いまやビジネスシーンに定着した「Web会議」。遠く離れた取引先やグループ会社との打ち合わせでは、移動にともなう時間コストや移動コストを削減できることから、コロナ禍が明けた今では、リアルな打ち合わせと共存している印象だ。また、オフィス内の打ち合わせにおいても、会議室など同じ空間に集まらず、Web会議で行う企業もあり、ミーティングをより手軽にするツールとして一役買っている。引き続きリモートワークを推奨する企業もいるだけに、今後も存在感を示すであろうWeb会議だが、実際に働くビジネスパーソンはどのような印象を持っているのだろうか。その心理に迫る興味深い調査結果が発表された。
Web会議の不満1位は「通信品質」、ついで「カメラがオフで表情がわからない」の声も
オフィス家具、物流機器、ICT・映像音響機器などを用いて働く環境づくりをサポートするイトーキは、Web会議の課題を明確することを目的に、首都圏でオフィス勤務とリモートワークを組み合わせて働くハイブリッドワーカーを対象に調査を実施。2,000人にも上るハイブリッドワーカーからの回答から、Web会議の実態と課題が浮かび上がった。
回答者全体の週当たりの会議時間は8時間となるなか、Web会議の週平均時間は6.5時間、リアルのみの会議は1.5時間と、いまではWeb会議が手法として主流になっていることがわかった。その内訳は定例会議が77.2%と圧倒的で、定型的な報告を行う場でWeb会議が用いられている。
現代のビジネスツールとして、地位を確立したWeb会議だが、ユーザーの不満もあらわになっている。1位は「通信品質(途切れや遅延)」となり、円滑なコミュニケーションに支障が出るフリーズや、強制退出にストレスを感じているようだ。
2位は「相手のカメラがオフで、反応や表情がわからない」がランクイン。Web会議はアイデア出しや意見交換にも用いられることから、相手のリアクションは確認したいところ。カメラオフに不満を感じる人からは、「一方的な説明の雰囲気になり会議や議論がしにくい」や「表情が見えず発言がしづらい」といった、具体的な理由も明らかになった。
カメラオフ派は62.1%、「顔を出さなくても問題なし」との意見も
話題にあがった「Web会議でのカメラオフ」について、基本的にカメラをオフにしているビジネスパーソンは62.1%と半数以上を占めていることが判明した。理由のトップは「顔を映さずとも問題ないため」と、表情を見たい派の理由と真っ向から対立する結果となった。
「電話も顔がコミュニケーションツールだし……」と言ってしまえばそれまでだが、リアルな会議に価値を見出していた層からすれば寂しく、実りが少ない状況と感じていることだろう。多様な人たちが一緒に働く会社で、それぞれが納得するコミュニケーション環境は実現できるのだろうか。新たな会議の在り方の台頭に期待したい。
出典元:【株式会社イトーキ/PR TIMES】