筆者が実践している「すでに存在しないWebページ」へのリンクの探し方の例
活用術をいくつかご紹介しましたが、その目当てのWebページのURL自体がすでに消失している場合があります。すると元のページをWayback Machineなどで見るにも、そのドメインがもう分からないということもあるでしょう。
そこで筆者が実践しているリンク自体の探し方をご紹介します。
リンク集を辿る
筆者がよく実践しているのは「リンク集」を辿るというもの。90年代から2000年代ごろは検索エンジンの性能が十分ではなかったため、高品質なWebサイト同士は「相互リンク」で繋がったり「リンク集」を通じて繋がっているケースがよくありました。
その名残で、目当てのWebサイトが掲載されていた「リンク集」を探すと、すでに存在しないWebページへのリンクが残っており、そのリンクをWayback Machineで検索すると閲覧できる場合があります。
たとえば1990年代にJリーグで人気チームだった「横浜フリューゲルス」の公式ホームページは2024年現在、現存しません。しかし、サポーターの方が運営していたリンク集を辿ると当時の公式サイトのURLが比較的簡単に特定可能です。
ちなみに当時の公式サイトのURLは、以下の通りです。
・http://www.ananet.or.jp/flugels/
そのURLをWayback Machineで検索すれば、閲覧できます。
2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)の過去ログを検索する
2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、言わずと知れた日本最大級の匿名掲示板です。
長きにわたって運営されてきたため、90年代から今日に至るまで非常に多岐に渡るトピックスのログが残っており、スレッドの過去ログの検索機能も様々な形で提供されています。
そのため、調べたいトピックスに関する過去ログを検索すれば、匿名の書き込みの中から消えたサイトのURLを特定できる場合があります。
検索エンジンのキャッシュを利用して元のページを見るには?
ここまでにご紹介した「404エラー」のページの閲覧方法以外には、検索エンジンのキャッシュ(スナップショット)を利用して元のページを見るという方法もあります。
ただし、代表的な検索エンジンである「Google」はキャッシュ機能の提供を終了済み。かつてはGoogleのキャッシュ機能を利用して、404エラーが表示される前のページ内容を確認することができましたが、現在ではこの機能は提供されていません。そのため、他の方法を利用する必要があります。
ここでは参考までにBingとYandexでのキャッシュの閲覧方法を紹介します。ただし従来のGoogleのキャッシュに比べると、閲覧できるページ数やキャッシュの数自体が少ない点は否めません。
どうしてもWayback Machineなどで閲覧できないときに「確率は低いけれど、もしかしたら閲覧できるかもしれない方法の1つ」という程度に過ぎない点にはご注意ください。
Bingでキャッシュされたページを見るには
Bingは、キャッシュ機能を提供しており、404エラーが表示される前のページ内容を確認できます。Bingの検索結果ページで、URLの横に表示される「キャッシュ済み」リンクをクリックすることで、キャッシュされたページを閲覧することが可能です。
Yandexでキャッシュされたページを見るには
ロシアの検索エンジンYandexでは、キャッシュされたページの表示機能が提供されています。URLを入力して検索し、結果に「キャッシュ」というリンクがあれば、そこからキャッシュを確認できます。
まとめ
Webサイトが404エラーになった場合でも、Wayback Machineなどを使えば、以前のページ内容を見ることができる場合があります。特にWayback Machineのアーカイブは膨大で、過去のSNS投稿や動画なども見られる場合があります。
その消えてしまったWebページのURLを覚えていない場合でも、過去のリンク集や掲示板のログなどを手掛かりに「URL」さえ特定すれば、比較的高い確率で古いWebサイトを遡って閲覧できるでしょう。
ただし保存されていないページもあるので、「100%確実」とまでは言えません。情報を残したい場合は、常に自分でスナップショットやキャプチャを取っておくこともおすすめします。