同じ表計算ソフトとして有名な「Excel(エクセル)」と「Googleスプレッドシート」。互換性はあるものの、その違いがよく分からないという人は多いだろう。そこで今回は、「Excel」と「Googleスプレッドシート」は何がどのように違うのか解説しよう。
「Excel」と「Googleスプレッドシート」は何が違う?
表計算ソフトといえば「Excel(エクセル)」が有名だが、Web上では「Googleスプレットシート」というサービスも利用できる。この2つは非常によく似ており、実際に互換性もあるので、違いがよく分からないという人も多いだろう。果たして何がどう違うのか?
まず、「Excel」は1989年からMicrosoftが販売している有料の表計算ソフト。関数やグラフ表示、マクロが組めるなど機能性に優れており、多くの会社や個人に利用されている。また、画像などを挿入していなければファイルサイズが軽いため、メールでのやり取りも可能だ。現在はWord、PowerPointとともにOfficeソフトの代表的な存在となっている。
一方、「Googleスプレッドシート」はGoogleが開発した表計算ソフト。WindowsはもちろんiOSやAndroidなど、主要なOSにおいて無料で利用できる。もちろん、Webブラウザ「Chrome」でも利用でき、Excelと互換性もあるため、案外、意識せずにExcelのWebとして使っている人も多いのではないだろうか?
「Excel」と「Googleスプレッドシート」の大きな違いは“機能”と“価格”にある。「EXCEL」は基本的に有料ソフトで、サブスクの「Microsoft 365」や買い切りの「Microsoft Excel 2019」など、販売形態も複数用意されている。機能面はかなり優秀で、複雑な関数やマクロはもちろん、画像の挿入やグラフ制作、フォントの変更など細かい指定が可能である。
一方「Googleスプレッドシート」は無料で使えるWebサービスである点が最大の特徴。各種OSにも対応しているためデバイスの種類によらず共有できるのが大きなメリットである。また、スプレッドシートを共有した状態なら、オンライン上で複数の人がファイル内容を編集できるため、資料の共有・変更がリアルタイムで把握できるのだ。しかし、罫線の種類やフォントの数はExcelのほうが多く、細かいメニューや使い勝手もExcelのほうに軍配が上がる。
「Excel」と「Googleスプレッドシート」には互換性がある。まずはExcelからGoogleスプレッドシートに変換する方法を2つ紹介しよう。ひとつめは“Googleドライブにアップしてスプレッドシートで開く”方法。2つめは“スプレッドシートからインポートでExcelを開く”方法だ。
「Googleドライブ」を利用した方法は、ExcelファイルがGoogleドライブに保存されていれば簡単。Excelを右クリックして「アプリで開く」→「Googleスプレッドシート」を選択すればOKである。「Googleスプレッドシート」から開くときは「ファイル」→「インポート」と進み、ウインドウにExcelファイルをドラッグ&ドップすればいい。
逆に、GoogleスプレッドシートからExcelに変換することも可能。「ファイル」→「ダウンロード」→「Microsoft Excel(.xlsx)」を選べば、自動的にExcel形式に変換されたファイルがダウンロードされる。操作は簡単なので一度実行すれば覚えられるだろう。
いかがだろうか? 「Excel」は昔からバージョンアップを積み重ねているため、機能も洗練されている。しかし、オンラインでの共有を考えると「Googleスプレッドシート」の利点も大きい。この2つには互換性もあるので、オンラインで共有したいなら「Googleスプレッドシート」、オフラインで編集したいなら「Excel」と、上手に使い分けるのが賢い使い方だろう。
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※サムネイル画像(Image:slyellow / Shutterstock.com)