Windows 11の使いづらい仕様を使いやすくする7つの方法!

Windows 11ではGUIが大幅に変更されて快適になったが、その反面、細かい仕様がWindows 10とは異なっているため、当初は操作に戸惑うことも多い。そこで今回は、Windows 11の残念な仕様を、もっと使いやすくするワザを紹介しよう。これで、Windows 10と同じようにサクサク使えるようになるぞ!

Windows 11の残念な仕様を変更して使いやすくしよう!

すでにWindows 10からWindows 11にアップグレードしたり、新規でWindows 11搭載パソコンを購入した人も多いことだろう。

Windows 11ではGUIの仕様が大きく変更されて、より快適に使えるようになったものの、細かいところがWindows 10とは違っているためにイライラする場面もある。

そこで今回は、Windows 11の使いにくい残念な仕様を、もっと使いやすくするワザを7つ紹介しよう。これで、Windows 10と同じようにサクサク使えるようになるぞ!

GUIが大きく変更されたWindows 11。どうしても細かい部分がWindows 10と違うため、当初は使いにくくてイライラすることも……(画像はMicrosoft公式サイトより転載)

【1】右クリックメニューの項目が全部表示されないのが✖

Windows 11を使い始めると、最初に気になるのが、右クリックで表示されるメニュー(コンテキストメニュー)が簡素化されていること。

そのため、メニューの下にある「その他のオプションを表示」をクリックしないと、Windows 10でお馴染みの機能が呼び出せないのだ。これぞ典型的なWindows 11の残念な仕様である。

Windows 11では右クリックメニューが簡素化され、「その他のオプションを表示」を選択することで、Windows 10と同じようなメニューが表示される仕様に。ここが面倒くさい!

実は、Windows 11の右クリックメニューは、Windows 10と同じ仕様に戻すことができる。

その方法は簡単だ。まず「スタート」ボタンを右クリックして「Windowsターミナル」を選択。すると、黒いウインドウが開くので、ここに特殊なコマンドをコピー&ペーストすればいいのである。

■【コマンド】(コピペしよう!)

reg.exe add “HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32” /f /ve

ただし、パソコンを再起動するかエクスプローラーを再起動しないと、仕様変更が反映されないので、タスクマネージャーでエクスプローラーを再起動すること。もちろんこの作業は、何らかのフォルダ(エクスプローラー)を開いた状態で実行する必要がある。

右クリックメニューをWindows 10と同じ仕様に戻す方法

まずは「スタート」ボタンを右クリックして、「Windowsターミナル」を選択する

Windowsターミナル画面が起動したら、上記のコマンドをコピペして「Enter」キーを押す(上写真)。「この操作を正しく終了しました。」と表示されれば成功だ(下写真)

次にエクスプローラーを再起動させるために、「タスクマネージャー」を起動する。「スタート」ボタンを右クリックして、メニューから「タスクマネージャー」を選択しよう

アプリ部分に表示されている「エクスプローラー」を選択したら、画面右下の「再起動」を押せばOKだ

【2】エクスプローラーのリボンが簡素化されすぎなのが✖

Windows 11ではエクスプローラー上部のリボン(設定)も簡素化されており、Windows 10とは異なる仕様になっている。そのため、当初はかなり戸惑ってしまうだろう。

Windows 11では、エクスプローラー上部のリボンが非常に簡素なものに変更されてしまった。ここもWindows 11の残念な仕様だ

もし、Windows 10のようなフル仕様のリボンに戻したいなら、やはり「スタート」ボタンを右クリックして「Windowsターミナル」を選択し、黒いウインドウに特殊なコマンドをコピー&ペーストしよう。

これでエクスプローラーのリボンが、Windows 10のようなフル仕様に変更されるはずだ。

■【コマンド】(コピペしよう!)

reg.exe add “HKCU\Software\Classes\CLSID\{d93ed569-3b3e-4bff-8355-3c44f6a52bb5}\InprocServer32” /f /ve

ただし、パソコンを再起動するかエクスプローラーを再起動しないと、仕様変更が反映されないので、タスクマネージャーでエクスプローラーを再起動すること。もちろんこの作業は、何らかのフォルダ(エクスプローラー)を開いた状態で実行する必要がある。

