GoogleのチャットAI「Bard」は、今まで英語のみの展開だったがついに2023年5月11日より日本語でも利用可能となった。Googleは他にも、コーディング機能やアプリの統合などの強化、韓国語での対応を発表した。まだ不正確な回答になることもあり、発展途上な状態だがユーザーからのフィードバックをもとに改善していき、「画像(ビジュアル)」対応もしていく予定だ。
180の国と地域で、主要40言語に対応したGoogleのチャットAI「Bard」
生成AIはアメリカの新興企業Open AIがマイクロソフトと組んで「ChatGPT」を発表し先行しているが、Googleの「Bard」も新たな大規模言語モデル「PaLM 2」を基盤に巻き返しを図ろうとしている。そして待望の2023年5月11日より日本語での利用が可能となった。今までは、英語のみの利用が可能でアメリカとイギリスでの地域に限られていたが、主要40言語に対応し、180の国と地域での利用ができるようになった。
日本で使えるようになったのがほんの数日前なので、初めて聞いたという人もいるだろう。Bardは会話型AIサービスで、Open AIの競合とも言える。ちなみにこの生成AIの分野にはアマゾンも参入を表明しており、今後も目が離せない状況が続きそうだ。
話題のChatGPTとのちがいはなんだろう 試しに同じテーマで詩をお願いした結果が面白い
「Bard」はAI(人工知能技術を用いて詩や物語を自動生成するシステム)の一種であり、”Basic Automatic Recursive Descent”の略語である。また、「bard」という単語は、賛成したり助力したりといった意味があるようだ。「Bard」は、旅行のプランを出したり、ブログ記事の構成案を考えてくれたり、Gmailの下書きを書いてくれたりする。
試しに筆者は、「金曜の午後」というテーマで「Bard」と「ChatGPT」に詩を書いてもらったのだが、「Bard」は「仕事が終わって、ようやく週末だ!リラックスして楽しみましょう!」といったポップな感じで、「ChatGPT」は立派な詩といった感じの内容で、その差異が非常に面白かった。
「ChatGPT」はメールアドレスや本人確認用の携帯電話番号を使って登録する必要があるが、「Bard」はGoogleのアカウントを持っていればすぐに利用可能だ。また、「ChatGPT」は2021年の情報から回答してくれるのに対し、「Bard」はGoogleの検索を使っているので最新情報をもとに回答してくれる点も違いの1つだろう。
「Bard」は近日中に、「画像(ビジュアル)」に対応していくとしており、「東京で必見の観光スポットはどこ」といった質問に、文章だけではなく画像を交えて回答を行うそうだ。
「Bardについて面白い使い方を教えて」と検索すると、「Bardを使って~ができます。」という箇条書きのような答えが8つ出てきて、翻訳ができる、新しいスキルを学んだりできる、新しい仲間や友達を見つけることができるなどポジティブな答えが多く出てきた。その中に、「楽しませたり、笑わせたりできます」というのもあって、時間のある時にぜひ体験してみたい。
今後は、Googleのドキュメント・スプレッドシートなど連携ができるようになれば、あれこれと効率化など期待も膨らむ。
引用元:【Google Japan Blog】
引用元:【Bard】
引用元:【Bard updates from Google】
※サムネイル画像は(Image:「Bard updates from Google」より引用)