクがあるということだ。
そこでその問題を解決してくれるのが、VPN接続というわけだ。Windows 10などのパソコンでVPN接続をすれば、データの暗号化やトンネリングによって安全な接続を確立できる。このことにより、多くの人がVPN接続をしているが、接続できない場合もある。そこで今回は、VPNに接続できない原因について解説していく。
【原因①】デバイスがネットワークに接続されていない
Windows 10などのパソコンで、VPNに接続できない原因①は、デバイスがネットワークに接続されていないことだ。VPN接続をする際は、必ずデバイスがネットワークに接続されていないといけない。よって、VPN接続できないという場合は、デバイスがネットワークに接続されているか確認する必要がある。また、Wi-Fi接続の場合は、接続自体が不安定になっていたり、接続が切れていたりする可能性もある。
【原因②】VPNルーターの状態や設定に問題がある
Windows 10などのパソコンで、VPNに接続できない原因②は、VPNルーターの状態や設定に問題があることだ。VPN接続するには、VPNルーターが必要になる。しかし、VPNルーターとデバイスが接続できていない場合や、VPNルーターの設定自体に問題があるとVPN接続はできない。
【原因③】IPアドレスやDNSサーバーが自動取得できていない
Windows 10などのパソコンで、VPNに接続できない原因③は、IPアドレスやDNSサーバーが自動取得できていないことだ。VPN接続する際、IPアドレスやDNSサーバーは自動的に取得するようになっている。しかし、VPN接続の設定を手動取得にしている場合や、自動取得がうまくできていない場合は、VPN接続はできない。
【原因④】セキュリティシステムが作動している
Windows 10などのパソコンで、VPNに接続できない原因④は、セキュリティシステムが作動していることだ。Windows 10などのパソコンには、ファイアウォールやセキュリティソフトが入っているため、必要のない通信などを遮断する機能が働いている。この場合、ファイアウォールやセキュリティソフトの設定を変更しなければ、VPN接続はできない。
【原因⑤】VPNの認証プロトコルの設定が間違っている
Windows 10などのパソコンで、VPNに接続できない原因⑤は、VPNの認証プロトコルの設定が間違っていることだ。VPN接続する際は、VPNルーターとWindows 10などのデバイス間で、VPNの認証プロトコルが一致している必要がある。よって、異なるVPNの認証プロトコルの設定になっている場合は、VPN接続できない原因になってしまう。
【Windows 10】VPNに接続できないときの基本の対処法
ここまでは、Windows 10などのパソコンでVPN接続できない原因について解説した。そしてここからは、VPNに接続できないときの対処法について解説していく。
【手順①】物理的な接続部分を確認する
Windows 10などのパソコンでVPN接続できないときの対処法①は、物理的な接続部分を確認することだ。物理的な接続部分とは、LANケーブルがWindows 10などのパソコンに接続できていない場合や、VPNルーターの電源が落ちているなどが考えられる。一度、きちんと接続されているか確認してみよう。
【手順②】VPNルーターの設定を確認する
Windows 10などのパソコンでVPN接続できないときの対処法②は、VPNルーターの設定を確認することだ。まずは、VPNルーターとデバイスが接続できているかを確認し、接続できていない場合は接続する。また、VPNルーターの設定を確認してみよう。
【手順③】ネットワークへの接続を確認する
Windows 10などのパソコンでVPN接続できないときの対処法③は、ネットワークへの接続を確認することだ。まずは、デバイスがネットワークに接続できているかを確認してみよう。Wi-Fi接続の場合は、接続自体が不安定になっていたり、接続が切れていたりする可能性もある。そういった場合は、一度、Wi-Fi接続をOFFにしてから、再度Wi-Fi接続しよう。
また、VPN接続の種類によっては、接続するネットワークが異なる。インターネットVPNの場合は、インターネットへの接続を確認する必要がある。そして、IP-VPNの場合は、契約している回線への接続を確認する。
【手順④】IPアドレス/DNSサーバーの設定を確認する
Windows 10などのパソコンでVPN接続できないときの対処法④は、IPアドレス/DNSサーバーの設定を確認することだ。IPアドレス/DNSサーバーの設定を確認する方法は、Windows 10の画面左下にある検索枠をクリックする。
「IPアドレスを自動的に取得する」、「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックが入っていない場合は、チェックを入れて「OK」をクリックし設定を変更する。
【手順⑤】セキュリティシステムの状態やVPN認証プロトコルを確認する
Windows 10などのパソコンでVPN接続できないときの対処法⑤は、セキュリティシステムの状態やVPN認証プロトコルを確認することだ。
まず、Windows 10にあるファイアウォールの設定を確認する。ファイアウォールによって、VPN接続がブロックされている場合の対処法は、無効に設定を変更することだ。
ファイアウォールを無効にする方法は、「コントロールパネル」を開いて「システムとセキュリティ」→「Windows Defenderファイアウォール」→「Windows Defenderファイアウォールの有効化または無効化」をクリックする。そして、「Windows Defenderファイアウォールを無効にする」にチェックを入れて「OK」をクリックする。
次に、VPN認証プロトコルを確認する方法は、Windows 10画面の左下にある「スタートメニュー」→「設定」→「ネットワークとインターネット」→「VPN」をクリックする。そうすると、VPNの設定画面が表示されるので、「VPNの種類」の設定が正しいか確認する。
VPNの種類は、「自動」・「Point to Point トンネリング プロトコル (PPTP)」・「証明書を使った L2TP/IPsec」・「事前共有キーを使った L2TP/IPsec」・「Secure Socket トンネリング プロトコル (SSTP)」・「IKEv2」の中から正しいものを設定する。また、チャレンジハンドシェイク認証プロトコルが有効になっているかも確認しておこう。
チャレンジハンドシェイク認証プロトコルが有効になっているか確認する方法は、「コントロールパネル」を開いて、「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」→「アダプターの設定の変更」をクリックする。
そして、「VPNの接続」を右クリックし、「プロパティ」をクリックする。「プロパティ」をクリックしたら、「セキュリティタブ」を開いて「チャレンジハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)」にチェックを入れて「OK」をクリックする。
※サムネイル画像(Image:Stefan.co / Shutterstock.com)