エクスプローラーのリボンをフル仕様に変更する方法

まずは「スタート」ボタンを右クリックして、「Windowsターミナル」を選択する

Windowsターミナル画面が起動したら、上記のコマンドをコピペして「Enter」キーを押す(上写真)。「この操作を正しく終了しました。」と表示されれば成功だ(下写真)

次にエクスプローラーを再起動させるために、「タスクマネージャー」を起動する。「スタート」ボタンを右クリックして、メニューから「タスクマネージャー」を選択しよう

アプリ部分に表示されている「エクスプローラー」を右クリックして「再起動」を選択すればOKだ

エクスプローラーを起動してみよう。画面上部のリボンが、まるでWindows 10のようなフル仕様になっているはずだ

【3】 使わないアプリがタスクバーにあるのが✖

Windows 11のタスクバーには最初から「スタート」「Microsoft Edge」「Microsoft Store」「タスクビュー」「ウィジェット」「チャット」などが並んでいる。

しかし、「ウィジェット」「チャット」「検索」などは使わない人も多いはずだ。

Windows 11のタスクバーには「スタート」「Microsoft Edge」「Microsoft Store」「タスクビュー」「ウィジェット」「チャット」などが配置されている

もし、タスクバーにあまり使わないアイコンがあるなら、タスクバーからアイコンを削除してしまえばいい。

その方法は、「設定」から「個人用設定」→「タスクバー」を開いて、削除したいアプリをオフにするだけでOKだ。

タスクバーから不要なアイコンを削除する方法

設定から「個人用設定」を開いて「タスクバー」を選択(上写真)。次に、表示された項目で不要なアプリをオフにすれば、タスクバーには表示されなくなる(下写真)

【4】あまり意味のないダークモードが✖

Windows 11では、個人用設定で「ダークモード」が選択できるようになっている。

しかし、これは周囲が暗いときや時間帯で変化するようなものでなく、単にテーマを黒にするだけ。しかも、ダークモードを有効にするには、わざわざ設定から変更しないといけないので、あまり意味がない。

当初はよく分からずに、カッコイイからという理由でとりあえずダークモードにしてしまった人は、ライトモードに戻してしまおう。

こちらが個人用設定で変更できる「ダークモード」。しかし、周囲が暗くなったり時間で変化するわけではないので、あまり意味がない

ダークモードをライトモードに戻す方法

ダークモードは「設定」→「個人用設定」→「色」を選択し、「モードを選ぶ」から「ライト」を選択するだけで解除できる

もし、時間帯や各種条件で切り替わる本格的なダークモードを導入したいなら、「Auto Dark Mode」というアプリがおすすめだ。Microsoft Storeから入手してインストールすればすぐに利用できる。

アプリをインストールしたら、設定メニューで「時間」を選択し、ライトモードとダークモードの有効時間を指定しよう。

また、設定メニューの「モードの切り替え」では、ホットキーを指定することで、ライトモードとダークモードを瞬時に切り替えることも可能となっている。

●Auto Dark Mode→こちら

「Auto Dark Mode」の設定方法

「Auto Dark Mode」は、Microsoft Storeの検索で探せば簡単に見つかるはずだ。「インストール」ボタンを押せばすぐに利用できるようになる

Auto Dark Modeを起動したら「メニュー」から「時間」を指定してみよう。「時間を指定」を選んで「開始時間の指定」でライトモードとダークモードの時間を指定すればOKだ

ほかにもホットキーで「ライト」と「ダーク」を変更することができる。メニューで「モードの切り替え」を選択したら「ホットキー」を有効にしてそれぞれに使いやすいコマンドを設定しよう

