オフィス内で固定席を持たずに好きな場所で働ける「フリーアドレス」。コミュニケーションの活性化や空いたスペースの有効活用などのメリットがあるものの、共有部分のデスクの清潔さや使い方が気になる人もいるようだ。実際にフリーアドレス環境下で働く人の本音を明らかにするために、プラス株式会社ファニチャーカンパニーの「職場の居心地WEB調査」をみてみよう。
フリーアドレスデスク(共有デスク)における職場の清潔さ、72%が「以前より気になる」
アンケートは2024年11月5日、固定席からフリーアドレスデスクに移行したオフィスワーカー500人を対象に、インターネット調査で実施された。「固定席からフリーアドレスデスクに変わり、以前と比較してデスクやイスなどの清潔さや状態を気にするようになったか」という質問に対し、「気になる」「多少気になる」と答えた人は合わせて72%と、3人に2人は以前より清潔さを気にしていることがわかった。
次に、フリーアドレスの移行で清潔さが「気になる」「多少気になる」と回答した人に具体的な理由(複数回答可)を尋ねたところ、約半数が「快適で清潔な環境で作業したい」を理由として挙げた。一日の大半を過ごすオフィス環境に快適さと清潔さを求めるのは、当然のことだろう。
一方、4割弱は「誰かの使用後である共有スペースという状況が気になる」と回答し、共有デスク自体に抵抗感がある人もいた。また、約3割は「良い環境をキープしたいという意識の周りとの差を認識した」「清潔さに対する価値観の差が気になる」「自分よりも雑に使用する人が実際に多いと感じる」と回答したことから、清潔さに対する意識や価値観の違いから、不満や悩みを抱えている人も一定数いることが明らかになった。
この結果から、フリーアドレスに限らず、共有スペースを利用するときは、他の利用者に配慮して使う必要があるだろう。では、オフィスワーカーはどのような点を気にしているのだろうか。
「水垢や食べこぼし」「紙片や消しカス」など、目につく汚れは要チェック!
続いて「清潔さや整頓状況という観点で具体的に気にしたことのある点」について尋ねたところ、最も多かった回答は「デスク上に水垢や食べこぼし等の汚れがあること」で47.24%。次いで「紙片や消しカスなどの作業後と思われる状態のままであること」が43.09%、「デスク上やモニターなどに指紋跡が見られること」が40.06%と、4割から5割のオフィスワーカーが目につく汚れを気にしていた。
物理的な汚れの次に多かったのは整理整頓に関する項目で、「チェアやテーブルが元の場所に整えられていないこと」と「電源タップやケーブル類が整えられていないこと」が34.81%、「デスク下が散らかっていること」が30.39%という結果に。「使ったあとは使う前の状態に戻す」が共有スペースを利用するときの最低限のマナーだが、それすらできていない人が意外と多いようだ。
では、フリーアドレスデスクの使用前や使用後に気になる箇所があった場合、どう対処しているのだろうか(複数回答可)。約6割は「設置されているアルコールシートなどで掃除する」、約3割は「自身のアルコールシートなどで掃除する」と回答し、多くの人が汚れをそのままにせず、自発的にデスクを清掃していることが明らかになった。
仕事が立て込んでいると、つい後回しにしがちな清掃や整理整頓。皆が気持ちよく共有スペースを利用できるように、意識してオフィス環境を整えていきたい。
出典元:【プラス株式会社ファニチャーカンパニー】
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