Gmailの返信をAIに補完してほしい!けどAIにメールを見られても大丈夫なの?

Gmailの返信を考えたり、「Re」が続く過去のメールの応酬を読み解くのにストレスを感じる方は多いのでは。

近年、特にGoogle Workspace(※主に法人向けですが個人事業主などでも利用可能です)のユーザー向けに、GmailでのAI活用が進んでいます。もしかしたらプライベートのメールも、ビジネスメールもAIに仕分けてもらったり、AIに内容を考えてもらうのが当たり前の時代が来るかもしれません。

一方で、それらのメールを「AIに見られても本当に大丈夫なのか」という不安もありますよね。この記事ではGmailでAIを活用するとできることの主な例と、AIにメールを読ませる際に気になるGoogleが公表しているプライバシーポリシーについて解説します。

GmailでAIを活用するとできることの主な例

まずはGmailで、AIを活用するとできることの主な例を3つほどご紹介します。

「スマート作成」で文章をAIに補完してもらう

「スマート作成」はGmailで使えるメール作成機能で、AIを活用したオートコンプリートができます。メールの返信が少しだけ小さくなる、プチ便利機能といったところです。

設定ボタン→「すべての設定を表示」→「全般」の「スマート作成」をオンにすれば利用することが可能です。

「スマート作成」で文章をAIに補完してもらおう1

「スマート作成」をオンにしていると、普段やり取りしている相手とのやり取りで文章の返信候補などが表示されるようになります。とはいえ長文の返信候補が表示されるわけではないので、あくまでプチ便利機能です。

「Help me Write」でメール作成をAIにお任せ

「Help me Write」はメールの下書きを自動生成してくれる機能。2024年5月10日(米国時間)に開催された「Google I/O」で新規発表された注目機能です。2024年6月現在はGoogle Workspaceの機能で、なおかつ英語のみに対応しています。

プロンプトを入力すれば自動でメールの文章が生成可能。Google I/Oのデモでは「航空便欠航を受け、航空会社に返金を求めるメール」をAIが執筆していました。

今後、日本語向けにもリリースされた場合、たとえば宿泊施設の予約確認メールへの返信など機械的なやり取りで十分な場面では、AIに返信を任せる場面が出てくるかもしれません。

「Re:」が連続する返信だらけのメールをAIに読み解いてもらう

ビジネスメールでは、返信が繰り返されることで「Re:」が連続する長いスレッドがよく発生します。簡単なメールは自分で作成しても、長くなってしまったメールを自分で読み解くのは面倒に感じる人もいるのではないでしょうか。

そんなときにGeminiを使ったメールの要約が便利です。

「Re:」が連続する返信だらけのメールをAIに読み解いてもらおう1

まずは、Geminiの設定から①「拡張機能」を開き、②Google Workspaceの拡張機能をオンにしましょう。また、Gmailの設定ページから「スマート機能とパーソナライズ」がオンになっていることも確認しておきましょう

Geminiによるメールの要約で長文メールをすぐに理解できるようになるため、メールを整理する時間が節約でき、連続するメールのやり取りも要約・検索できるようになります。

Reが続く長文やり取りをAIに要約してもらって、要点をぱっと理解するといったことができるようになります。

AIにメールを見られても大丈夫なの?

ここまでで解説してきた通り、メールの要約・検索をAIに任せたり、返信自体をAIに任せる機能がすでにGmailには実装されています。2024年6月時点ではまだGoogle Workspace限定であったり、英語限定の機能もありますが、個人ユーザーへの開放や日本語対応も十二分に期待できるでしょう。

一方でメールは個人情報の塊でもあります。本当に「AIにメールの要約や検索を任せてもいいのか」と気になる方もいるでしょう。
そこで最後に、Googleが実際に公表しているAI関連のプライバシーポリシーを紹介します。

まずGoogleは、Google Workspace上のデータについて「私たちは、あなたの個人またはビジネスのWorkspaceのデータを、許可なくWorkspace以外の他のシステムの基礎となるジェネレーティブAIや大規模な言語モデルのトレーニングや改善に使用することはありません。」と公表しています。

そのためGoogle Workspaceを利用している場合「自分のビジネスメールがAIに無断で利用されてしまう」ことはないでしょう。

ただしGoogle Workspaceで利用されるAIは「Gemini」です。Geminiアプリのプライバシーポリシーでは「会話には機密情報を入力しないでください。また、レビュアーに見られたくないデータや、Google のプロダクト、サービス、機械学習技術の向上に使用されたくないデータも入力しないでください。」とも記載されています。

許可なく生成AIのトレーニングにGoogle Workspaceのデータを利用することはないとされているものの、機密情報が含まれるような繊細なやり取りはやはりAIが定着した時代になっても「人間が自分の手で行う」方がいいかもしれませんね。

※サムネイル画像(Image:Mojahid Mottakin / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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