近年、さまざまな業界・職種で活用されるAI技術。AIに業務を任せることで人々の負担が軽くなることを期待されているが、それと同時に人間の仕事の多くが代替されるとも推測されている。それでは、どのような仕事がAIに代替されてしまうと考えられているのだろうか。
30代女性の約4分の1が、AIに仕事を奪われないか不安を抱えている
AGO global株式会社が30代女性332名を対象に行った調査によると、「現在の仕事がAIに代替される」と考えている人は24.10%だった。約4分の1が自分の仕事が奪われるかもしれないと不安を抱えているようだ。残りの約75%の人のなかにも、本人が気づいていないだけで、将来的にAIに代替される仕事がある可能性は高いだろう。
それでは、どのような仕事がAIに取って代わられると予想されているのだろうか。アンケート結果では、最も回答が多かったのは23.80%で「事務職」。ついで「コンピュータープログラマー」(19.58%)、「製造業」(13.25%)が挙げられた。計算やシステム操作、単調作業だと思われている業務がAIでも代用できると考えている人が多いようだ。とくに事務職は比較的女性が多い職種で、なかには自分の仕事がなくなると危惧している人もいるかもしれない。
AIに代替されにくいと予想される仕事とは?
AIに代替されにくい仕事についての質問では、44.88%が「人間関係やコミュニケーションが中心の仕事」だと回答した。営業職のような信頼関係の構築が重要になる職種は、人間でなければ難しいと感じる人が圧倒的に多いことがわかった。そのほか「感情や情熱を必要とする仕事」「創造力を必要とする仕事」など、エンターテインメント性や、創造性に関する仕事はAIにはできないと考えられているのだろう。
それでは上記のようなAIに代替されにくい仕事に就くためには、何が必要になるのだろうか。アンケート結果では「コミュニケーションスキル」「パーソナルケアのスキル」が多く挙がっていた。人間関係の構築に必要なコミュニケーションは、人間だからこその能力だと考える人が多いのだろう。また美容師、スタイリング、セラピーなどの感覚や経験が求められる技術も、AIには対応できないと予想されている傾向にある。
AIに仕事を奪われないために何が必要かを考えている人は多いが、一方で約4割が「何をしてよいかわからない」という結果に。社会人が新しいスキルを身に付けるのは簡単ではないが、AI技術の進化に追いつかれないようにするためには、自分の強みや社会のニーズを把握して、貪欲に成長していくことが求められるようだ。