Windows 11にアップグレードできない古いノートパソコンをChromebook化して快適にする技

USBメモリのインストーラーが作成できたら、さっそくUSBメモリからChromeOS Flexを起動してみましょう。

ChromeOS Flexは、BIOS/UEFIのどちらにも対応するので、USBメモリから起動できるように、ノートパソコンのBIOS(UEFI)画面で設定を変更しておきます。

BIOSの呼び出し方法はメーカーや機種ごとに異なりますが、筆者のDellは電源を入れたらすぐに「F2」ボタンを押すことで、BIOSが起動できました。BIOS画面では「Boot Sequence」項目でUSBメモリを優先BOOT(起動)できるように設定します。

ノートパソコンにUSBメモリを接続した状態で再起動するとChromeOSのロゴが表示され、セットアップ画面が表示されます。最初に言語とキーボードを日本語に設定して「始める」をクリック。

次に、パソコンにChromeOS Flexをインストールをするか、USBメモリから起動するか選択する画面が表示されるので、必ず「試してみる」を選択しましょう。もし、インストールしてしまうと、パソコンのWindows OSが上書きされて利用できなくなります。

このあとは画面に従ってWi-Fi、Googleアカウントでのログイン、Androidスマホとの同期、Googleアシスタントの設定などのセットアップを行っていけばOKです。「これで準備完了です」と表示されれば、ChromeOS Flexが起動してデスクトップ画面が表示されますよ。

USBメモリからChromeOS Flexを起動する手順

ノートパソコンにUSBメモリを挿した状態で、電源をオンにしたらすぐに「F2」キーを押してBIOSを呼び出します(Dellの場合)(筆者撮影)

すると、Dell独自のBIOS画面が表示されるので、「General」→「BootSequence」項目を開いて内蔵SSD(Windows OS)のチェックを外し、USBメモリを1st BOOTに指定。設定後は「Apply」→「Exit」で再起動します

すると、「Welcome to ChromeOS Flex」画面が表示されますので、最初に「English(United States)」をクリック

言語設定で「Japanese-日本語」を選択し、キーボードの入力方法も「日本語」にしておきましょう。これで、ウィザード画面も日本語になります

次のページでは必ず「試してみる」を選びましょう。もし、「ChromeOS Flexをインストール」を選ぶと内蔵SSDのWindows 10が上書きされて消去されてしまいます

その後、Wi-Fiの接続を行い、Chromebookの利用方法で「個人でのご利用」を選ぶとGoogleアカウントのログイン画面になりますので、パスワードを入力して「次へ」を押します

あとは画面に従って設定していきましょう。「これで準備完了です。」と表示されたら「始める」をクリック

これでUSBメモリからChromeOS Flexが起動して、ノートパソコンをChromebookとして試用することができます

Dell以外でUSBメモリからChromeOS Flexを起動するには?

今回使用した筆者のDell XPS13(9350)は「F2」でBIOSを起動できましたが、機種やメーカーが異なるとBIOSを起動するためのキーは異なります。

自分のノートパソコンのBIOSの起動方法はメーカー公式サイトなどで確認してください。たとえば、「F3」「F4」「F8」「Delete」キーなどを押すことでBIOSを起動できる機種が多いようです。

こちらはAMIのBIOS画面。パソコンはマザーボードごとでBIOS画面が違いますが、どのBIOSでも、BOOT設定で「1st BOOT」にUSBメモリを指定してすれば大丈夫です(筆者撮影)

ほかにも、筆者所有の「VAIO Fit 15 SVF15A 1A1J」には「ASSIST」ボタンが装備されおり、これを押すとVAIO Care(レスキューモード)が起動し、「USBメモリやディスクから起動」を選択することで簡単にUSBメモリからChromeOS Flexを起動できます。

10年前のVAIO Fit 15 SVF15A 1A1Jには「ASSIST」ボタンがあり、ここからUSBメモリのChromeOS Flexを起動できます(筆者撮影)

BIOS画面が起動したら、どのデバイスからOSを起動(BOOT)するかを指定できる「BOOT」設定で、「1st BOOT」にUSBメモリを指定します。設定を変更したら必ず「F10」キーなどで設定を保存して再起動しましょう。これで、USBメモリからChromeOS Flexが起動できます。

なお、Windows 10を起動したいときは、面倒でもBIOS画面で1st BOOTにWindows 10が入っているドライブ(Cドライブ・SSDやHDD)に再設定すればOKです。

まとめ

いかがでしょうか? 今回は8年前の古いDellのノートパソコンをChromebookとして使う方法を紹介しました。ChromeOS Flexは起動も速く、操作も実に軽快です。これなら、Windows 11にアップグレードできない古いパソコンも、Chromebook化して延命するのもアリでしょう。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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