「Google」と「ヤフー」を日常的に使っている方は多いでしょう。この両者はともに検索サービスを提供している点で類似していますが、「Google検索」「ヤフー検索」の違いについては意外と詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。
実は、日本国内で検索サービスをいち早く提供したのはヤフーという歴史もあり、この両者の違いには興味深い点がいろいろとあります。
そこで今回は、意外と知られていない「Google検索」と「ヤフー検索」の違いをご紹介します。
Google検索とヤフー検索の違い
Google検索とヤフー検索の違いは、歴史的に見ると「ディレクトリ型検索」と「ロボット型検索」の違いと理解すると分かりやすいです。
ヤフー検索は1996年リリース当初、「ディレクトリ型検索」を提供するサービスだったという特徴があります。2018年にサービス終了した「Yahoo!カテゴリ」を長らく愛用していたという方もきっと多いでしょう。
一方、Google検索は「ロボット型検索」の代表格です。Googleは1998年に設立され、同社の検索サービスが日本語対応したのは2000年。つまり、少なくとも1990年代においては、日本国内では「検索サービスと言えばヤフー」という時代が長く続きました。
ただし前述の通り、ヤフーのディレクトリ型検索サービスは2018年に終了しています。2024年現在、ヤフーは検索エンジンとしてGoogleを採用しているため、アルゴリズムの観点から大きな違いはありません。
ヤフー:1996年に「ディレクトリ型検索」「フリーワード検索」をリリース
ヤフーは1996年、日本のインターネット黎明期に「ディレクトリ型検索」とフリーワードから探す「キーワード検索」をリリースしました。日本国内での検索サービスとして、ヤフーはGoogleの先輩と言えます。
特にヤフーのディレクトリ型検索は、人手で分類・整理されたウェブサイトのカテゴリから情報を探すことができる画期的なサービスでした。
当時の検索エンジンはまだ性能が十分ではなく、たとえばフリーワードで会社名を検索しても「その企業の公式サイトがきちんと上位表示されない」ということも珍しくありませんでした。
そのため、キーワード検索よりも「人力で整理されたディレクトリの方が便利に情報を探せる」というニーズが生まれ、ディレクトリ型検索は長らく愛されたサービスでした。
Google:2000年に日本語による検索サービスを開始
一方、Googleは2000年に日本語による検索サービスを開始しました。Googleは創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによる研究プロジェクトとして生まれ、その最大の特徴は「PageRank(ページランク)」と呼ばれるアルゴリズムにあります。このアルゴリズムは、ウェブページの重要性をリンク構造から判断し、より関連性の高い検索結果を提供することを可能にしました。
ディレクトリ型検索が人力でウェブサイトを分類・リスト化していたのに対し、Googleはシンプルなインターフェースで高速かつ高品質な検索結果を出力することに成功しました。2000年の日本語版の検索サービス提供開始後、急速に国内でのシェアを拡大しました。
ヤフー検索にGoogle検索が採用されたのはいつ?
Yahoo! JAPANは2001年から2004年にかけて検索エンジンにGoogleを採用しました。それ以前は、1998年から2001年にかけてgooが採用されていました。2004年以降は独自開発した検索エンジンを採用し、その流れは2010年まで続きました。
2010年にヤフーは再度、Googleを検索エンジンに採用。以後は今日に至るまで、Googleが採用され続けています。