日本で急増する詐欺の手口とは? 世界では詐欺電話と詐欺SMS、前年比190%増!

毎日のように詐欺被害がニュースで報じられる現在。世界中で次々と新しい手口の詐欺が生まれ、その発生件数は増加の一途を辿っている。2020年3月頃からは新型コロナウイルスの世界的流行に乗じた詐欺が急増しているという。迷惑電話対策アプリ「whoscall」が発表した「世界の詐欺レポート2020」によると、2020年の世界の詐欺件数は過去最多だった。
自分は大丈夫と思っていても、年々巧妙化するその手口にいつ引っかかってしまうとも限らない。被害にあわないためにここでは今注意すべきこと、身近な人らと共有すべきことを紹介する。

190%も増加した詐欺電話と詐欺SMS。コロナ禍が助長?

2020年、whoscallでは世界で2.8億件以上の詐欺電話と詐欺SMSが確認された

 全世界で8,000万ダウンロードされている台湾初の迷惑電話対策アプリ「whoscall」はその膨大なデータを元に「世界の詐欺レポート2020」を発表。「世界では国際詐欺電話と詐欺SMSの件数が2019年に比べ190%も増え過去最多を更新した」と、世界に向け警鐘を鳴らした。そのうちSMSによる詐欺の増加率がおよそ80%を占めていることも分かった。
 日本国内でも詐欺電話とSMSの被害は2019年に比べ178%と急増、新型コロナウイルスの流行に便乗した詐欺も数多く報告されている。

 日本で最も多く確認されている詐欺SMSは、宅配便業者を装った不在通知詐欺のメッセージだ。「ご本人様ご不在のためお荷物を持ち帰りました。ご確認ください。」などのメッセージとともに、URLが添付されているというもの。このURLをうっかりクリックしてしまうと、デバイスがウイルスに感染したり、個人情報が盗まれたりしてしまう可能性があるというから、見知らぬアドレスから送られてきたメッセージには要注意だ。
 whoscallが発表した2020年にあったフィッシング詐欺の危険なリンク上位3つは以下のものだ。

1. http://●●●.duckdns.org
2. http://●●●.ddns.net
3. http://●●●.top

 また、宅配業者だけでなく、AmazonなどのECサイトや、クレジットカード会社、金融機関などを騙ったさまざまな詐欺SMSが多発している。次々に新しいパターンが出てくるので、安全とわかるまで決してURLをクリックしないことが大切だ。

便利な携帯電話が身を脅かす脅威とならないよう、自己防衛の知識が必要だ

 さらに、「+674」などから始まる見慣れぬ番号や、存在しない国番号からの国際電話詐欺も急増している。先述のレポートによると、2020年に日本で確認された詐欺SMSと詐欺電話のうち、25%は海外から発信されたものだったそうだ。通信規制の比較的ゆるい国に拠点を起き、インターネットを介してさらに別の国からの電話を装って詐欺を行うという手口が横行しているためだ。
 多いのは「+674(ナウル共和国)」「+675(パプアニューギニア)」「+86(中国)」といった国番号からの電話や、「+42」「+18XX」など実際には存在しない国番号からの詐欺電話だ。もし身に覚えのない国際電話の着信があっても、応対したりかけ直したりはしないように覚えておこう。

 日々、新たな技術やアプリなどが開発されていくなかで、犯罪組織もグローバル化し、より巧妙化し続けているのが現状だ。自分は大丈夫だと思っていないだろうか。誰でも被害者となってしまう可能性がある。大切な情報や財産を守るためにしっかりとアンテナを張り、常に知識や情報のアップグレードを心がけることが大切だ。

参照元:【Whoscall

オトナライフ編集部
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