【5】タスクバーのサイズ(幅)を変更できないのが✖

Windows 10ではタスクバーのサイズ(幅)を簡単に変更できたが、Windows 11では基本的にタスクバーのサイズを変更することはできない。

もし、タスクバーのサイズを変更したい場合は、「レジストリエディター」を開いてタスクバーのサイズを設定し直そう。

ただし、レジストリの設定を間違ってしまうと、パソコンに重大な不具合が発生することもあるので、この作業は必ず自己責任で行ってほしい。

■タスクバーサイズ変更のパス(コピペしよう!)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced

まずは「レジストリエディター」アプリを開き、上記のパスをコピペして「Advanced」フォルダを選択。右ウインドウの空いている場所で右クリックしよう。次に「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択して、名前を「TaskbarSi」に変更する。

「TaskbarSi」をダブルクリックしたら、「値のデータ」を「2」にしてOKを押し、パソコンを再起動してみよう。すると、タスクバーが拡大されて幅広くなっているはずだ。

もし、タスクバーの幅を狭くしたいときは値を「0」に、標準(初期設定)に戻したいときは「1」を入力すればいい。

タスクバーのサイズを変更する方法

まず、タスクバーの「スタート」をクリックしたら、検索バーで「regedit」と入力しよう。すると、「レジストリエディター」アプリが表示されるので、これを選択して起動する

レジストリエディターが起動したら、上記のパスをアドレスバーにコピペする(上写真)。次に「Advanced」フォルダの右ウインドウの何もない部分で右クリックし、「新規」→「DWORD(32ビット)値)」を選択しよう(下写真)

名前を「TaskbarSi」に指定してダブルクリックすると、ウインドウが表示されるので「値のデータ」を「2」にして「OK」を押そう。これでタスクバーの幅が広がる。ちなみに「1」にすると標準、「0」で幅が狭まる

レジストリエディターを閉じたらパソコンを再起動してみよう。タスクバーが通常より拡大され幅広になっているはずだ(画面下)

【6】タスクバーを上や横に移動できないのが✖

あまり知られていないが、Windows 10ではタスクバーを画面の横や上に移動することが可能である。

しかし、Windows 11ではタスクバーを下から移動することができなくなっているので、やはりレジストリエディターで設定を変更すれば、タスクバーを画面の上に移動することが可能となる。

まず、レジストリエディターを開いたら、「コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\StuckRects3」の場所をツリーからたぐっていく。

最後の「StuckRects3」フォルダを選択すると、右のウインドウに「Settings」ファイルがあるので、これをダブルクリックする。

すると、「バイナリ値の編集」のウインドウが表示されるので、上から2行目、「FE」の下にある「03」を消去して「01」に変更しよう。あとは「OK」を押してレジストリエディターを終了したら、パソコンを再起動すればOKだ。

ちなみに、この値を「00」にすると左に、「02」にすると「右」に表示できるらしいが、パソコンによっては正常に表示されず、操作不能になる場合もあるのでオススメできない。

タスクバーを画面の上に移動させる方法

レジストリエディターを開いたらパスをたぐって「StuckRects3」フォルダを選択しよう。すると、右ウインドウに「Settings」が表示されるので、これをダブルクリックする

まず、2行目の「EF」の下にある「03」を消去する(上写真)。次に値を「01」と入力したら「OK」を押してパソコンを再起動しよう

タスクバーが画面の上に移動した。慣れないと変な感じもするが、こちらのほうが作業しやすいなら変更してみよう

【7】スタートメニューが中央にあって使いにくいのが✖

Windows 11のGUIでもっとも違和感を感じるのが、「スタートメニュー」が中央にあることだろう。

どうしても、中央にスタートボタンがあるのに慣れないなら、使い慣れたWindows 10のように左側にスタートボタンを移動させることも可能だ。

まず「設定」から「個人用設定」→「タスクバー」画面を開き、「タスクバーの動作」部分で「タスクバーの配置」を「左揃え」に変更する。

たったこれだけで、スタートボタンの位置がWindows 10と同じ左端に表示されるようになるのだ。

スタートメニューを左端に移動する方法

設定から「個人用設定」→「タスクバー」画面を開き、「タスバーの動作」部分で「タスクバーの配置」を「左揃え」に変更すればOK

Windows 10のようにスタートボタンが左端になった。ちょっと違和感はあるが、このほうが中央にあるよりましだろう

※サムネイル画像(Image:diy13 / Shutterstock.com)

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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