就職・転職で企業を選ぶ際に、待遇と同等に重視するのが「ブラック企業かどうか」という見極めだろう。労働基準法や労働契約法に違反する行為が、頻繁に行われがちなブラック企業について、転職情報サイト「転職カモ」が実施したアンケートで、その特徴が判明。ハラスメントの横行や低賃金など、ランキング形式で紹介している。
そもそも、ブラック企業とは?
転職情報サイト「転職カモ」が6月15日、「ブラック企業の特徴や見わけ方」に関する調査結果を発表した。調査は社会人経験のある18歳以上の男女637人に対し、Webアンケート方式で2023年4月24日~5月19日に実施。回答者の年代は30代が最も多かった。
転職カモは、調査結果の冒頭に「そもそもブラック企業とは」と定義。「ブラック企業とは、労働者の労働条件や権利を無視し、過度な労働時間や過酷な労働環境を強いる企業のことを指します」とし、「従業員の健康や福祉を軽視しがちで、適切な労働条件や休息を提供せずに利益追求を最優先とする姿勢を持っている傾向がある」「違法な労働実態や労働者の搾取が顕著であり、労働基準法や労働契約法に違反する行為が頻繁に行われるのが特徴」とした。
ブラック企業の特徴ランキングが判明
「あなたが思うブラック企業の特徴を教えてください」(複数回答可)をテーマとしたアンケートを実施し、ブラック企業の特徴ランキングが判明。その上位を紹介する。5位は「ハラスメントが横行している」、4位は「休日が少ない・有給が取れない・休みにくい」、3位は「給料が低すぎる」だった。セクハラやパワハラ、いじめが横行していたり、十分な休日を確保できなかったり、成果に対して給料が安すぎたり…といった項目が“ブラック企業あるある”と認識されているようだ。
2位は「残業代が出ない・割増賃金がない」と、残業にまつわる項目がランクイン。「終業時間になったら総務の人がタイムカードを勝手に切る。そのあとに残業した分は支払われることはない」という驚きの体験談も寄せられていた。
そして、234人が回答した1位は「長時間労働・拘束時間が長い・過重労働がある」だった。エンジニアの男性によると「常に多忙で、昼休みも取れずにデスクで食事をすることがほとんどであり、十分な休息を取る時間もなく…。もちろん、毎日残業で帰るのは早くて23時過ぎ、終電というのもザラ。気が休まらずにしんどかったです」ということも。
ブラック企業と思われる会社は、過度な労働時間や過重労働、著しく低い給与体系など会社側の法令を遵守する意識の低さが露呈していることがあらためて明らかになった。転職カモは、「退職しようと思っても、即座に辞めることができない場合もありますが、身近な人への相談や労働基準監督署への報告などを活用して対処することが重要です」と呼びかけている。
出典元:【転職カモ】