日々、進化を遂げている各種AI技術。とくに、ChatGPTなどの自動生成AIサービスは、仕事やプライベートにかかわらず、さまざまなシーンで利用されている。現在は就職活動でも活用している人が増えているというが、実際にはどのように使用し、どれほどの効果が期待されているのだろうか。
生成AIサービスで志望動機や自己PRを作成
株式会社ベネッセ i-キャリアが運営する新卒向けサービス「dodaキャンパス」は大学3~4年生452名を対象に、就職活動におけるChatGPTの活用について調査を行った。
調査結果によると、26.5%がChatGPTなどの生成AIサービスを就活で活用したことがあるようだ。具体的な活用方法としては「企業の志望動機の作成」や「自己PRの作成」が多く挙げられた。キーワードや体験談などを入力しておいて、それをもとに志望動機や自己PRの文章を作成してもらっているのだろう。
ChatGPTなどの生成AIサービスを活用する理由を尋ねると、6割の学生が「企業分析やES作成などの作業時間短縮のため」、45.8%が「今後のキャリアや自己分析などの思考整理の時間短縮のため」と回答。多忙な就活生が高いタイムパフォーマンスを重視して、AIサービスを利用しているようだ。また、「話題になっているため」と答えた人も4割以上おり、ChatGPTに対する関心度の高さが伺える。
ChatGPTの就活利用における最大のメリットとは?
就活生が効率化を図って、ChatGPTを活用していることがわかったが、実際にはどのようなメリットが得られるのだろうか。調査では、「自分では思いつかない気づきが得られた」という回答が77.5%に上った。一つのことに考え方に囚われてしまうと、なかなか抜けだせないため、AIだからこそのアイデアや文章構成などは発想を変える大きな取っ掛かりになるようだ。
続いて、デメリットを聞くと、65.3%が「デメリットはなかった」と回答。実際に使ってみて「効果がなかった」と感じた人はいるだろうが、とくに、不利益を被ったと感じた人はそれほど多くない様子。ChatGPTについていえば、使用料などを支払わなくとも利用できるため、コストがかからないことは大きなポイントだと考えられる。具体的にデメリットを挙げた人の回答としては「期待した気づきが得られなかった」「使いこなせなかった」「生成AIを使うことで、むしろ時間がかかった」などが寄せられた。
書類選考や面接対策で生成AIサービスが役に立ったかどうかを尋ねると、40.8%が「すごく役立った」、53.3%が「多少役立った」と回答しており、9割以上の学生が活用の効果を実感していることがわかった。
今後はより幅広い業界・シーンでの活用が見込まれているAIサービス。自分の人生がかかっている重要な就活だからこそ、最新のツールを使いこなすことが、よりよい未来を切り拓くことにつながるのかもしれない。
出典元:【転職サービス「doda」/PR TIMES】
※サムネイル画像(Image:Photo For Everything / Shutterstock.com)