リモートワークが定着し、最近では出社と両立した「ハイブリッドワーク」を取り入れている企業も多いが、会議についてはどうしているのだろうか。会議がある日は出社しなければならないといったルールがあるのだろうか。今回は、オンライン会議に関する調査結果を紹介しよう。
ハイブリッドワークを行う大企業の93.6%が社内でもオンライン会議を活用
一般社団法人オンラインコミュニケーション協会は、2024年10月2日~10月7日、ハイブリッドワークを導入している企業で働くビジネスパーソン318人を対象にインターネット調査を実施した。
社内におけるオンライン会議の比率について質問したところ、「7割程度(37.7%)」が最も多く、次いで「5割程度(オンライン会議と対面会議が半分ずつ)(32.1%)」となった。2023年の調査に比べると、それぞれ3.1ポイント、1.9ポイント減少していた。一方、「10割(全てオンライン会議)(9.6%)」は0.8ポイント、「0割(全て対面での会議)(1.6%)」は1.3ポイント増加しており、両極化している企業もあることがわかった。また、「0割(全て対面での会議)」「会議がない」「わからない/答えられない」を除いた93.6%が社内でもオンライン会議を利用していた。
「10割(全てオンライン会議)」「7割程度」「5割程度(オンライン会議と対面会議が半分ずつ)」と回答した人を対象に、社内会議の比率が対面よりもオンラインの方が多い、もしくは同じ理由について聞くと、「会議参加メンバーが全員出勤していることがないから(69.6%)」と回答した人が最も多かった。次いで「移動の時間や手間が削減できるから(46.6%)」「時間に融通が効くから(42.3%)」となった。ハイブリッドワークが定着している企業の効率化は会議にも表れているようだ。
社外のオンライン会議は「対面」に戻ってきている
社内におけるオンライン会議の現状についてわかったが、顧客や取引先との社外会議ではオンライン会議をどれぐらい利用しているのだろうか。社外会議でのオンライン会議の比率について質問したところ、「5割程度(オンライン会議と対面会議が半分ずつ)(27.7%)」が最も多かった。2023年の調査に比べると、0.7ポイント減少していた。次いで多かったのは「3割程度(22.0%)」で、6.3ポイント増加し、昨年から順位を上げ2番目に。「7割程度(18.9%)」の回答は4.6ポイント減少しており、3番目に多い回答となった。社外会議については、直接出向いたり、来てもらったりと対面で実施している企業が増えたようだ。
「10割(全てオンライン会議)」「7割程度」「5割程度(オンライン会議と対面会議が半分ずつ)」と回答した人を対象に、社外会議の比率が対面よりもオンラインの方が多い、もしくは同じ理由について質問すると、「相手の移動にかかる時間や手間に配慮したいから(60.5%)」「相手がリモート勤務をしているから(50.6%)」と相手に合わせてオンライン会議を選ぶ人がいるようだ。一方、「自分の移動時間や手間を削減したいから(50.6%)」と回答する人も見られた。
対社内では効率化、対社外ではコミュニケーションの円滑化を目的に会議を行っている企業が多いためか、違いが現れる結果となった。今後オンライン会議がなくなることはないだろうが、顧客や社員に対する捉え方が見えるツールとなるのかもしれない。
出典元:【一般社団法人オンラインコミュニケーション協会】