自宅でのスマートフォンやパソコン利用に欠かせないインターネット環境。最近ではホームルーターやモバイルWiFiなどを用いてネット通信にかかる料金を抑えている人もいるというが、実際はどうなのだろうか。モバイルやIT分野のマーケティング調査を行っているMMDLabo株式会社が運営するMMD研究所で実施した「光回線に関する利用実態調査」から、世間のインターネット環境の実態を探ってみるとする。
光回線が最多、価格よりもネット環境を重視
MMD研究所が2024年6月17日~20日、18歳~69歳の男女7,000人の中から、インターネット回線に加入していると回答した5,247人を対象に「自宅用にメインで契約しているインターネット回線」について尋ねた。その結果、「光回線」と答えた人が65.7%と最も多く、次いで「CATV(ケーブルテレビ)回線」14.2%、「ホームルーター」9.2%であった。
光回線の月額料金は4,000~5,000円が相場(※1)となり、ネット回線の中では高い部類に入る。しかし、6割強が光回線を選んでいることから、価格よりも通信速度やネット接続の安定性など、性能面を重視しているようだ。
スマートフォンとのセット割引は「知らなかった」が49.8%
スマートフォンのキャリアによっては、一緒に利用することで割引を受けられるケースもある。スマートフォンとのセット割引がある光回線の利用者2,436人を対象に、スマートフォンのセット割引を受けているか尋ねた質問では「セット割引を受けている」と答えた人が55%、「セット割引を受けていない」が36.5%、「分からない」が8.4%だった。セット割引を受けていない人が4割ほどいるのは、一体どういう理由からだろうか。
「セット割引を受けていない」と答えた利用者にその理由を尋ねたところ(複数回答可)、約2割が「セット割引の対象外だったから」と回答。また価格を比較したうえで「セット割引が思ったより安くなかったから」と答えた人も約1割いた。しかし、さしたる理由もなく「なんとなく」割引サービスを受けていない人が約3割と最も多かった。光回線を利用しているユーザーは、いろいろ比較したり調べたりし、少しでも値段を安く抑えようという気持ちがそこまで強くないのかもしれない。
それでは、セット割の情報については、皆どこで入手しているのだろうか。光回線のセット割引を受けているユーザー219人とセット割引を受けていないがセット割引があることを知っているユーザー111人にセット割引についてどこで知ったか尋ねたアンケート(複数回答可)では、割引を受けているユーザーの最も多かった回答が「キャリアショップ(店舗)」、知っているが割引を受けていないユーザーの最も多かった回答が「光回線サービスのサイト」であった。やはり、スタッフから直接話を聞いたほうが内容やメリットがわかりやすく、利用したいと思う人が多いようだ。
固定費を少しでも抑えられるサービスがあるのなら、利用しないのはもったいない。チリも積もれば山となる。まずは対面で話を聞いてみて、「利用する・利用しない」の判断をするのが良さそうだ。
出典元:【MMD研究所】